しつこい訪問営業で不退去罪に

しつこい訪問営業で不退去罪に

しつこい訪問営業をしたことで、同意を得て訪問したにもかかわらず不退去罪で逮捕されたという事案を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。

【ケース】

北海道岩内郡在住のAさんは、岩内郡内の会社で営業の仕事をしています。
Aさんら営業社員には契約目標が設けられていて、焦りを覚えていました。
そこでAさんは、岩内郡内のとある区画で1軒1軒訪問し、商品の営業を行ういわゆる訪問営業を行いました。
その際、岩内郡内のVさんの家にて、門扉を開けて中に入り、ドアのインターフォンを押してVさんに営業で訪問した旨を告げ、Vさんが扉を開けたことで中に入り玄関で営業をしました。
VさんはAさんの営業に少し興味を抱きましたが最終的に不要であると考えたため、Aさんに対して「やはり要らないです」と言いましたが、Aさんは食い下がり、中々帰ろうとしませんでした。
そこでVさんはAさんに対し、最初は「帰ってください」と言いましたが、Aさんが帰る素振りを見せないことから、「帰らないと警察を呼びますよ」「(Aさんの)名刺に書いてある会社に連絡しますよ」と言いましたが、それでもAさんは玄関から出ようとしませんでした。
そこでVさんは実際に110番通報し、通報を受けて臨場した札幌方面岩内警察署の警察官は、Aさんに対し「不退去罪に当たる」と説明しました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【不退去罪について】

今回のAさんの事例は、不退去罪というあまり聞き馴染みのない罪名が問題となります。
条文は以下のとおりです。

刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

これは、「又は」以前は住居侵入罪を規定した条文で、アンダーラインで示した部分が不退去罪の条文です。
判例は不退去罪について「行為者の滞留の目的その間になされた行為、居住者の意思に反する程度、滞留時間等を考慮し住居の平穏が乱されたか否かにより決すべきである。」と示しています。

退去の要求は、例えば飲食店や小売業の店舗であれば社長や管理権限を有する店長・現場責任者などが行うことができますし、住居であれば世帯主だけでなく住人全員ができると考えられます。

今回想定しているケースについて、最初AさんがVさんの家を訪問した時点では、訪問営業という一応の理由があっての行為であり住居侵入罪には当たりません。
しかし、Aさんの目的は訪問営業という必ずしもVさんのためになる行為ではなく、Vさんは繰り返し家を出るよう言っていること、退去するよう言われてからもその玄関に居続けているという点で、不退去罪に当たると評価される可能性が高いです。

【不退去罪での弁護活動】

不退去罪の場合、警察官は住居等に入った目的、退去しなかった理由と時間に加え、被疑者(加害者)の生活圏と被害者宅との近接性、被害者の住所以外の情報を知っているか、身元引受人がいるか、等、様々な事情を検討したうえで、被疑者を逮捕する(現行犯逮捕、又は逮捕状の請求をする)かどうか判断します。

不退去罪は被害者がいる事件であることから、示談交渉が重要となります。
加えて、このような違法な営業活動を行わないことを誓約することも必要となるでしょう。
具体的な弁護活動については、個々の事件によって異なるため、一度弁護士に相談することをお勧めします。

北海道岩内郡にて、不退去罪が問題となっている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅で捜査を受けている場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が不退去罪で逮捕・勾留されている場合、初回接見サービス(有料)をご利用ください。

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