強制性交等、準強制性交等、監護者性交等

平成29年改正-従来の強姦・準強姦と何が違うのか

平成29年6月23日に刑法が改正され、従来の強姦・準強姦は強制性交等(刑法177条)・準強制性交等(刑法178条2項)と改められ、新たに監護者性交等の罪(刑法179条2項)が設けられ、平成29年7月13日より施行されました。法定刑も5年以上20年以下の有期懲役と重くなっています。

強姦罪・準強姦罪では被害者は「女子」と規定されていたため、被害者は女性のみとされていました。行為態様も「姦淫」と規定され、女性器に男性器を挿入する行為のみが強姦に当たりました。

そのため、男性が被害者の場合は強姦とはなり得ず強制わいせつとなるのみでした。また、被害者が女性であっても、肛門や口に男性器を挿入した場合は強姦とはならず強制わいせつとなるのみでした。

強制性交等・準強制性交等では被害者は「女子」から「者」「人」と改められ、女性だけでなく男性も被害者となりました。

また、「姦淫」から「性交、肛門性交、又は口腔性交」と改められ、女性器に男性器を挿入する行為だけでなく、相手が男女問わず肛門や口に男性器を挿入すれば強制性交等に当たることになります。

被害者が13歳以上の場合、暴行又は脅迫を用いられなければ強姦罪となりませんでしたが、暴行や脅迫がなくとも、親などの監護者が相手では拒むことができず性交等に応じざるを得ないことがありました。

そこで、監護者が被監護者を相手にその影響力に乗じて性交等をした場合は暴行や脅迫などがなくても罪となることになりました。

 

被害者が怪我をしたり亡くなったら―強制性交等致死傷(刑法181条2項)

強制性交等の罪を犯して、相手を負傷又は死亡させた場合、強制性交等致死傷として無期又は6年以上の懲役に処せられます。

 

強盗も同時に行った場合―強盗・強制性交等及び同致死(刑法241条)

強盗が強制性交等の罪を犯すか、強制性交等の罪を犯した者が強盗をした場合は無期または7年以上の懲役に処せられます(1項)。これにより死亡させた場合は死刑又は無期懲役となります(3項)。

旧法では、強盗が強姦した場合は強盗強姦として無期又は7年以上20年以下の懲役でしたが、強姦した者が強盗をした場合は強姦と強盗の併合罪として5年以上30年以下の懲役であり、刑に不均衡がありました。改正法では、強盗と強制性交等の前後関係を問わず、強盗・強制性交等及び同致死という罪となります。

 

親告罪ではなくなった

改正前は強姦罪は親告罪であり、告訴がなければ検察官は起訴できませんでした。被害者の重大なプライバシーにかかわる事件であり、刑事裁判にかけるかどうかは被害者に決めさせるべきだという考えによります。

しかし、性犯罪の被害者にそのような重大な決断をさせるのは酷ではないか、など言われ、今回の改正で告訴がなくとも起訴できるようになりました。

また、改正法施行の平成29年7月13日以前の強姦や準強姦事件であっても、検察官が起訴するのに告訴は不要となっています。

なお、旧法から二人以上で強姦した集団強姦罪の場合は告訴は不要となっていましたが、改正法で削除されました。

もっとも、親告罪ではなくなったからといって、被害者が告訴できなくなったわけではありません。

被害者が告訴をしたかどうかは依然として検察官の起訴不起訴の決定や裁判での量刑に大きな影響を及ぼすと予想されます。また、告訴まで行かずとも被害届が出されていることが多く、被害届自体も被害の申告という点で検察官の判断に大きな影響を与えます。

逆に、被害届も告訴もなければ、検察官が敢えて起訴する可能性は低くなります。被害者と示談して告訴をしないよう約束してもらう、あるいは既にされた告訴を取消してもらうこと、被害届を取り下げてもらうことはその後の刑事手続きで重要な要素となります。

弁護士を入れることで弁護士が被害者と素早く示談交渉を行い、告訴を回避し、または告訴を取消してもらうことができます。

〜告訴について詳しくは 告訴されたら へ〜

 

被害者の承諾・合意

成人が被害者の性犯罪事件では「被害者の承諾があった」「合意の上でやった」などと主張して、暴行脅迫の有無を争うことがあります。

強制性交等が「暴行又は脅迫を用いて」といっても、殴ったり暴言を吐く必要はなく、反抗を著しく困難にする程度のものであれば足ります。また、相手の承諾のないわいせつな行為それ自体が暴行と評価されます。被害者が恐怖心のあまり拒めずに性交に応じても「暴行又は脅迫を用いて」性交等をしたとされます。

性交等に際し被害者の承諾があった場合は「暴行又は脅迫を用いて」とは言えないことになります。承諾があったかどうかは、従来の加害者と被害者の関係や事件前後の加害者・被害者の言動などを考慮して判断されます。

 

示談の有無

性犯罪事件において、示談できたかどうかは、起訴後の量刑に大きな影響を与えます。また、被害者と示談をすることで被害届の取下げや告訴の取消しをしてもらうことで、起訴されず事件を終わらせることもできます。

しかし、被害者の名前や住所を知らず教えてもらおうとしても、警察や検察も基本的に被害者の情報を教えてはくれません。また、性犯罪の場合被害者やその家族の被害感情は激烈であることが多いためそもそも会えないことが多く、仮に被害者と会えたとしても、被害者は膨大な示談金を要求してくるかもしれません。

刑事事件解決に優れた弁護士を入れることで、弁護士が被害者と交渉し、迅速かつ適切に示談をまとめあげることができます。

〜詳しくは 示談で解決したい へ〜

 

強制性交等事件でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部へ

強制性交等事件では、被害者に早期に謝罪や被害弁償を行うことで示談をすることが、被害届や告訴を出さないようにして事件を解決するために重要なこととなります。

被害届が取り下げられ、告訴も取消させれれば、検察官は不起訴処分とする可能性が高いです。

不起訴処分の場合前科はつきませんし、身柄拘束されている場合は釈放されます。しかし、告訴は起訴された後では取消すことはできません。裁判所は告訴があるという事実を重く見て判決を下すでしょう。

そのため、検察官が起訴する前から弁護士に相談することが重要となります。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、重大事件の被害者に配慮しつつ、依頼者のために最善の弁護活動を行います。

そもそも性交をやっていない、承諾があったというのであれば、承諾なく性交をしたかのように扱われる供述調書をとられないよう、捜査段階からの対応が重要となります。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、否認事件についても経験豊富な弁護士が、捜査に対する適切な対策をとります。

強制性交等事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部へすぐにお問合わせください。刑事・少年事件を専門に扱う弁護士が、初回接見・無料相談など、迅速かつ丁寧に対応いたします。

 

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