脅迫罪で逮捕

北海道帯広市の脅迫事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事例】

北海道帯広市に住むAさんは、境界線を巡って、3年前から隣人とトラブルになっています。
このトラブルは、お互いが弁護士を代理人に入れて民事訴訟で争っていましたが、結局、Aさんの主張は認められませんでした。
そのことが納得できず、腹を立てたAさんは、先日、自宅前に偶然会った隣人に対して「このままで終わると思うなよ。子供の送り迎えに気を付けろよ。」と言いました。
すると、このことを隣人が、北海道帯広警察署に届け出たのでたことから、Aさんは脅迫罪で逮捕されてしまったのです。
Aさんの家族は、逮捕の知らせを受けて弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)

【脅迫罪~刑法第222条~】

人の生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加える旨を告知すれば脅迫罪となります。
脅迫罪は、結果の発生を必要としない危険犯です。
脅迫罪は、相手方だけでなく、相手方の親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加える旨を告知した場合にも成立します。

~害悪の告知~
法律的に、脅迫のことを「害悪の告知」と表現しますが、どの程度の内容が害悪の告知に当たるのでしょうか。
それは、人を畏怖させるに足りるものであれば、その内容や、告知方法に制限はないとされています。
そして人を畏怖させるものかどうかについては、相手方の境遇や年齢、その他の事情を考慮されます。
また人が畏怖したかどうかは、告知した内容だけでなく、告知者の態度や、人柄、その他の状況を総合的に考慮して判断されます。
ちなみに害悪の内容が、犯罪となったり、違法である必要はなく、害悪が一定の条件によって実現する旨を告知した場合や、単に害悪が及ぶ可能性をほのめかしても脅迫罪に当たります。

~脅迫罪の量刑~
脅迫罪の法定刑は「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」です。
初犯であれば、示談がなくても不起訴や略式罰金といった刑事罰となる可能性が非常に高いですが、再犯の場合や、犯情が悪質な場合は実刑となる可能性があるので注意しなければなりません。

【初回接見のメリット】

逮捕・勾留を伴う刑事事件では、弁護士による接見(面会)が被疑者・被告人との重要なパイプとなります。
特に、弁護士との最初の面会である初回接見は、弁護活動の出発点として非常に重要です。
以下では、初回接見を依頼されるご家族やご友人の方から見て、初回接見にどのようなメリットがあるか列挙します。

逮捕の理由を知ることができる
ご家族を含む周囲の方に対して、警察が逮捕の理由を事細かに教えてくれることはあまりありません。
ですので、なぜ逮捕されたのかという点については、逮捕された本人に聞かない限り分からないことが多々あるのです。
そこで弁護士初回接見をすれば、後述する面会の禁止や、立会人(警察官)の存在による会話の制限を受けることなく話を聞くことができます。

伝言のやりとりをすることができる
①とも関連することですが、逮捕中の被疑者は、逮捕から2~3日が経過するまでは原則として面会ができません。
更に、その期間が経過した後であっても、接見(等)禁止決定というものが下されていれば面会は許されません。
こうした制限があっても、弁護士であればいつでも自由に被疑者と面会することができます。
ですので、ご家族などの伝言をお伝えしたり、ご本人からの伝言を承ったりすることができます。

今後の流れを知ることができる
刑事事件というのは、犯した罪の内容や事件の性質などによって、事件の流れや身体拘束の期間が異なります。
そのため、今後の流れは個々の事件によって様々と言えます。
ここで弁護士が介入すれば、今どのような状況なのか、これからどうなるのかということをきちんとお伝えできます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件に強い弁護士が、初回接見を通して事件に巻き込まれた方の不安を可能な限り解消します。
ご家族などが脅迫罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

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