危険運転行為等

※2025年6月1日より、改正刑法に基づき懲役刑および禁錮刑は「拘禁刑」に一本化されました。当ページでは法改正に基づき「拘禁刑」と表記していますが、旧制度や過去の事件に関連する場合は「懲役」「禁錮」の表現も含まれます。

安全運転の義務とその違反

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければなりません(道路交通法70条)。

これに違反した場合、3月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金に処されます(119条1項9号)。過失により違反した場合は、10万円以下の罰金に処されます(同条2項)。

その他危険な運転については、個別に処罰されます。

 

共同危険行為等の禁止

2人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において2台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはなりません(道路交通法68条)。この規定に違反した者は、2年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます(117条の3)。集団で何列にもなって道いっぱいを行進するような場合が当たります。

 

危険運転致死傷

危険な運転を行い、よって人を死傷させた場合は、より重い刑罰に処せられます。

次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の拘禁刑に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期拘禁刑に処されます。

1 アルコール影響正常運転困難状態(身体に血液1ミリリットルにつき1.0ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転が困難な状態)で自動車を走行させる行為
2 薬物影響正常運転困難状態(薬物の影響により正常な運転が困難な状態)で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
4 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ当該イ又はロに定める速度以上の高速度その他道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転する行為
イ 最高速度が60キロメートル毎時以下である場合 最高速度を50キロメートル毎時超える速度
ロ 最高速度が60キロメートル毎時を超える場合 最高速度を60キロメートル毎時超える速度
5 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
6 殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為
7 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
8 車の通行を妨害する目的で、走行中の車(重大な交通の危険が生じることとなる速度で走行中のものに限る。)の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転する行為
9 高速自動車国道又は自動車専用道路において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行をさせる行為
10 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
11 通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

アルコールの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、アルコール影響正常運転困難状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の拘禁刑に処し、人を死亡させた者は15年以下の拘禁刑に処されます。薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、薬物影響正常運転困難状態に陥り、人を死傷させた者も、同様となります。
自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、同様となります。

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