Archive for the ‘未分類’ Category

詐欺罪で逮捕

2019-09-18

詐欺罪で逮捕

北海道倶知安町に住むAさんは、友人のBさんからの紹介でとあるバイトをすることになりました。
そのバイトとは、とあるアパートの一室でレターパックを受け取り、その中に入っている現金を指定された口座に入金するというものでした。
内容と報酬の高さから振り込め詐欺であることに気づいたAさんでしたが、生活に困っていたことから仕方なくそのバイトに手を出しました。
後日、被害に遭ったVさんが警察に相談したことで事件が発覚し、Aさんは詐欺罪の疑いで北海道倶知安警察署に逮捕されました。
(フィクションです。)

【詐欺罪について】

詐欺罪は、他人を欺いて財産を交付させた場合に成立する可能性がある罪です。
相手方の正常な判断能力を害する点に特徴があり、積極的に嘘をつくなどした場合のみならず、告げるべきことを告げなかった場合にも成立する余地があります。
たとえば、買い物の会計で渡されたお釣りが多いと気づいたにもかかわらず、そのことを伝えずにお釣りを受け取った場合、詐欺罪に当たる可能性があります。

振り込め詐欺に代表されるように、詐欺罪は複数名が行為を部分的に担当して遂げるケースがよく見られます。
詐欺罪が成立するのは、①欺く行為、②相手方の錯誤、③錯誤に基づく財産の交付、④財産の移転という各過程を辿る場合です。
振り込め詐欺を例に挙げると、電話を掛けて欺く役、被害者から現金を受け取る役、受け取った現金を特定の口座に入金する役、というような役割分担が行われることが多いのです。

このように各々が行った行為は部分的であっても、基本的には関与者全員に詐欺罪の成立が認められます。
上記事例のAさんは、レターパックを受け取り、中の現金を特定の口座に入金していたに過ぎません。
ですが、こうした行為が詐欺の一環として行われていたのであれば、詐欺に当たる他の行為についても責任があるものとして扱われます。
そして、Aさんが振り込め詐欺だと気づいていた以上、詐欺の故意も認められ、詐欺罪は成立すると考えられます。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役であり、役割の軽重を問わず罰金刑になる余地はありません。
ですので、ひとたび詐欺罪で有罪となれば、その刑は厳しいものになることが見込まれるでしょう。

【弁護士の見解】

何年も前から「振り込め詐欺」は社会問題となっており、警察等の捜査当局は取り締まりに力を入れています。しかし、警察に逮捕されるのは、受け子や出し子といった犯人グループの末端がほとんどで、組織の壊滅にまで捜査が及ぶケースは非常に少ないです。
その様な背景から裁判所は振り込め詐欺の関係被疑者、被告人に対して厳しい判断を下す傾向にあります。
振り込め詐欺の受け子で逮捕された場合、よほどの事情がない限り、勾留は免れないと考えて間違いないでしょう。それだけでなく、事件関係者との通謀を避けるために接見禁止となる可能性も非常に高いです。
また、勾留期間中には余罪に対する捜査が行われるので、振り込め詐欺に関係する事件で逮捕された場合は、勾留が20日間まで延長される可能性が非常に高いでしょう。Aさんの息子さんの場合ですと、さらにその後も、余罪の詐欺事件で再逮捕される可能性が十分に考えられます。
また勾留中の捜査結果次第にはなりますが、余罪事件も含めて起訴される可能性も十分に考えられ、その場合は実刑判決が言い渡されるおそれがあります。

【振り込め詐欺における弁護活動】

振り込め詐欺の弁護活動において、被害者との示談が重要となります。
ただ、振り込め詐欺は通常、被害者の人数、被害金額が共に大きいのが特徴です。
また、被害者の処罰感情も強いため、限られた時間の中で、振り込め詐欺の被害者全員との示談が困難であったり、示談金の準備が難しくなったりするケースがほとんどです。
また、振り込め詐欺の被害者は犯人に連絡先を教えたり、交渉、面会したりすることは拒否するでしょう。
そのため、振り込め詐欺の示談は、専門家である弁護士に依頼して示談交渉を進めるべきなのです。
実刑判決が科せられる可能性が非常に高い振り込め詐欺にあっても、無罪執行猶予判決を獲得するケースもあります。先ほど述べたように、「道具屋」や「受け子」、「出し子」などの末端関与者など様々な役割がありますし、その役割に応じて適切な弁護活動が必要となります。
振り込め詐欺グループは、ピラミッド型に組織化していることもあり、その上層部のことを末端関与者が知らず、さらに、事件の内容も知らされず、知らない間に振り込め詐欺に関与している場合もあり、そのような受け子の犯意を否定し、無罪判決が言い渡されたケースもあります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件のプロである弁護士が、最短でお申込み直後、遅くとも24時間以内に初回接見に向かいます。
ご家族などが詐欺罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

児童買春で逮捕

2019-09-17

児童買春で逮捕

北海道室蘭市の会社員Aさんは、インターネット上の掲示板で「パパ募集」という書き込みを見つけ、その書き込みをした者に連絡を取りました。
そして、書き込みの主であるBさん(16歳)と会い、一緒に食事をしてから2万円を渡しました。
その後、AさんはBさんと定期的に会うようになり、やがてお金を払って性行為に及ぶようになりました。
このことがBさんの補導をきっかけに明らかとなり、Aさんは児童買春の疑いで北海道室蘭警察署の捜査を受けることになりました。
Aさんは、少女に年齢を確認して「20歳」と聞いていたので、年齢の不知による無罪を主張しています。
(フィクションです。)

【児童買春について】

児童買春については、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」という法律に規定されています。
それによると、「児童買春」とは、金銭などを対価に児童(18歳未満の者)との間で行う「性交等」を指します。
「性交等」には、口腔性交や肛門性交だけでなく、自身の性器、肛門、乳首を児童に触らせたり、児童の性器などを触ったりする行為も含まれます。
金銭などの供与の相手方は、児童だけでなく、性交等をあっせんした者や児童の保護者でも構いません。
たとえば、児童の親に金銭を渡して児童と性交を行った場合も児童買春に当たります。

金銭などを対価することなく単純に同意のある性交等を行った場合、北海道では「淫行」として北海道青少年健全育成条例により罰せられます。
ただ、この条例が定める淫行の罪の法定刑は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
これに対し、児童買春の罪の法定刑は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
こうして並べてみると、対価の供与やその約束の存在がいかに罪を重くしているかがよく分かります。
更に、性交等の相手方が13歳未満の者であれば、以上の罪ではなく強制性交等罪に当たる可能性が出てきます。
強制性交等罪の法定刑は5年以上の懲役(上限20年)であり、下限が5年の時点で相当重い罪だと言えるでしょう。

【年齢の不知】

児童買春を規制している児童買春・児童ポルノ処罰法では「児童の年齢を知らないことを理由として児童買春行為の処罰を免れることはできないが、過失がない時は、この限りではない。」ことが明記されています。
これは、年齢の不知の過失を処罰する趣旨を規定したものです。
つまり、買春行為に際して、相手方の年齢を可能な限り調査して年齢を確認する義務を尽くしたにもかかわらず、児童であることを知り得なかったことを立証しない限り処罰を免れない旨を規定しているのです。
買春行為の相手方の、具体的な年齢調査の程度や方法については、事件ごとに検討されるでしょうが、一般的には児童に年齢を確認したり、身体の外形的な発育状態によって18歳以上であると信じたとしても調査義務を尽くしたとはいえないでしょう。
例えば運転免許証など、年齢が確認できる身分証で年齢を確認するまでしていれば、例え相手が18歳未満であっても、年齢の不知で児童買春罪の適用を免れる可能性があります。

【量刑】

児童買春行為に対する法定刑は「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」です。
児童を保護する観点から、世界的に児童買春行為は厳しく取り締まられています。
Aさんのような児童買春行為で警察に逮捕された場合、初犯であれば略式起訴されて罰金刑となる可能性が高いでしょうが、再犯の場合は正式に起訴され刑事裁判で刑事罰が決定するでしょう。
児童買春の量刑は、事前に児童の親御様と示談することによって、少しでも軽減できる可能性があります。

北海道で起こった刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が児童買春事件で逮捕され、年齢の不知による無罪を主張している方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

大麻の栽培事件

2019-09-15

大麻の栽培事件

土木作業員をしているAさんは、北海道深川市にある職場の近くに、仕事道具を置くために借りている倉庫で大麻を栽培しています。
Aさんは、10年以上前に友人から大麻の栽培方法を教えてもらってからずっと、この倉庫で大麻を栽培しているのです。
最初は自分が使用する分だけを自宅マンションで栽培していましたが、今では、倉庫で大量の大麻を栽培しており、インターネットで知り合った大麻愛好家に密売しています。
先日、Aさんから大麻を購入した客が警察に逮捕されたという話を聞いたAさんは、警察の捜査が自身にまで及ぶのではないか心配です。
(フィクションです)

【大麻取締法】

大麻取締法では、大麻の所持、譲渡、譲受、輸出入、栽培が禁止されており、Aの行為は、栽培と譲渡の違反になるでしょう。

~大麻取締法第3条第1項~
大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
ここでいう大麻取扱者とは、大麻栽培者及び大麻研究者のことです。
大麻栽培者とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で大麻草を栽培する者のことです。
また大麻研究者とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、大麻を使用する者のことです。(大麻取締法第2条)

~栽培の禁止~
大麻取締法第24条に大麻の栽培を禁止する旨と、その罰則が明記されています。
◇大麻取締法第24条第1項◇
「大麻を、みだりに栽培し…た者は、7年以下の懲役に処する。」旨が明記されています。
ここでいう「みだりに」とは、社会通念上正当な理由が認められないという意味です。
上記のとおり、法律上、大麻の栽培が認められているのは大麻取扱者だけですので、それ以外の者が大麻を栽培すれば、この「みだりに」と言えるでしょう。
◇大麻取締法第24条第2項◇
営利の目的で、大麻を栽培した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する」旨が明記されています。
営利の目的とは、犯人が自ら財産上の利益を得たり、第三者に得させることを、動機・目的とすることを意味します。
簡単に言うと、営利目的に大麻を栽培することとは、販売して利益を得ることを目的に大麻を栽培することです。
大麻を営利目的で栽培していたことは、栽培した大麻を実際に販売していたかどうか、またそれによって利益を得ていたかどうかによって立証されます。

~譲渡の禁止~
大麻取締法第24条の2に、大麻の譲渡を禁止する旨と、その罰則が明記されています。
◇大麻取締法第24条の2第1項◇
「大麻を、みだしに…譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。」旨が明記されています。
◇大麻取締法第24条の2第2項◇
営利の目的で、大麻を譲り渡した者は、7年以下の懲役に処し、又は情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金に処する」旨が明記されています。
単に、一度だけ友人に大麻を有償で譲り渡しただけで、営利目的の大麻譲渡とは認められないでしょう。
営利目的の大麻譲渡は、複数回に渡って、大麻を有償で譲渡するといった反復継続性が必要となり、それによって利益を得ていなければなりません。

【執行猶予とは何か】

仮に大麻栽培が発覚したとしても、初犯で栽培の量もそれほど多くなければ執行猶予となる可能性が十分あります。
執行猶予とは、刑の執行に一定の猶予期間を設けるとともに、その期間中に執行猶予が取り消されなければその後も刑の執行をしないこととする制度です。
執行猶予の利点は、刑の全部執行猶予が言い渡された場合に、判決後直ちに刑務所に収容されるという事態を回避できる点です。
これにより、たとえ懲役刑を言い渡されたとしても社会復帰を実現できる余地が出てくるのです。

執行猶予は、一定の事情が発生した場合に必ず取り消され、または取り消されることがあります。
執行猶予が必ず取り消される事情としては、たとえば執行猶予の言い渡し後に禁錮以上(懲役を含みます)の刑が科される場合が挙げられます。
また、執行猶予が取り消される可能性がある事情としては、たとえば保護観察付の執行猶予となった際、保護観察中に遵守すべき事項を遵守しなかった場合が挙げられます。
執行猶予は早期の社会復帰を目指せる点で有益な制度ですが、制度の内容は複雑であり、なおかつ目指すためには裁判における相応の振舞いが求められます。
もし執行猶予に関して疑問があれば、ぜひ一度お近くの弁護士に相談してみてください。
執行猶予の見込みや、執行猶予を目指すためにやるべきことなど、きっと役立つアドバイスを受けることができるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に詳しい弁護士が、執行猶予のことならなんでも丁寧にお答えいたします。
ご家族などが大麻事件で逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

覚せい剤の所持事件

2019-09-13

覚せい剤の所持事件 

北海道寿都町に住むAさんは、覚せい剤の所持事件で実刑判決を受け2年前に刑務所から出所してきました。
出所後は真面目に働き覚せい剤を絶っていましたが、1週間前に、かつての友人と偶然街で出会い、再び覚せい剤に手を出してしまいました。
友人に誘われて、売人から覚せい剤を入手し、友人の家で一緒に使用したのです。
そして残った覚せい剤を財布の中に隠して持ち歩いていたのですが、昨日、この財布をどこかに落としてしまいました。
(フィクションです。)

【覚せい剤の所持事件】

~財布が警察に届け出られたら(警察の捜査)~
Aさんが落としてしまった財布を誰かが拾って警察に届け出られたら、間違いなく覚せい剤が見つかってしまうでしょう。
当然、警察は覚せい剤の所持事件として捜査を開始します。
まず、覚せい剤であることを証明するために鑑定し、覚せい剤であることが判明すれば、今度は覚せい剤の所有者を特定します。
財布の中に入っていた身分証等から財布の所有者を特定するだけでなく、覚せい剤が入っているポリ袋から指紋を採取する等の捜査を尽くして覚せい剤の所有者を特定するのです。
Aさんが特定されるかどうかは、財布の中身や、指紋が検出されるか否か、財布を紛失した際の状況等によりますが、警察の鑑識技術や、街中のいたる所に防犯カメラが設置されている状況を考えると、Aさんが特定される可能性は非常に高いでしょう。

~逮捕されるか?~
Aさんが覚せい剤の所持事件で逮捕される可能性は非常に高いでしょう。
覚せい剤の所持、使用事件は、覚せい剤の入手先等を捜査する必要があり、逮捕しなければ、覚せい剤の入手先等への通謀のおそれが高いことから、Aさんに限られず、警察は、よほどの理由がない限り覚せい剤事件の犯人を逮捕、勾留して取調べを行います。
そして注意しなければならないのが、覚せい剤の所持事件で逮捕されたとしても、覚せい剤の使用を疑われて採尿されるということです。
そして採尿された尿から覚せい剤反応が出た場合、覚せい剤の使用事件でも捜査されるのです。
Aさんの事件を例すると、もしAさんが覚せい剤の所持事件で警察に逮捕された場合、逮捕された直後に採尿されます。
そして逮捕された覚せい剤の所持事件で拘束(勾留)されて取調べを受けている最中に、この尿が鑑定されて、尿から覚せい剤反応が出れば、覚せい剤の使用事件でも取調べを受けることになります。
ここで気になるのが再逮捕されるかどうかです。
①覚せい剤に同一性がある場合
所持していた覚せい剤と、使用した覚せい剤に同一性がある場合は、改めて入手先等を捜査する必要がないので再逮捕される可能性は低いでしょう。
同一性があるとは、例えば、使用した覚せい剤の残りを所持していて、その所持していた覚せい剤が発覚して覚せい剤の所持事件で逮捕された場合など、使用事件と所持事件の覚せい剤の入手先が同じことを意味します。
②覚せい剤の同一性がない場合
所持していた覚せい剤と、使用した覚せい剤に同一性がない場合は、改めて入手先等を捜査する必要があるので再逮捕される可能性が高いでしょう。
これは、所持していた覚せい剤の入手先と、使用した覚せい剤の入手先が異なる場合です。
この場合は、覚せい剤の常習性が疑われる可能性があり、警察の取調べも厳しくなるでしょう。

【実刑の回避】

覚せい剤の使用事件は、初犯ですとほとんどの事件で執行猶予付判決となります。
しかし、Aさんの様な再犯の場合は、実刑判決の可能性が非常に高くなります。
ただ、前刑からの期間や、薬物への依存程度、更生に向けた取り組みによっては、減刑され実刑判決を回避できる可能性があります。
覚せい剤使用の再犯で、実刑を回避したい方は、薬物事件に強い弁護士にご相談ください。

北海道の薬物事件に強い弁護士、覚せい剤使用事件の再犯で実刑を回避する弁護士のご用命は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、覚せい剤使用等の薬物事件に関するご相談を年中無休で受け付けております。
事務所での法律相談料は初回無料です。

痴漢事件で逮捕

2019-09-12

痴漢事件で逮捕

昨夜、会社員のAさんは、お酒を呑んで帰宅途中の札幌市営地下鉄の車内で、女性のお尻に触ったとして痴漢事件で逮捕され、札幌中央警察署に留置されています。
Aさんは、約10年前にも同様の痴漢事件で罰金刑を受けています。
そのため普段は、女性から痴漢と間違えられないように、満員電車の中では女性に近寄らないようにして注意していたのですが、昨夜はお酒に酔っていたこともあり、事件を起こしてしまいました。
(フィクションです。)

【痴漢の罪について】

刑法が定めている性犯罪は、強制わいせつ罪強制性交等罪(旧強姦罪)といった、相当の悪質性があると考えられるものです。
そのため、多くの痴漢で見られる他人の身体に触れる程度の行為を罰する罪は、刑法には規定されていないということができます。
そこで、各都道府県が定める迷惑防止条例という条例により、強制わいせつ罪などに至らない程度の行為でも罰せられることになっています。

北海道においても、「公衆に著しく迷惑を掛ける暴力的不良行為等の防止に関する条例」(通称:北海道迷惑防止条例)が定められています。
この条例は「卑わいな言動」を禁止しており、多くの痴漢はこれに含まれると考えられます。
条例の効力が及ぶのは各自治体なので、北海道における痴漢には北海道迷惑防止条例が適用されるということになります。
罰則は、通常の場合6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、常習の場合1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
常習痴漢に当たるかどうかは、前科の内容や余罪の程度などの様々な要素に基づき判断されます。
過去に何度も痴漢をしていれば、常習と見られる可能性は著しく高まることが予想されます。

痴漢の程度が悪質であれば、迷惑防止条例ではなく強制わいせつ罪に当たる余地が出てきます。
強制わいせつ罪の罰則は6か月以上10年以下の懲役なので、そうなった場合は事件の重大性ががらりと変わってくるでしょう。

【痴漢事件で逮捕されると】

ご家族、ご友人が痴漢で逮捕された方は、弊所の初回接見サービスをご利用ください。
初回接見は「弁護人になろうとする者」の立場で面会するのですが、弁護人と全く同じ条件で面会することができるので、事件の詳細や、逮捕された方の認否を警察官の立会なしで聞き取ることができます。
そして聞き取った内容をふまえて弁護士は、今後の刑事手続きや刑事処分の見通しを立てて、逮捕されている方やその家族に伝えます。
痴漢事件で逮捕された場合、事実を認めていれば勾留される可能性が低いです(逮捕から48時間以内に釈放されます)が、否認している場合は勾留されて拘束時間が長くなる可能性があります。
また初回接見では、逮捕されている方やご家族から、今後の刑事弁護活動の希望をうかがいます。

【弁護活動~釈放に向けて~】

痴漢事件を起こして警察に逮捕されると48時間以内に釈放されるか、検察庁に送致されて勾留請求されるかです。(ごくまれに検察庁に送致された後に起訴されることもある。)
そして弁護士の活動で、この勾留を阻止し早期釈放することができます。
弁護士が作成する書面に添えて、ご家族等の上申書や逮捕されている方の誓約書を検察官や、裁判官に提出することによって、検察官の勾留請求や、裁判官の勾留決定を阻止することが可能になります。
この様な身柄解放活動が全て認められるわけではありませんが、上記のように痴漢事件の法定刑は6月以下の懲役又は50万円以下の罰金と、刑事事件で扱われる法律の中では比較的軽微な犯罪です。
そのため否認等特別な事情がない場合、勾留される可能性は低く、例え検察庁が勾留請求したとしても、弁護士身柄解放活動を行えば、勾留請求が却下されて釈放される可能性があります。

【弁護活動~減軽に向けて~】

弁護士は、早期釈放を求める身柄解放活動の他に、刑事処分を軽くするための活動を行います。
痴漢事件は、被害者と示談することによって刑事処分を軽くすることが可能です。
ただ注意しなければならないのが、示談によって刑事処分を軽くするには、被害者にお金を支払うだけでは足らず、示談書の内容が重要になってきます。
示談書に「加害者を許し、被害届を取り下げる。」「加害者を許し、加害者の刑事罰を望まない。」といった宥恕の条項が含まれていなければ、刑事処分に反映されないこともあるので注意しなければなりません。

北海道内の電車内における痴漢事件で、ご家族、ご友人が逮捕された方、刑事事件でお困りの方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

傷害罪で逮捕

2019-09-11

傷害罪で逮捕

Aさんはプロの総合格闘技の選手です。
先日、友人とお酒を呑んで帰宅途中に、酔払いのサラリーマンVさんとトラブルになった際、Vさんの顔面を殴りつけました。
Vさんは転倒した際に、コンクリートの地面に頭を強打し、その翌日に死亡してしまいました。
当初Aさんは、通報で駆け付けた札幌北警察署の警察官に、傷害罪で現行犯逮捕されていましたが、その後、傷害致死罪に変わって勾留されました。
(フィクションです。)

【傷害致死罪について】

他人に傷害を加え、それ原因で他人が死亡してしまった場合、傷害致死罪が成立する可能性があります。
人を死亡させるという点では殺人罪と共通しますが、両者の間には故意という大きな違いがあります。
つまり、殺人罪は人を殺害する意思がなければ成立せず、その意思がなければ傷害致死罪が成立するに過ぎません。
こうした区別が行われるのは、刑法が定める責任主義という考え方があるからです。
国家が刑罰を科すに当たっては、対象者に刑罰の内容に応じた責任が存在すると認められなければなりません。
そうした観点から見たとき、思いどおり殺害した場合と不幸にも殺害に至ってしまった場合とでは、責任の程度に少なからず違いがあります。
そこで、殺人罪とは別に傷害致死罪を規定し、法定刑を殺人罪よりも軽いものとしました。
殺人罪の法定刑は、死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役(上限20年)のいずれかです。
これに対して、傷害致死罪の法定刑は3年以上の有期懲役です。

上記事例では、AさんがVさんを殴っているものの、飽くまでも痛めつける意思があるにとどまっています。
そうすると、Aさんに殺意があったとは言えず、殺人罪ではなく傷害致死罪に当たると考えられます。
ただし、裁判における故意の判断は、被告人の供述を含む様々な事情を総合的に考慮して行われます。
そのため、「殺すつもりはなかった」などと供述したからといって、それだけで殺人罪ではなく傷害致死罪として扱われるとは限らない点に注意が必要です。

【情状弁護による刑の減軽】

先述した法定刑から、傷害致死罪は罰金刑で終わるということがありえません。
加えて、死亡により被害者と示談ができないとなると、非常に高い確率で裁判に至ると考えられます。
そうなると、重きを置くべき弁護活動は情状弁護が挙げられます。

情状弁護とは、裁判において被告人に有利な事情を主張・立証し、可能な限り寛大な処分を求める弁護活動です。
刑事裁判において、有罪となるために犯罪を立証する義務は検察官にあります。
ですが、被告人に有利な事情までわざわざ検察官が明らかにしてくれるということは通常ありません。
そこで、被告人側としては自身に有利な事情を証拠と共に主張し、量刑が過度に重くならないようにしなければならないのです。

情状弁護において主張すべき事情は、事件の内容や被告人の特性などにより多種多様です。
一般的に言うと、犯行動機に共感できる、犯行態様が悪質でない、被害者側の処罰感情が薄まった、被告人が真摯に反省している、再犯防止策が講じられた、などが挙げられます。
充実した情状弁護により少しでも軽い刑を目指すのであれば、あらかじめ弁護士に事件を依頼して入念に準備する必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に特化した弁護士が、豊富な経験に基づき最適な情状弁護を行います。
ご家族などが傷害罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

脅迫罪で逮捕

2019-09-10

脅迫罪で逮捕

北海道伊達市に住むAは、日常的に同居していた女性に対して暴力をふるっていました。
Aは以前、女性を殴って怪我をさせたことがあり、この日もAは、些細な事から口論になった女性Vさんに対して「外歩けないようにするぞ。」とベランダからゴルフクラブを持って部屋に入ってきました。
身の危険を感じて裸足で家を飛び出した女性が、北海道伊達警察署に届け出た事からAは脅迫罪で逮捕されました。
Aの両親は女性との示談交渉や、Aに対して取調べ対応の助言をする弁護士を探しています。(フィクションです。)

【凶器を示しての脅迫】

相手方に対して、人を畏怖させるに足りる程度の害悪を告知して脅迫した場合、脅迫罪が成立する可能性があります。
この脅迫罪は刑法に規定されたものですが、そのほかに脅迫を罰する法律として「暴力行為等処罰に関する法律」が挙げられます。
この法律は、特定の類型の脅迫事件について、通常の脅迫罪より重い処罰を設けています。
その類型とは、以下の態様のものです。

①「団体若(もしく)ハ多衆ノ威力ヲ示シ」たこと
②「団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ」たこと
③「兇器ヲ示シ若ハ数人共同シ」たこと

①②の具体例としては、たとえば暴力団であることまたはそのの存在をほのめかしての脅迫が考えられます。
③は凶器を用いたり複数名で協力したりしての脅迫が考えられます。
こうした態様での脅迫は特に悪質であることから、上記法律により刑法よりも重く処罰されることになりました。

上記事例では、AさんがVさんにゴルフクラブを示しながら「外歩けないようにするぞ」と脅しています。
このような行為は凶器を示しての脅迫に当たると言え、Aさんには3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されるおそれがあります。

【刑事事件における示談の効果】

示談とは、事件の被害者との間で取り交わす合意であって、謝罪の意思や被害弁償などについて確認するものです。
以下では、刑事事件において示談がどのような効果をもたらすのか説明します。

示談は合意の一種なので、その内容について双方が了承していることが前提となります。
ですので、示談を取り交わしたということは、被害者が示談の内容を承諾したことを示します。
被害者と示談を締結したことが明らかになると、当事者間において一応事件が解決したものと評価されます。
このことは、検察官や裁判官が最終的な処分を決めるうえで考慮する事実となる可能性が高いです。
検察官であれば不起訴処分を下しやすくなりますし、裁判官であれば刑の減軽や執行猶予を認めやすくなるということです。

注意しなければならないのは、被害者との示談が必ずしも不起訴執行猶予に結びつくとは限らない点です。
たとえば、児童買春のように社会秩序を害する事件であれば、被害児童またはその親と示談したからといってそれで終わらせるわけにはいきません。
また、犯行が悪質などのマイナスの事情が多ければ、示談を締結してもなお厳しい処分が下される可能性は否定しきれません。
弁護活動は示談以外にも様々なものが考えられるので、不安であれば一度お近くの弁護士に相談されるとよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件のプロを称する弁護士が、示談交渉を含めて充実した弁護活動を行います。
脅迫事件を起こしてしまったら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

建造物侵入罪で逮捕

2019-09-09

建造物侵入罪で逮捕

Aさんは、キャッシュカードを偽造して他人の預金を引き出そうと考え、ATMにスキミング用の装置を取り付けることにしました。
そこで、北海道苫小牧市の郵便局に立ち入り、計画どおりATMのキャッシュカード挿入口にスキミング用の装置を取り付けました。
その翌日、郵便局の従業員がATMに不審な装置が取り付けられていることに気づき、北海道苫小牧警察署に相談することにしました。
しばらくして、ATM付近に設置されていた防犯カメラの映像が決め手となり、Aさんは建造物侵入罪などの疑いで逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの両親は、弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)

【建造物侵入罪について】

刑法
第百三十条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

建造物侵入罪は、正当な理由なく建造物に立ち入った場合に成立する可能性のある罪です。
住居侵入罪や不退去罪とともに、刑法130条に規定されています。
建造物侵入罪における「正当な理由」とは、建造物への立入りを適法と見ることができる事情を指します。
その例としては、建造物の管理者の同意がある、暴漢に襲われてやむを得ず逃げ込んだ、といったものが考えられます。

建造物侵入罪は管理者の同意があれば成立しないため、誰でも自由に立入りが認められている建造物への立入りには適用されないようにも思えます。
ですが、そうした出入りが自由な建造物は管理者の同意が推定されていると言え、その推定が破られれば建造物侵入罪に当たる余地が出てきます。
上記事例において、Aさんはスキミング用の装置をATMに取り付ける目的で郵便局に立ち入っています。
こうした目的は、郵便局の管理者である職員の同意が推定されない不法はものと考えられます。
そうすると、Aさんには建造物侵入罪が成立し、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されるおそれがあります。
ちなみに、スキミング装置の取付けについては、支払用カード電磁的記録不正作出等準備罪に当たる可能性があります。

【釈放の実現に向けて】

法定刑の軽さから分かるように、建造物侵入罪自体はさほど重い罪ではありません。
罪が重くなければ逃亡や証拠隠滅の可能性も低いと評価される傾向にあるので、一般的に建造物侵入事件で逮捕されることは多くないかと思います。
それでも逮捕されたということであれば、現行犯逮捕であることや、他の重大な罪も疑われているといったことが考えられます。

たとえ建造物侵入罪の疑いで逮捕されたとしても、長期間拘束する必要まではないとして、逮捕後2~3日のうちに釈放されることしばしば見受けられます。
ただ、逆にその期間内に釈放されないとなると、それは検察官と裁判官の判断で勾留決定が下されたことを意味します。
勾留による身体拘束の期間は最低でも10日間なので、勾留により被る不利益は逮捕よりもますます大きいことが予想されます。
この不利益を可能な限り抑えるのであれば、弁護士に事件を依頼して釈放に向けた働きかけを行ってもらうのが得策です。
たとえば、勾留がつく前に検察官や裁判官と面談を行ったり、勾留決定後に異議を申し立ててその決定を争ったりすることが可能です。
一日でも早く釈放を実現するために、ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件のプロである弁護士が、逮捕された方の釈放に向けて多様な弁護活動を行います。
ご家族などが建造物侵入罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

事後強盗罪で逮捕

2019-09-08

事後強盗罪で逮捕

Aさんは、北海道名寄市のスーパーマーケットに行き、商品数点(被害総額約2000円)を自身のトートバッグに入れました。
そして、会計をせずに店を出ようとしたところ、警備員のVさんに「鞄の中見せてもらえますか」と声を掛けられました。
AさんはVさんに身体を掴まれたことから、手足をばたつかせるなどして一度Vさんを振りほどいてすぐに逃走を図りました。
ですが、少し走ったところで買い物客数人に足止めをされ、やがて駆けつけた警察官により事後強盗罪の疑いで逮捕されました。
北海道名寄警察署でAさんと接見した弁護士は、示談を行って不起訴を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【事後強盗罪について】

刑法第二百三十八条
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

事後強盗罪とは、その名のとおり事後的に強盗罪のような状況が生じた場合に成立する可能性のある罪です。
通常の強盗罪は、暴行または脅迫により相手方の反抗を抑圧し、その機会に乗じて財産を奪取するものです。
これに対し、事後強盗罪は、窃盗犯が一定の目的で相手方に暴行または脅迫を加えることで成立します。
一定の目的とは、①逮捕を免れること②盗んだ物が取り返されるのを防ぐこと、③犯罪の痕跡を隠滅すること、のいずれかです。
窃盗とは無関係に他人を傷つけようとした場合には、これらのいずれにも当たらないため事後強盗罪には当たりません。
ただし、そうした目的は外部から読み取れないため、事後強盗罪の疑いで捜査が進むことはありえます。

刑法238条を見てみると、事後強盗罪は「強盗として論ずる」とされています。
その意味は、法定刑や他の罪との関係が事後強盗罪と同様になるということだと考えられています。
つまり、事後強盗罪の法定刑は強盗罪と同様5年以上の懲役であり、死傷が伴えば強盗致死傷罪が成立する余地が出てきます。
あらかじめ強盗に及ぶつもりはなくとも、窃盗の発覚に動揺してつい暴行や脅迫に及んでしまうことは十分考えられるところです。
そうしたケースでも強盗と同列に語られてしまう危険がある以上、事後強盗罪は注意すべき罪だと言えるでしょう。

【示談がもたらす効果】

強盗罪は重大な犯罪の一つとして認知されており、それと同視される事後強盗罪についても同様のことが言えます。
とはいえ、事後強盗罪も特定の個人の利益を害する罪である以上、被害者と行う示談が重要となりえます。

まず、示談が成立することによって、逮捕中の被疑者の釈放を実現できる可能性が高まります。
示談の締結は、謝罪や被害弁償などの合意により、当事者間において事件が解決したことを確認する意味を持ちます。
そのため、示談が締結できると、逮捕および勾留の理由である逃亡や証拠隠滅のおそれが低下すると考えられます。

また、示談を通して被害者の処罰感情を薄められる結果、不起訴となる可能性も高まります。
事後強盗罪のような特定の個人に対する罪は、被害者が処罰を望んでいるかどうかが刑事処分に大きく関わってきます。
ですので、示談による処罰感情の軽減は、被害者が処罰を望んでいないとして不起訴につながる要素となるのです。

事後強盗罪は重大な罪ではありますが、以上のとおり示談によって円満に事件を解決できる場合があります。
そうした示談の効果を最大限に発揮するために、示談交渉はぜひ弁護士にお任せください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、これまで数多くの示談を行ってきた弁護士が、重大事件においても真摯に示談交渉に取り組みます。
ご家族などが事後強盗罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

業務上横領罪で逮捕

2019-09-07

業務上横領罪で逮捕

Aさんは、北海道帯広市にある会社で経理を担当していました。
Aさんの業務は、営業などの社員が持ってきた領収書を受け取り、帳簿に記載した上、自分の管理する小口からその金額払い出し、現金を社員に手渡すといったものでした。
Aさんの会社はそれほど規模が大きくないものの、営業が活発に動いていたため、かなりの数の領収書があり、Aさんの上司である課長からは、1万円以内の領収書であれば、上司である課長の許可なく払い戻しても構わないが、1万円を超える領収書については必ず課長の許可をとるようにと言われていました。
ある日Aさんは、自分が私用で食べた1万円以下の飲食費について、営業の社員が接待で使ったかのように装い、会社の小口から払い戻すという不正を行いました。
この不正がばれないかったことから、Aさんは定期的に同様の行為を行い、1万円以下の領収書が出るたびに同じようなことをしていました。
しかし、あるとき、課長があまりにも飲食費が多くなっていたことに気づき、営業の社員に訪ねて回ったところ、Aさんの行為が発覚し、Aさんは、業務上横領罪で告訴され、北海道帯広警察署に逮捕されました。

【横領について】

まず、Aさんの行為にはどのような罪が成立するのでしょうか。
Aさんは、自己の職務の一環として、小口現金を管理しています。また、1万円以下の領収書については、課長など上司の許可なく、自らの権限で払い戻しをすることができるような状態でした。しかし、もちろんですが、Aさんが私用で食べた飲食費を会社小口から出すことは許されていません。
このように、業務上、自身が占有(管理)している現金を、許されていないような場合に払い戻すと、業務上横領罪が成立する可能性が十分にあります。業務上横領罪に該当する場合には、10年以下の懲役が法定刑として定められており(刑法253条)、非常に重い罪となっています。

【業務上横領の刑事罰】

業務上横領罪は窃盗罪と異なり、罰金刑の定めがありません。窃盗罪など罰金刑のある罪の場合には、起訴されてしまう場合にも、公開法廷ではなく、書類だけ裁判所に送られるという略式手続というものがあり、負担が少ない方法が選択される場合もあります。これに対し、業務上横領罪で起訴されてしまうときには、必ず公判請求、つまりテレビで普段目にするような法廷での裁判となります。
そのため、業務上横領罪では、窃盗罪以上に不起訴を目指す必要性が高くなります。

【業務上横領罪の量刑相場】

業務上横領罪で起訴された場合で、初犯(前科がない場合)である場合には、横領の方法や、本人の反省の程度などにもよりますが、概ね横領額(正確には、その段階で弁済できていない被害金額)が100万円を上回ると、実刑判決の可能性がでてきます。
そのため、仮に起訴されてしまうような場合でも、1円でも多く弁済することが必要となります。

【不起訴について】

刑事事件には裁判のイメージがつきまといがちですが、実際のところ裁判に至る事件というのは全体の1割もありません。
略式起訴を合わせても起訴率は全体の3割強にとどまっており、それと家庭裁判所送致を除く全体の6割強が不起訴で終了しているというのが現状です。

検察官により不起訴処分が下された場合、その日を以って事件は終了し、よほどのことがない限り起訴などにより事件が蒸し返されることはありません。
ですので、もし不起訴の知らせを受けたら、もはやその事件に関して捜査や刑罰がなされることはないと考えてよいでしょう。

不起訴には様々な理由がありますが、代表的なものとして①起訴猶予、②嫌疑不十分、③嫌疑なしの3つが挙げられます。
まず「起訴猶予」とは、被疑者の事情、事件の内容、事件後の出来事などの様々な事情を考慮して行われる不起訴処分です。
後述のとおり、実務上最も多い不起訴の理由が起訴猶予であり、たとえば被害者と示談を締結した際などに行われるが多くあります。
次に「嫌疑不十分」とは、その名のとおり犯罪の疑いが十分でない場合に行われる不起訴処分です。
裁判で有罪を立証できるほど証拠が揃っていない場合に行われると考えられます。
最後に「嫌疑なし」とは、その名のとおり犯罪の嫌疑がない場合に行われる不起訴処分です。
例えば、捜査を行った結果別の者が犯人であると判明した場合などがこれに当たります。

不起訴の理由の中で群を抜いて多いのは起訴猶予で、その割合は起訴などを含む全事件の5割強に及びます。
仮に罪を犯してしまったのが明らかであっても、示談などその後の弁護活動次第では不起訴となる可能性は充分に考えられます。
弁護士に相談した際には、ぜひ不起訴の可能性がないか聞いてみるとよいでしょう。

北海道帯広市業務上横領罪に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

« Older Entries

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー