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北海道札幌市白石区での架空の事例を踏まえて検討する-虚偽告訴等罪はどのような場合に成立する罪?
北海道札幌市白石区での架空の事例を踏まえて検討する-虚偽告訴等罪はどのような場合に成立する罪?
北海道札幌市白石区にて発生したとする架空の虚偽告訴等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が検討するブログです。
【ケース】
北海道札幌市白石区在住のAさんは、札幌市白石区の会社に勤める会社員です。
Aさんは同僚Vさんの昇進にやっかんでいて、それを阻止しようと考え、札幌市白石区内のオフィスにてVさんのカバンの中にAさん自身の財布を入れた上で、「Vさんが私の財布を盗んだ」と嘘をつき、通報を受けて臨場した札幌市白石区を管轄する白石警察署の警察官に虚偽の申告をしました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【虚偽申告罪(誣告罪)について】
虚偽申告罪は、以前は誣告(ぶこく)罪と呼ばれていて、平成7年の刑法改正によりこの罪名になりました。
条文は以下のとおりです。
刑法172条 人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
虚偽申告罪は「人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的」がなければ成立しません。
これは、申告の事実が客観的に見て虚偽であるという場合であるという場合だけでは足りず、申告者が申告した事実が虚偽であると認識していることを必要とします。
よって、申告者がそう思い込んで申告をした場合、例え他の人が見て虚偽の事実だと考えられるとしても故意がないとして罪に問うことはできません。
今回のAさんの事例では、Vさんの昇進をやっかんでいたというAさんによって、Vさんに刑事処分や会社の懲戒処分を受けさせようとして虚偽の窃盗事件をでっち上げて被害申告したことから、虚偽申告罪の成立が考えられます。
【虚偽申告罪での弁護活動は当事務所へ】
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、これまでに数多くの刑事事件・少年事件で弁護活動を行ってきました。
虚偽申告罪が保護している法益は、国家の審判作用の安定と被害者個人の両方が考えられます。
少なくとも、実際の被害者がいて、保護法益も被害者個人である側面もあるということから、Vさんに対し謝罪と弁済を行うことが不可欠と言えるでしょう。
Vさんとの示談交渉により、宥恕条項(VさんがAさんの刑事処罰を求めない趣旨)の約定をかわすことができた場合、不起訴処分となる可能性が高くなります。
他方で、何らの対応もしなかった場合には、検察官はAさんを起訴することも考えられます。
起訴される場合、虚偽申告罪には罰金刑がないため、略式手続に付することができず、正式裁判に発展します。
北海道札幌市白石区にて、虚偽申告罪で捜査を受けている方、心当たりがある方は、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士による無料法律相談をご利用ください。
【札幌の刑事事件・少年事件は当事務所へ】北海道千歳市にてチケットの不正転売禁止法違反で書類送検になったら?
【札幌の刑事事件・少年事件は当事務所へ】北海道千歳市にてチケットの不正転売禁止法違反で書類送検になったら?
2018年に特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(通称:チケット不正転売禁止法)が成立し、2019年6月14日から記名チケットなどの高額転売が違法となりました。今回は、北海道札幌市にある弁護士事務所が、架空の事例を想定してチケット不正転売禁止法に違反する行為と書類送検について検討します。
【ケース】
北海道千歳市在住のAさんは、千歳市内の事務所でパートタイマーとして勤務していました。
Aさんは副収入を得たいと思っていたところ、国内のとあるアイドルグループの会員になり、会員限定で発売しているチケットの抽選に応募して購入したチケットを転売し儲けを得ていました。
ある日、北海道警察の警察官がAさんの自宅に来て、チケット不正転売禁止法違反で取調べをするから任意同行するよう求められ、千歳警察署に出頭することになりました。
在宅で数回の取調べを受けたAさんですが、警察官からは「書類送検するから、次は検事さんから呼び出されると思います。」と説明を受けました。
Aさんは不安になり、書類送検の意味とチケット不正転売禁止法違反での刑事罰について知りたいと考え、弁護士による無料相談を受けました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【チケット不正転売禁止法違反について】
冒頭で述べたとおり、2018年にチケット不正転売禁止法が成立し、2019年に施行されました。
これは、コンサートや劇などのチケットの高額転売などが社会問題の一つになっていることや、2020年に開催を予定されていた東京オリンピック・パラリンピックのチケット高額転売が予想されることなどにより成立した法律で、不正転売について禁止する条文については以下のとおり規定されています。
チケット不正転売禁止法
3条 何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない。
4条 何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない。
9条1項 第3条又は第四条の規定に違反した者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
特定興行入場券は、同法2条各項に規定されていて、簡単に言うと
・イベントの入場チケットであること
・不特定多数の者に販売していること
・チケットの販売をする会社(人)が有償で譲渡することを禁止していること
・イベントの日時と場所(会場)が指定されていること
・入場資格者を指定するチケットの場合は入場資格者の氏名や連絡先がチケットに明記されていること/座席指定チケットの場合は購入者の氏名が明記されていること
を要件としています。
※詳細は文化庁のHPをご参照ください。【PDF注意】
そして、上記の要件を満たすチケットを、正規の価格を超えて販売した場合に、チケット不正転売として処罰されます。(法3条)
また、不正転売の目的でチケットを購入すること自体も、禁止され処罰の対象となります。(法4条)
【書類送検とは?】
書類送検という言葉は、日々のニュース報道で目にすることがあるかと思います。
この書類送検は法律用語ではなく、書類のみで行う検察官送致を意味します。
ほとんどの刑事事件の場合、最初の捜査は警察官が行いますが、最終的に事件は検察官に送致され、検察官が追加の取調べ等を行ったうえで、起訴するかどうか判断するのが原則です。
この、警察官(など)が検察官に事件を送致することを、検察庁送致と呼びます。
検察庁送致には2種類あり、
・被疑者が逮捕している場合…逮捕から48時間以内に、書類及び証拠物と被疑者の身柄を検察官に送致(又は釈放)
・被疑者が逮捕されていない場合…取調べなどが一通り行われて証拠書類がまとまり次第、書類及び証拠物を検察官に送致
となっています。
今回のAさんの事例は、逮捕はされず在宅で捜査が進められていることを想定していますので、警察官は証拠書類をまとめたうえで書類送検すると考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、チケット不正転売禁止法違反にも対応しています。
北海道千歳市にて、チケット不正転売禁止法違反で捜査を受けている方、書類送検される可能性がある方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
北海道札幌市にて身代わり出頭をしてしまい取調べで厳しく質問された場合を想定して弁護活動を検討
北海道札幌市にて身代わり出頭をしてしまい取調べで厳しく質問された場合を想定して弁護活動を検討
北海道札幌市にて、いわゆる身代わり出頭をしてしまったものの警察官に指摘され、厳しい取調べを受けたという架空の事例を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が記述します。
【ケース】
北海道札幌市白石区在住のAさんは、札幌市白石区の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは配偶者のXさんが運転する車に乗っていたところ、Xさんは札幌市白石区の路上にて、歩行者Vさんに気付かず接触してしまう人身事故を起こしてしまいました。
しかしXさんは停止せず発進したため、Aさんが停まって現場に戻るよう言ったところ、Xさんは自身が免許停止中であることを告白しました。
そこでAさんは「免許証を持っている私が運転していたことにする」と言い、Aさんが運転席に乗り込み、現場に戻り消防と警察に通報しました。
Vさんは全治2週間の怪我を負いました。
通報を受けて臨場した札幌市白石区の白石警察署の警察官は、当初Aさんが運転手という申告を受けてAさんによる人身事故(過失運転致傷被疑事件)として捜査を開始しましたが、その後Vさんから話を聞く中で運転手はXさんだったようだと指摘され、身代わり出頭ではないのか厳しく問い質されました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【身代わり出頭について】
身代わり出頭とは、本当の事件・事故の犯人とは別の者が事件の犯人として捜査機関に名乗り出る行為を意味する俗称です。
身代わり出頭の場合に問題となる罪に、犯人隠避罪があります。
条文は以下のとおりです。
刑法103条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
判例によると、
蔵匿(ぞうとく):官憲の発見逮捕を免れるべき隠匿場を供給すること
隠避(いんぴ):蔵匿以外の方法により官憲の発見逮捕を免れしむるべき一切の行為を包含する
とされています。(大判昭5.9・18)
つまり、
犯人蔵匿罪:犯人が捜査機関に見つからないよう家にかくまったり、ホテルを取ってやるなどの行為
犯人隠避罪:犯人が捜査機関に見つからないよう犯人蔵匿罪以外の方法で犯人が捜査対象にならないようにする行為
ということになります。
身代わり出頭の場合、本当は犯人ではないにもかかわらず、犯人であるかのように捜査機関に出頭する行為を意味し、これによって捜査機関は本当の犯人を見つけられなくなる可能性があります。
実際に捜査機関が身代わり出頭してきた者が犯人であると信じたか否かは問題にはなりません。
なお、ケースの例でいうと、
X:過失運転致傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律違反)
:道路交通法違反(無免許運転罪)
A:犯人隠避罪
の成立が検討されますが、仮にAさんがXさんの無免許運転を知り乍ら運転を頼むなどして同乗していた場合、Aさんは道路交通法64条3項にも違反する可能性があります。
【犯人蔵匿罪での取調べ対応】
事例のAさんが犯人隠避罪を疑われた場合、捜査機関はまず、誰が真犯人であるのかを重要視します。
次に、犯人隠避罪に至った経緯を詳しく調べます。
仮に、XさんがAさんに身代わり出頭をするよう強いたのであれば、Xさんには強要罪が成立する可能性がありますし、XさんからAさんに身代わり出頭するよう進言したのであれば、Xさんには犯人隠避教唆罪が成立する可能性があります。
その場合、Aさんの犯人隠避罪の責任はないあるいは限定的であると評価されるでしょう。
捜査機関は周囲の防犯カメラの映像解析や目撃証言の収集などの客観的な証拠収集に尽力しますが、そのような客観証拠が少ない場合は特に、身代わり出頭したAさんに対しても(口調や態度が)厳しい取調べをする恐れがあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部には、刑事事件・少年事件についてのご相談が日々多くなされます。
その中で、取調べについてのご相談もございます。
相談内容は、意に反した内容の調書が作成され押印を迫られたというものや、黙秘権の説明を受けたものの喋らないなら逮捕する旨言われたり、厳しい態度・馬鹿にした態度での取調べが行われたものなど、多岐に渡ります。
そのような違法の疑いがある、あるいは不適切な態度での取調べが行われている場合、弁護士に弁護を依頼し、然るべき対応を取る必要があります。
具体的には、担当取調べ官に対し抗議、警察署長(・監察)・検察庁に対して違法・不適切な取調べを是正するよう求める意見書や抗議文の提出、取調べ立会の申入れ、取調べの録音録画を求めるといったことが検討されます。
現状、我が国では取調べで弁護士の立会は認められていません。
しかし弊所では、在宅事件での取調べでは、準立会という方法を活用します。
取調べの準立会は、対象となっている被疑者の方が取調べを受ける日に弁護士も一緒に警察署に行き、取調室の近くで弁護士が待機し、取調べを受けていて不安や疑問を感じた場合には一旦退席して弁護士と相談するというものです。
この方法で取調べ状況が改善された例も多数見られます。
北海道札幌市白石区にて、いわゆる身代わり出頭をしてしまい犯人隠避罪に問われている方、取調べが不安な方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で法律相談を受けることができます。
北海道札幌市にてコピー品を転売したという事例を想定して成立する罪と書類送検の手続について検討
北海道札幌市にてコピー品を転売したという事例を想定して成立する罪と書類送検の手続について検討
北海道札幌市で発生したコピー品を転売したという架空の事件を想定し、商標法違反と関税法違反の観点といった罪の成立と書類送検という手続について検討します。この記事では、架空の事例を通じて、これらの違反がどのように法律によって取り扱われるかを解説します。
背景と事例の紹介
北海道札幌市在住のAさんは、海外から輸入したコピー品(偽ブランド品)を輸入し、インターネットオークションなどのサイトで販売していたという設定です。
Aさんは、これらの商品をコピー品であることを明記して販売していたため、詐欺には当たらず罪に問われないだろうと安心していました。
しかし、この行為は商標権を侵害するものであり、国内法だけでなく国際的な知的財産権の保護にも関わる問題です。
この記事では、この架空の事例を基に、商標法違反と関税法違反について詳しく解説し、法的な観点からどのような問題があるのか、また、どのような手続きが必要になるのかを明らかにします。
事例はフィクションですが、実際に起こり得る問題を通じて、法律の適用とその重要性を理解することを目的としています。
事例
北海道札幌市に住むAさんは、札幌市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは、副業の一貫として、海外から安価に仕入れた高級ブランドのロゴが付いたバッグを、「コピー品」と明記して安価で販売していました。
これらの商品は、見た目は有名ブランドのものと酷似していましたが、実際にはそのブランドの許可を得ずに製造された商品です。
しかし、ある日、ブランドの正規代理店がこの事実を知り、警察署に相談しました。
その結果、Aさんによる行為であることを突き止め、Aさんは商標法違反の疑いで捜査されました。
この事例はフィクションですが、実際にこのようなコピー品を販売、あるいは販売目的で輸入する行為は商標法や関税法に違反する行為であり、後述のとおり刑事事件・民事事件に発展することになります。
商標法違反について
商標法違反は、商標権を侵害する行為に該当します。
商標とは、商品やサービスを識別するためのブランド名、ロゴ、マークなどを指し、これらの使用権は法律によって保護されています。
例えば、有名ブランドのロゴを無断で使用し、そのブランドの商品と誤認させるような偽物を製造・販売する行為は、商標法によって禁止されています。
これは、ブランドは会社の技術・経験・歴史などを重ねて消費者の信頼を勝ち取ったもので、許可なくブランドのロゴなどを使用することは、その信頼を落としかねない行為です。
商標法違反の場合、加害者は「10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、またはこれらを併科する」という厳しい罰則に処される可能性があります。
北海道札幌市で発生した架空の事例では、Aさんが海外から輸入した偽ブランド品を販売していたことが商標法違反にあたり、法的な措置が取られることになります。
この事例を通じて、商標法の重要性と、違反した場合の法的な結果について理解を深めることができます。
なお、商標法違反に該当するコピー品について、コピー品と知り乍ら消費者に本物であると欺罔して販売する行為は、詐欺罪に問われます。
関税法違反について
関税法違反は、主に国境を越える商品の輸入・輸出に関連する法律違反を指します。
特に、偽ブランド品の輸入は、商標権を侵害するだけでなく、関税法にも違反する行為とされています。
関税法では、「商標権を侵害する物品の輸入」を禁止しており、このような物品を輸入した場合、「10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、またはこれを併科する」という罰則が定められています。
北海道札幌市で発生した架空の事例では、Aさんが海外から偽ブランド品を輸入し、販売していたことが関税法違反に該当します。
この行為は、国内市場における正規品の流通を妨げ、消費者を欺くことに加え、国家の税収にも影響を及ぼすため、厳しく罰せられることになります。
偽ブランド品の輸入は、見かけの利益に惑わされがちですが、法律違反によるリスクは計り知れず、最終的には個人や社会全体に大きな損害を与えることになります。
この事例を通して、関税法の基本的な理解と、違反した際の深刻な結果について学ぶことが重要です
書類送検の手続き
書類送検とは、警察が犯罪の嫌疑者に対する捜査を終え、その結果を検察官に送る手続きのことを指します。
このプロセスは、商標法違反や関税法違反などの犯罪に対する正式な法的手続が進んでいることを意味します。
北海道札幌市で発生した架空のコピー品転売事件においても、警察官はAさんの行為が商標法違反及び関税法違反の疑いがあると判断し、捜査を行います。
捜査の結果、十分な証拠が集まった場合、警察官は犯罪の嫌疑者に関する書類一式を検察官に送ります。
この書類には、犯罪の証拠、被疑者の供述、被害者や目撃者の証言などが含まれます。
検察官はこれらの書類を基に、正式に起訴するかどうかを決定します。
起訴されると、事件は裁判所に移され、公開の法廷で審理されることになります。
書類送検は、犯罪に対する国家の法的対応の一環として非常に重要なプロセスであり、正義の実現に向けた法の執行を象徴する手続きです。
この事例を通して、法律違反が疑われる行為が発覚した場合の法的プロセスの流れと、それに伴う法的責任について理解を深めることができます。
刑事責任と民事責任
商標法違反や関税法違反のような犯罪行為は、加害者に刑事責任と民事責任の両方が問われることがあります。
刑事責任とは、国家が定めた法律を犯した者に対して、国が罰を科すことを指します。
例えば、商標法違反で逮捕・起訴された場合、裁判所は犯罪の性質や重大性を考慮して、懲役刑や罰金刑などの刑罰を決定します。
一方、民事責任とは、個人や団体間の紛争において、加害者が被害者に対して損害を賠償する責任のことを指します。
商標法違反の場合、偽ブランド品の販売によってブランドの信用を損なったり、消費者を欺いたりした結果、経済的損害を与えたとして、被害者やブランド所有者から損害賠償請求を受ける可能性があります。
北海道札幌市で発生した架空の事例では、Aさんが商標法違反と関税法違反で刑事責任を問われると同時に、ブランド所有者からの民事訴訟にも直面する可能性があります。
このように、法律違反には刑事責任だけでなく、民事責任も伴うことが多く、加害者は法的な制裁だけでなく、経済的な負担も背負うことになります。
この事例を通して、法律違反がもたらす複数の責任について理解し、その重大性を認識することが重要です。
まとめと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介
本記事では、北海道札幌市で発生した架空のコピー品転売事件を事例に、商標法違反と関税法違反について詳しく解説しました。
この事例を通じて、偽ブランド品の転売が個人だけでなく、社会全体に与える悪影響の大きさを理解することができます。
また、違法行為を未然に防ぐための対策や、発生した場合の法的手続きについても触れました。
法律違反は重大な結果を招くため、正しい知識と対応が求められます。
このような状況に直面した際、専門家の助けが必要になることがあります。
そのためには、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部がお勧めです。
当事務所は、刑事事件や少年事件を専門に扱う法律事務所であり、商標法違反や関税法違反をはじめとする様々な案件に対応しています。
経験豊富な弁護士が、事件の初期段階から法的アドバイスを提供し、最適な解決策を目指してサポートします。
もし、偽ブランド品の転売による関税法違反・商標法違反で捜査を受けていたり、その他の刑事事件で取調べを受けている方、書類送検されるおそれのある方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で法律相談を受けることができます。
インターネットで他人の誹謗中傷をしたことで名誉毀損等の罪に問われ略式手続になった場合を想定
インターネットで他人の誹謗中傷をしたことで名誉毀損等の罪に問われ略式手続になった場合を想定
他人を誹謗中傷する行為は、名誉毀損罪や侮辱罪に問われる可能性があります。この記事では、北海道札幌市を舞台にしたフィクションの事例を用いて、これらの罪と略式手続きについて解説します。
1. 名誉毀損罪とは何か
名誉毀損罪は、他人の名誉を傷つける行為を罰するための法律です。
この罪は、刑法第230条により定められており、公然と事実を摘示し人の名誉を毀損した者を処罰の対象としています。
具体的には、以下の要素が必要です。
- 公然性: 名誉毀損罪は、公然と行われた事実の摘示が必要です。
つまり、一定数の人が知り得る形での発言や公開が求められます。 - 事実の摘示: 名誉毀損には、具体的な事実の摘示が必要です。
ただし、摘示された事実が真実である必要はありません。
例えば、誤った情報を広めることも名誉毀損にあたり得ます。 - 名誉の毀損: 他人の社会的評価を低下させるような内容であることが求められます。
これには、その人の職業や社会的地位に関する虚偽の事実が含まれます。
この罪は、被害者の告訴がなければ公訴を提起することができない「親告罪」です。
そのため、被害者の意向が刑事訴追に大きな影響を与えることになります。
2. 事例 – 北海道札幌市での名誉毀損事件
北海道札幌市に住むBさんは、SNS上で元交際相手Cさんに対して不適切なコメントを投稿しました。
Bさんは、Cさんが新たなパートナーと幸せな関係にあることを知り、嫉妬心から「Cさんは信用できない人物で、周囲に嘘をついている」という内容の投稿を行いました。
この投稿はCさんの友人や同僚によって広く共有され、Cさんの名誉を著しく傷つける結果となりました。
Cさんはこの行為を名誉毀損と捉え、Bさんに対して法的措置を検討しました。
この事例では、Bさんの行為が名誉毀損罪の要件を満たしているか、また、その法的な結果について考察します。
この事例はフィクションであり、実際の人物や事件とは関連がありません。
3. 侮辱罪とその適用
侮辱罪は、他人の尊厳を傷つける行為を処罰する法律です。
この罪は、刑法第231条に定められており、公然と人を侮辱した者を処罰の対象としています。
侮辱罪の要件は以下の通りです。
- 公然性: 侮辱罪も名誉毀損罪と同様に、公然と行われた行為が対象です。
これは、一定数の人が知り得る状況下での発言や行動を意味します。 - 侮辱行為: 侮辱とは、他人の社会的価値や尊厳を軽視する行為を指します。
これには、直接的な侮辱や、比喩を用いた侮辱など、さまざまな形態が含まれます。
侮辱罪は、名誉毀損罪と異なり、具体的な事実の摘示を必要としません。
例えば、「あなたはバカだ」というような、具体的な事実に基づかない侮辱的な発言も、この罪に該当する可能性があります。
侮辱罪も親告罪の一種であり、被害者の告訴がなければ公訴を提起することができません。
そのため、被害者の意向が訴追に大きく影響します。
4. 略式手続きの概要
略式手続きは、比較的軽微な犯罪に対して用いられる、簡易な刑事手続きです。
この手続きは、刑事訴訟法に基づき、迅速かつ簡潔に事件を処理することを目的としています。
略式手続きの主な特徴は以下の通りです。
- 対象犯罪: 略式手続きは、罰金刑や拘留刑が科される軽微な犯罪に適用されます。
これには、交通違反や軽度の窃盗などが含まれます。 - 手続きの流れ: 検察官は、略式命令の申立てを行い、裁判所がこれを受理することで手続きが開始されます。
裁判所は、書面による審理を行い、必要に応じて罰金刑などを命じます。 - 被疑者の権利: 被疑者は、略式手続きに同意するか否かを選択できます。
略式手続きに同意しない場合、通常の公判手続きに移行することが可能です。
略式手続きは、刑事事件の迅速な解決に寄与しますが、被疑者・被告人の権利保護の観点から、その適用には慎重な判断が求められます。
5. 示談交渉の重要性
示談交渉は、刑事事件において被害者と加害者間で行われる和解のプロセスです。
この交渉は、特に名誉毀損罪や侮辱罪のような親告罪において重要な役割を果たします。
示談交渉の主要な要素は以下の通りです。
- 被害者の和解意向: 示談交渉では、被害者が加害者に対して許しを与え、訴追を望まない意向を示すことが一般的です。
これには、謝罪の受け入れや損害賠償の合意が含まれることが多いです。 - 加害者の責任認識: 示談交渉の成功には、加害者が自身の行為に対する責任を認識し、被害者に対して誠実に対応することが不可欠です。
- 法的効果: 示談が成立すると、多くの場合、被害者は告訴を取り下げることを選択します。
これにより、親告罪においては、加害者に対する刑事訴追が行われない可能性が高まります。
示談交渉は、被害者と加害者双方にとって、事件を円満に解決するための有効な手段です。
しかし、適切な示談を行うためには、法律の専門家の助言や支援がしばしば必要となります。
6. 被害届取下げと告訴取消しの影響
被害届の取下げと告訴の取消しは、刑事事件において重要な意味を持ちます。
これらの行為は、特に名誉毀損罪や侮辱罪のような親告罪において、事件の進展に大きな影響を与えることがあります。
以下は、被害届取下げと告訴取消しの主な影響です。
- 被害届取下げ: 被害届は、犯罪被害を捜査機関に申告する行為です。
被害届が取り下げられると、捜査機関は事件に対する捜査の優先度を下げる可能性があります。
ただし、被害届の取下げが自動的に事件の終結を意味するわけではありません。 - 告訴取消し: 親告罪においては、被害者の告訴がなければ公訴を提起することができません。
したがって、告訴が取消されると、加害者に対する刑事訴追が行われない可能性が高まります。 - 法的な影響: 示談交渉の結果として、被害届の取下げや告訴の取消しが行われることがあります。
これは、加害者が被害者に対して適切な賠償を行い、被害者が加害者を許す場合によく見られます。
前述のとおり、名誉毀損罪や侮辱罪の場合は親告罪とされているため、被害者が告訴をしなければ検察官は被疑者を起訴することはできません。言い換えると、被疑者が被害者に対して謝罪や弁済を行うなどして示談締結・刑事告訴の取消が行われれば、被疑者は不起訴処分となります。
7. 予防と対策:法的リスクを避けるために
名誉毀損罪や侮辱罪を避けるためには、日常生活における言動に注意が必要です。
以下は、これらの法的リスクを避けるための予防策と対策です。
- 言葉の選び方に注意: 公の場やSNSでの発言は、特に慎重に行う必要があります。
誤解を招くような表現や、他人を不当に傷つける言葉は避けるべきです。 - 事実確認の徹底: 情報を共有する前に、その内容が事実に基づいているかを確認することが重要です。
誤った情報の拡散は、名誉毀損のリスクを高めます。 - プライバシーの尊重: 他人のプライバシーに関する情報は、特に慎重に扱う必要があります。
個人のプライバシーを侵害する行為は、法的な問題を引き起こす可能性があります。 - 法的アドバイスの活用: 不確かな状況や複雑な問題に直面した場合は、法律の専門家に相談することが賢明です。
専門家のアドバイスは、不必要な法的トラブルを避けるのに役立ちます。
これらの予防策と対策を実践することで、名誉毀損罪や侮辱罪のリスクを減らし、法的な問題を未然に防ぐことができます。
8. まとめと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の紹介
まとめ
この記事では、名誉毀損罪と侮辱罪に関する基本的な知識、具体的な事例、法的手続き、そして予防策について解説しました。
言論の自由は大切ですが、他人の名誉や尊厳を守ることも同様に重要です。
私たちの言動が法的な問題に発展しないよう、日々のコミュニケーションにおいて注意を払うことが求められます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の紹介
刑事事件に特化した法律サービスを提供する弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は札幌支部は、名誉毀損罪や侮辱罪を含む様々な刑事事件に対応しています。
当事務所は、被疑者や被告人の権利保護を最優先に考え、迅速かつ適切な法的支援を提供しています。
示談交渉、被害届の取下げ、告訴の取消し、略式手続きなど、刑事事件に関する幅広いサービスを提供し、クライアントの最善の利益を追求します。
当事務所の弁護士は、豊富な経験と専門知識を持ち、個々の事件に対して最適な戦略を提案します。
また、刑事事件における精神的な負担を軽減するため、クライアントとの密なコミュニケーションを重視し、安心できるサポートを心掛けています。
北海道札幌市にて誹謗中傷をしたことで名誉毀損罪や侮辱罪に問われ略式手続になる可能性がある方は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
偽ブランド品・コピー品を転売した事件―国選弁護人と私選弁護人の違いと特徴について
偽ブランド品・コピー品を転売した事件―国選弁護人と私選弁護人の違いと特徴について
偽ブランド品の転売は、単なる模倣品の取引と思われがちですが、実は重大な法律問題を含んでいます。今回は、北海道札幌市を舞台にしたフィクションの事例を通じて、偽ブランド品の転売が引き起こす商標法違反、詐欺罪、関税法違反の問題点と、私選弁護人と国選弁護人の違いについて解説します。
偽ブランド品の転売と商標法違反
偽ブランド品の転売は、単に模倣品を取り扱う行為以上のものです。
この行為は、商標法に違反する可能性が高く、法的なリスクを伴います。
商標法は、ブランドのロゴやマークなど、商品の識別に使用される商標を保護することを目的としています。
これにより、消費者と正規の製造業者の双方の利益が守られます。
北海道札幌市で発生したフィクションの事例を見てみましょう。
ここでは、ある個人が偽ブランド品を転売していました。
彼は、これらの商品が偽物であることを知りながら、インターネット上で販売を行っていました。
この行為は、商標権を侵害するものであり、商標法に明確に違反しています。
商標法違反は、最大で10年の懲役または1000万円以下の罰金に処される可能性があります。
この事例からわかるように、偽ブランド品の転売は単なる違法行為ではなく、重大な法的な結果を招く可能性があるのです。
消費者は、偽ブランド品を購入することで、無意識のうちに法律違反に加担するリスクがあるため、注意が必要です。
事例:北海道札幌市のフィクション事例
北海道札幌市を舞台にしたこのフィクション事例では、偽ブランド品の転売に関わった被疑者が登場します。
被疑者は、海外から偽ブランド品を仕入れ、日本のオークションサイトにて販売していました。
彼は、これらの商品が偽物であることを知りつつも、利益を追求するために販売を続けていました。
この行為は、複数の法的問題を引き起こします。
まず、商標法違反が考えられます。
被疑者は、知っていながら偽ブランド品を販売し、商標権を侵害しています。
また、詐欺罪の可能性もあります。
偽ブランド品を本物と偽って販売することは、消費者を欺く行為にあたり、法的に罰せられる可能性があります。
この事例では、警察による捜査が行われ、被疑者の自宅で家宅捜索が実施されました。
捜査の結果、偽ブランド品の販売が明らかになり、被疑者は商標法違反と詐欺罪で起訴されることになりました。
この事例から、偽ブランド品の転売がいかに深刻な法的な問題を引き起こすかが明らかになります。
消費者は、偽ブランド品を購入する際には、その出所と合法性を慎重に考慮する必要があります。
詐欺罪と偽ブランド品
偽ブランド品の転売において、詐欺罪の問題は特に重要です。
詐欺罪は、他人を欺いて財物を交付させる行為を指し、偽ブランド品の転売においては、本物と偽って販売する行為がこれに該当します。
この罪は、消費者が偽物であることを知らずに購入するケースで適用される可能性があります。
北海道札幌市のフィクション事例では、被疑者はオンライン上で偽ブランド品を本物として販売していました。
この行為は、消費者を欺くものであり、詐欺罪の適用が考えられます。
詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」と定められており、偽ブランド品の転売が単なる商売以上の重大な犯罪行為であることを示しています。
この事例から、偽ブランド品を販売する際には、その真偽を明確にすることが重要です。
偽物であることを隠して販売する行為は、法的に重大な結果を招く可能性があるため、消費者も購入時には慎重な判断が求められます。
私選弁護人と国選弁護人の違い
偽ブランド品の転売に関連する刑事事件において、弁護人の選択は重要な要素です。
ここでは、私選弁護人と国選弁護人の違いについて解説します。
- 国選弁護人
- 国選弁護人は国が選任する弁護士で、その費用は国が負担します。
- 被疑者や被告人は弁護士を選ぶことができません。
- 国選弁護人の中には刑事事件の経験が豊富な弁護士もいますが、普段刑事事件を取り扱わない弁護士が選任される可能性もあります。
- 国選弁護人は勾留決定後に選任され、逮捕中は選任されません。
- 私選弁護人の強み
- 私選弁護人の場合、被疑者や被告人、その家族が自ら弁護士を選ぶことができます。
- 刑事事件に特化した弁護士を選任することで、身柄解放や示談交渉を円滑に進めることが期待できます。
- 私選弁護人は勾留になる前から選任することができ、早い段階から弁護活動を始めることが可能です。
この違いから、特に刑事事件においては、私選弁護人を選ぶことに大きなメリットがあると言えます。
被疑者や被告人の家族は、弁護士の選択に際して、これらの点を考慮する必要があります。
国選弁護人と私選弁護人の違い
特殊詐欺事件における国選弁護人と私選弁護人の違いについて検討します。
- 国選弁護人の選任条件とメリット
- 国選弁護人は、被疑者が勾留されている場合に選任され、資力が50万円未満の場合に限られます。
- 国選弁護人のメリットは、費用が国によって負担される点ですが、被疑者やその家族が弁護士を選ぶことはできません。
- 私選弁護人の選任とメリット
- 私選弁護人は、被疑者やその家族が自由に選べる弁護士です。
- 私選弁護人は、逮捕・勾留に関わらずいつでも選任することができ、刑事事件に特化した弁護士を選ぶことで、より効果的な弁護活動が期待できます。
- 国選弁護人と私選弁護人の選択
- 被疑者が勾留されている場合、国選弁護人が自動的に選任されますが、私選弁護人を選ぶことも可能です。
- 資力がある場合、または特定の条件下では、私選弁護人を選ぶことが推奨されます。
この事例から、特殊詐欺事件において、適切な弁護人の選択が被疑者の法的な権利を保護する上で非常に重要であることがわかります。
被疑者やその家族は、国選弁護人と私選弁護人の違いを理解し、状況に応じて最適な選択をする必要があります。
関税法違反と偽ブランド品の輸入
偽ブランド品の輸入は、関税法違反の問題を引き起こす可能性があります。
この問題は、特に国際的な取引において重要です。
- 関税法と偽ブランド品
- 関税法では、商標権を侵害する物品の輸入を禁止しています。
- 偽ブランド品を輸入する行為は、この法律に違反することになります。
- 法的な影響と罰則
- 関税法違反による偽ブランド品の輸入は、最大で10年の懲役または1000万円以下の罰金に処される可能性があります。
- これは、偽ブランド品を商業目的で輸入する場合に特に当てはまります。
- 消費者の注意義務
- 消費者は、偽ブランド品を購入する際、その商品が違法な輸入品でないかを慎重に確認する必要があります。
- 違法な輸入品を購入することは、関税法違反に加担することになりかねません。
このように、偽ブランド品の輸入は単なる商標法違反にとどまらず、関税法違反という別の法的問題をも引き起こす可能性があります。
消費者は、購入する商品の合法性について、十分な注意を払う必要があります。
偽ブランド品転売事件の弁護戦略
偽ブランド品の転売に関連する刑事事件において、効果的な弁護戦略を立てることが重要です。
- 弁護士の役割
- 弁護士は、被疑者の法的権利を保護し、適切な法的代理を提供することが役割です。
- 事件の事実関係を詳細に調査し、被疑者の立場を最大限に擁護する戦略を立てます。
- 弁護戦略の要点
- 商標法違反や詐欺罪など、適用される法律の理解と適切な対応策の策定。
- 被疑者が偽ブランド品の性質や法的リスクを十分に理解していなかったことを証明する試み。
- 示談交渉や被害者との和解を図ることで、刑事責任を軽減する可能性の探求。
- 被疑者の権利と弁護の重要性
- 被疑者は、適切な法的代理を受ける権利があります。
- 弁護士は、被疑者が公正な裁判を受けるためのサポートを提供し、不当な扱いや刑罰を防ぐために活動します。
偽ブランド品の転売事件においては、法的な複雑さと重大な結果を考慮すると、専門的な弁護士による代理が不可欠です。
被疑者やその家族は、早期に適切な弁護士を選任し、状況に応じた最良の弁護戦略を立てることが重要です。
まとめと注意喚起
偽ブランド品の転売に関連する法律問題についての解説を締めくくります。
- 偽ブランド品の転売のリスク
- 偽ブランド品の転売は、商標法違反、詐欺罪、関税法違反など、複数の法律に触れる可能性があります。
- これらの違反は重大な法的な結果を招き、長期の懲役や高額な罰金を伴う可能性があります。
- 一般市民の法律知識の重要性
- 一般市民は、偽ブランド品を購入または転売する際に、その法的なリスクを理解し、慎重に行動する必要があります。
- 偽ブランド品の取引に関わることは、意図せず法律違反に加担するリスクを伴います。
- 法的な支援の必要性
- 偽ブランド品の転売に関連する事件に巻き込まれた場合、専門的な法的支援を受けることが重要です。
- 早期に適切な弁護士に相談し、法的なアドバイスを受けることで、最良の解決策を見つけることができます。
この記事を通じて、偽ブランド品の転売が単なる模倣品の取引以上の深刻な法的問題を含むことを理解し、適切な行動を取ることの重要性を強調したいと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。札幌市を拠点に、北海道全域での刑事事件に対応しています。この事務所は、豊富な経験と専門知識を持つ弁護士チームにより、刑事事件に関わる幅広い案件に対応しています。
特徴とサービス
- 刑事事件専門の弁護士チーム
- 事務所には、刑事事件に精通した弁護士が在籍しており、複雑な法的問題にも対応可能です。
- 迅速かつ丁寧な対応
- 事件に迅速に対応し、クライアントの不安や疑問に丁寧に答えることを心がけています。
- 幅広い案件の取り扱い
- 軽微な犯罪から重大な刑事事件まで、幅広い案件に対応しています。
- 秘密厳守の方針
- クライアントのプライバシーを尊重し、すべての案件を秘密厳守で扱います。
- 無料法律相談の提供
- 在宅事件での初回の法律相談は無料で行い、事件の概要を把握した上で最適なアドバイスを提供します。
対応エリア
- 札幌市を中心に、北海道全域での刑事事件に対応。
連絡先
- 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の詳細な連絡先や相談予約については、お問い合わせフォームまたは電話(0120-631-881/24時間365日予約受付)でお問い合わせください。
この事務所は、刑事事件における被疑者や被告人の権利を守るために尽力し、最良の結果を目指しています。コピー品・偽ブランド品の転売をはじめとした刑事事件に直面し国選弁護人と私選弁護人の違いについて知りたい方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
犯罪収益隠匿事件:法的側面と事例による解説
犯罪収益隠匿事件:法的側面と事例による解説
犯罪収益隠匿罪、通称「マネロン罪」は近年注目を集めています。 しかし、この罪についての理解は一般にはまだ浅いものがあります。 本記事では、犯罪収益隠匿罪の法的側面と具体的な事例を交えて詳しく解説します。
1 犯罪収益隠匿罪とは?
犯罪収益隠匿罪(はんざいしゅうえきいんとくざい)、通称「マネロン罪」とは、犯罪によって得られた収益を隠匿または移転する行為を罰する法律です。
この罪は、組織的犯罪処罰法に基づいています。
目的は、犯罪によって得られた資金の流れを追跡しやすくすることで、組織的犯罪を根絶することです。
犯罪収益隠匿罪は、いわゆる「前提犯罪」が存在する場合に適用されます。
前提犯罪とは、詐欺、薬物取引、無登録貸金業など、犯罪収益を生む可能性のある犯罪を指します。
この前提犯罪によって得られた収益を隠匿または移転する行為が、犯罪収益隠匿罪とされます。
この罪には、厳格な罰則が設けられています。
具体的には、懲役や罰金、そして資産の没収などがあります。
そのため、この罪に問われると、重大な影響を受ける可能性が高いです。
2 犯罪収益隠匿事件の事例
犯罪収益隠匿罪の理解を深めるために、具体的な事例を挙げて解説します。
この事例はフィクションですが、実際に起こり得るケースを基にしています。
事例:無登録貸金業者による犯罪収益隠匿
無登録貸金業者A社は、法定利息を大幅に超える利率で貸付を行っていました。
この業者は、全国の顧客に対して、法定利息の約84倍から約118倍で金銭を貸し付けていました。
そして、得られた元利金約3億3,800万円を、他人名義の口座に振り込む形で収益を隠匿していました。
このケースでは、無登録貸金業者A社は出資法違反(超高金利)という前提犯罪を犯しています。
さらに、その犯罪で得た収益を他人名義の口座に振り込むことで、犯罪収益隠匿罪に該当する行為を行っています。
このような事例を通じて、犯罪収益隠匿罪の具体的な適用例とその重要性が理解できるでしょう。
3 法的要件と罰則
犯罪収益隠匿罪には、特定の法的要件が必要です。
これらの要件が満たされた場合にのみ、この罪が適用されます。
法的要件
- 前提犯罪の存在:犯罪収益隠匿罪が適用されるためには、前提となる犯罪(詐欺、薬物取引、無登録貸金業など)が存在する必要があります。
- 犯罪収益の隠匿または移転:前提犯罪によって得られた収益を隠匿、または移転する行為が行われた場合。
- 因果関係:前提犯罪と犯罪収益の隠匿または移転との間に明確な因果関係が存在する必要があります。
罰則
犯罪収益隠匿罪に問われた場合、以下のような罰則が適用される可能性があります。
- 懲役刑:最も一般的な罰則として、懲役刑があります。具体的な期間は、前提犯罪の重さや隠匿行為の規模によります。
- 罰金:一定額以上の罰金が科される場合もあります。
- 資産の没収:犯罪によって得られた資産が没収される可能性もあります。
4 前提犯罪との関連性
犯罪収益隠匿罪は、他の犯罪行為が前提となる特殊な罪です。
この「前提犯罪」と犯罪収益隠匿罪との関連性について、詳しく解説します。
前提犯罪の種類
前提犯罪は多岐にわたりますが、主なものとしては以下のような犯罪があります。
- 詐欺罪:不正な手段で他人から金品を騙し取る行為。
- 薬物取引:違法な薬物の製造、販売、所持など。
- 無登録貸金業:貸金業の許可を得ずに金銭の貸付を行う行為。
前提犯罪と犯罪収益隠匿罪の連鎖
- 捜査の進行:前提犯罪に対する捜査が進むと、その過程で犯罪収益隠匿罪も明らかになる場合が多いです。
- 再逮捕・追送致:前提犯罪で逮捕・勾留された後、犯罪収益隠匿罪で再逮捕・追送致されるケースもあります。
複数の罪による罰則の重複
前提犯罪と犯罪収益隠匿罪が同時に適用される場合、罰則はそれぞれ独立して適用されます。
これにより、被告人はより重い刑罰に直面する可能性があります。
以上が前提犯罪と犯罪収益隠匿罪との関連性についての説明です。
次の項目では、マネロン罪の積極的運用について詳しく解説します。
5 マネロン罪の積極的運用
犯罪収益隠匿罪、通称「マネロン罪」は、近年、捜査機関によって積極的に運用されています。
このセクションでは、その背景と具体的な運用方法について解説します。
積極的運用の背景
- 組織的犯罪の根絶:マネロン罪の積極的運用は、組織的犯罪を根絶するための一環です。
- 国際的な協力:資金洗浄が国際的な問題となっているため、各国との協力を強化する意味でも積極的な運用が求められます。
運用の具体例
- 資金の流れの追跡:犯罪収益がどのように移動しているかを詳細に追跡し、関連する人物や組織を特定します。
- 複数の罪での起訴:前提犯罪だけでなく、マネロン罪での追加起訴を行い、より重い罰則を科す場合があります。
法改正と未来展望
近年では、マネロン罪に関する法改正も議論されています。
これにより、今後は更に厳格な運用が見込まれるとともに、その適用範囲も広がる可能性があります。
6 防御策と対処法
犯罪収益隠匿罪は厳格な罰則があるため、事前の防御策と万が一の対処法が必要です。
このセクションでは、その具体的な方法について解説します。
防御策
- 合法的なビジネス運営:前提犯罪を犯さないように、ビジネス運営は常に合法的に行うことが基本です。
- 資金の透明性:資金の流れを透明にし、不正な資金が流れないように管理することが重要です。
- 内部監査の強化:定期的に内部監査を行い、不正な行為がないか確認することも有効な防御策です。
対処法
- 弁護士の早期依頼:犯罪収益隠匿罪の疑いがかかった場合は、早期に弁護士に相談することが重要です。
- 証拠の保全:自身が無実であることを証明するための証拠をしっかりと保全する必要があります。
- 協力的な姿勢:捜査機関と協力的に対応することで、より軽い罰則にする可能性もあります。
7 まとめと今後の展望
本記事では、犯罪収益隠匿罪について、その法的側面から具体的な事例、防御策と対処法まで幅広く解説しました。
この罪は、前提犯罪と密接に関連しており、その運用は日々厳格化しています。
まとめ
- 犯罪収益隠匿罪の重要性:この罪は組織的犯罪を根絶するため、また国際的な資金洗浄対策として非常に重要です。
- 法的要件と罰則:前提犯罪の存在とその収益の隠匿・移転が主な法的要件であり、厳格な罰則が設けられています。
- 防御策と対処法:事前の防御策としては合法的なビジネス運営と透明な資金の管理が基本です。
今後の展望
- 法改正と厳格化:今後、法改正が行われる可能性があり、その運用は更に厳格化すると予想されます。
- 情報の普及と啓発:この罪についての正確な情報を広め、一般の理解を深めることが今後の課題です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、犯罪収益隠匿罪などの複雑な刑事事件にも対応しています。犯罪収益隠匿事件の場合、共犯者や関係者が多く存在することから、証拠隠滅の恐れが高いとして長期間の身柄拘束が見込まれます。
また、起訴され刑事裁判になる可能性が高いため、事件について否認する場合は対立構造になるほか、罪を認める場合には犯情や一般情状を最大限主張する等、事案に即した弁護活動が求められます。
北海道札幌市やその周辺で、家族が犯罪収益隠匿罪で捜査を受けている、逮捕されているという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士による初回接見サービス(有料)をご利用ください。
ブランドのコピー品を転売する行為は法に触れる?事例を通して商標法違反の罪と罰を解説
ブランドのコピー品を転売する行為は法に触れる?事例を通して商標法違反の罪と罰を解説
偽造品が市場に氾濫している現代、誰もが一度は「コピー品」に出会った経験があるでしょう。
しかし、そのコピー品を転売する行為が法に触れる可能性があることは、多くの人が知らないかもしれません。
この記事では、ブランドのコピー品を転売する行為がどのような法的リスクを孕んでいるのか、商標法違反に焦点を当てて解説します。
商標法とは何か
商標法は、企業や個人が自分の商品やサービスに使用する商標を保護する法律です。
商標とは、商品やサービスの出所を示すものであり、商標を無断で使用した場合、商標法によって罰せられる可能性があります。
商標法違反の具体的な罪
商標法違反にはいくつかの罪が存在します。
これには、商標の偽造、無許可での使用、そして今回のテーマであるコピー品の転売も含まれます。
特に転売の場合、ブランドの名前やロゴ、デザインなどを無許可で使用しているため、商標法に違反する可能性が高くなります。
コピー品の転売を事例にした商標法違反の罰則
コピー品の転売が商標法違反となった場合、その罰則は厳しいものとなります。
具体的には、最高で10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、あるいはその両方が科される可能性があります。
これは日本の商標法における罰則であり、他の国でも同様に厳格な罰則が存在する場合が多いです。
たかがコピー品、とお思いの方もおられるかもしれません。しかし、商標権はブランドのイメージを左右する重大な権利であり、粗悪品などでブランドのイメージを低下させることは、そのブランド会社が長きに亘り培ってきた信用を毀損する行為であり、会社に計り知れない影響を及ぼす恐れがある悪質な行為であるといえます。よって、多額の損害賠償が認められるケースもあり、刑事上も厳しい刑事罰が科されるおそれがあります。
転売業者による罰則回避の手口とその対策
一部の転売業者は、商標法違反の罰則を回避するために様々な手口を用います。
例えば、「模倣品であることを明示している」と主張したり、ブランド名を微妙にアレンジして使用するなどです。
しかし、これらの手口も厳密には商標法違反に該当する可能性が高く、法的なリスクを完全に回避するわけではありません。
被害を受けたブランド側の対応策
コピー品の転売によって被害を受けるのは、消費者だけでなくブランド側も同様です。
多くのブランドは、自社の商標が無許可で使用されている場合、法的手段を講じることが一般的です。
これには、損害賠償請求や差し止め請求などがあり、これらの訴訟は通常、高額な賠償金が発生する可能性があります。
転売業者だけでなく購入者もリスクを負う
コピー品の転売が問題なのは、転売業者だけでなく購入者もリスクを負います。
購入者が知っているかどうかに関わらず、コピー品を購入する行為自体が商標法に触れる可能性があります。
一部の国では、偽造品を購入した者も罰せられる場合があるため、消費者自身も十分な注意が必要です。
まとめと今後の注意点
商標法違反としてコピー品の転売は、多くのリスクを孕んでいます。
転売業者はもちろん、購入者にも法的な影響が及ぶ可能性があるため、商標法についての知識は必須です。
この記事を通じて、商標法に関する基本的な理解と、コピー品に関わるリスクを把握していただければと思います。
飲食店で皿に放尿した事例
飲食店で皿に放尿した事例
昨今、飲食店での不適切な行為を動画に撮影してSNSで拡散するという事例が少なからず見受けられます。一例としては醤油さしや湯呑みなどを舐めたり、除菌用スプレーをライターで引火させたりするなど態様は様々です。
今回は明治時代に発生した「飲食店で客に提供する際に用いる皿(厳密には判例では鋤焼鍋と徳利)に放尿する」という事例を用いて、成立する可能性のある罪と、それに対する弁護活動について、具体的な法律の観点から解説します。
器物損壊罪の成立可否
まず第一に考えられるのが、器物損壊罪の成立です。器物損壊罪は刑法第261条で「…他人の物を損壊し…た者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。」と定められています。皿などを割る、という行為は明確な「損壊」に該当するかと思われますが、放尿しただけという場合には言葉どおりの損壊には当たらないように思われます。しかし判例は、客に食事を提供するための皿などに放尿することで、実際には壊れていなかったとしても再びその皿などを使って食事を提供することが心理的に不可能であることから、実際に壊れていなかったとしても効用を害することで使えないと判断されるような場合には、器物損壊罪が成立する旨判示しています。
業務を妨害する罪の成立可否
飲食店で皿に放尿した行為は、店舗の営業に対しても影響を及ぼす可能性があります。
このような行為を動画で撮影して拡散する行為は、客が減少する、あるいは清掃・点検などのため臨時で店を閉める必要が出るなど、営業に悪影響を及ぼす可能性が考えられます。
その場合、刑法第234条の「威力業務妨害罪」や同233条の「偽計業務妨害罪」の成立が検討されます。
業務を妨害する罪は、他人の営業を妨害する行為に対して定められた罪です。
具体的には、放尿によって店舗の営業が実質的に妨害された場合、この罪が適用される可能性が高くなりますが、実際に営業が妨害されたかどうかという点は必ずしも問題にならず、たとえ営業に実質的な妨害がなされなかったとしても、業務を妨害する罪は成立する場合があります。
損害賠償と民事訴訟
皿に放尿するという行為は、飲食店に対して損害を与える可能性が高いです。 このような場合、店側は民法に基づいて損害賠償を請求することができます。 損害賠償の対象となるのは、具体的な物的損害(例:消毒や清掃のコスト)だけでなく、店の評判損失による精神的損害も含まれ得ます。 こうした民事訴訟は、刑事訴訟とは別に進行することが一般的です。 そのため、刑事罰が科されたとしても、その後に民事訴訟でさらなる賠償が求められる可能性があります。
まとめと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介
本記事では、飲食店で皿に放尿した場合の法的リスクと弁護活動について解説しました。 公然わいせつ罪、業務を妨害する罪など、多角的な視点から成立する罪について説明しました。 さらに、損害賠償と民事訴訟の可能性まで、広範にわたる情報を提供しました。 このような状況に直面した場合、早期の法的対応が非常に重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、このような複雑な刑事事件に対しても専門的なアドバイスとサポートを提供しています。 経験豊富な弁護士がお客様一人一人の状況に合わせた最善の防御策をご提案します。 何か問題に直面した際には、ぜひともご相談ください。
しつこい訪問営業で不退去罪に
しつこい訪問営業で不退去罪に
しつこい訪問営業をしたことで、同意を得て訪問したにもかかわらず不退去罪で逮捕されたという事案を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道岩内郡在住のAさんは、岩内郡内の会社で営業の仕事をしています。
Aさんら営業社員には契約目標が設けられていて、焦りを覚えていました。
そこでAさんは、岩内郡内のとある区画で1軒1軒訪問し、商品の営業を行ういわゆる訪問営業を行いました。
その際、岩内郡内のVさんの家にて、門扉を開けて中に入り、ドアのインターフォンを押してVさんに営業で訪問した旨を告げ、Vさんが扉を開けたことで中に入り玄関で営業をしました。
VさんはAさんの営業に少し興味を抱きましたが最終的に不要であると考えたため、Aさんに対して「やはり要らないです」と言いましたが、Aさんは食い下がり、中々帰ろうとしませんでした。
そこでVさんはAさんに対し、最初は「帰ってください」と言いましたが、Aさんが帰る素振りを見せないことから、「帰らないと警察を呼びますよ」「(Aさんの)名刺に書いてある会社に連絡しますよ」と言いましたが、それでもAさんは玄関から出ようとしませんでした。
そこでVさんは実際に110番通報し、通報を受けて臨場した札幌方面岩内警察署の警察官は、Aさんに対し「不退去罪に当たる」と説明しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【不退去罪について】
今回のAさんの事例は、不退去罪というあまり聞き馴染みのない罪名が問題となります。
条文は以下のとおりです。
刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
これは、「又は」以前は住居侵入罪を規定した条文で、アンダーラインで示した部分が不退去罪の条文です。
判例は不退去罪について「行為者の滞留の目的その間になされた行為、居住者の意思に反する程度、滞留時間等を考慮し住居の平穏が乱されたか否かにより決すべきである。」と示しています。
退去の要求は、例えば飲食店や小売業の店舗であれば社長や管理権限を有する店長・現場責任者などが行うことができますし、住居であれば世帯主だけでなく住人全員ができると考えられます。
今回想定しているケースについて、最初AさんがVさんの家を訪問した時点では、訪問営業という一応の理由があっての行為であり住居侵入罪には当たりません。
しかし、Aさんの目的は訪問営業という必ずしもVさんのためになる行為ではなく、Vさんは繰り返し家を出るよう言っていること、退去するよう言われてからもその玄関に居続けているという点で、不退去罪に当たると評価される可能性が高いです。
【不退去罪での弁護活動】
不退去罪の場合、警察官は住居等に入った目的、退去しなかった理由と時間に加え、被疑者(加害者)の生活圏と被害者宅との近接性、被害者の住所以外の情報を知っているか、身元引受人がいるか、等、様々な事情を検討したうえで、被疑者を逮捕する(現行犯逮捕、又は逮捕状の請求をする)かどうか判断します。
不退去罪は被害者がいる事件であることから、示談交渉が重要となります。
加えて、このような違法な営業活動を行わないことを誓約することも必要となるでしょう。
具体的な弁護活動については、個々の事件によって異なるため、一度弁護士に相談することをお勧めします。
北海道岩内郡にて、不退去罪が問題となっている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅で捜査を受けている場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が不退去罪で逮捕・勾留されている場合、初回接見サービス(有料)をご利用ください。