告訴されたら

告訴とは

犯罪により被害を被った者は、告訴をすることができます(刑事訴訟法230条)。被害者が未成年で親などの法定代理人がいる場合、その法定代理人も告訴できます(刑事訴訟法231条1項)。また、被害者が死亡した場合、配偶者や親、子供、兄弟姉妹が告訴することができます(刑事訴訟法231条2項)。

告訴の他によく聞くのは被害届だと思われます。被害届と告訴の違いとして、被害届は犯罪被害を受けたことを捜査機関に申告するものに過ぎませんが、告訴はさらに加害者を処罰してほしいとの意思を示すものです。

なお、被害者以外の者が犯罪について申告し加害者の処罰を求めるものを告発といいます(刑事訴訟法239条1項)。公務員には告発が義務付けられる場合もあります(刑事訴訟法239条2項)。

 

告訴されるとどうなるか

告訴を受けた警察官は、速やかに告訴に関する書類及び証拠物を検察官に送らなければならず(刑事訴訟法242条)、検察官は、起訴をするか不起訴にすると決めたときは、その旨を告訴人に通知し(刑事訴訟法260条)、不起訴のときはその理由を告げなければなりません(刑事訴訟法261条)。

すなわち、告訴されると捜査機関には捜査義務が生じます。もちろん、告訴されたからといって直ちに逮捕されるわけではありません。ただ、告訴のために捜査が進展し、結果的に逮捕される可能性が高くなります。

 

親告罪について

告訴が無ければ起訴することができない犯罪があります。親告罪といって、名誉毀損(刑法230条・232条)や器物損壊(刑法261条・264条)などがこれに当たります。

かつて強制わいせつや強姦などは親告罪でしたが、平成29年7月13日からは親告罪ではなくなりました(強姦は強制性交等となりました。)。同日より前に起きた強制わいせつや強姦事件も起訴をするのに基本的に告訴は不要となっています。

告訴の取消し告訴は取消すことができます(刑事訴訟法237条1項)。告訴が取消されれば、検察官はその事件で起訴することはできなくなります。

告訴がされると本格的な捜査が始まり、警察や検察から出頭を求められ、さらに逮捕や勾留され、起訴される可能性が高くなります。早期に被害者と示談を行うことで告訴しないことを約束してもらう、又は既にされた告訴を取消してもらい、逮捕や勾留、起訴の危険を回避することができます。

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