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北海道札幌市にて税務署職員とのトラブルで暴行に発展し公務執行妨害罪で捜査を受けた場合の問題と取調べ対応について

2024-03-09

北海道札幌市にて税務署職員とのトラブルで暴行に発展し公務執行妨害罪で捜査を受けた場合の問題と取調べ対応について

本記事では、北海道札幌市で税務署職員に暴力を振るってしまったというフィクションの事例を交えながら、公務執行妨害罪の概要と、もしもの時の取調べ対応についての弁護活動に焦点を当てて解説します。

公務執行妨害罪とは

公務執行妨害罪は、公務員がその職務を正当に執行している最中に、その執行を妨害する行為をした者を処罰するための罪です。
この罪は、公務の正常な執行を保障し、公務員がその職務を安全に、かつ円滑に遂行できる環境を確保することを目的としています。

定義と適用範囲

公務執行妨害罪は、刑法第95条に定められており、公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者を処罰すると規定されています。
ここでいう「公務員」とは、国家公務員や地方公務員(代表格としては警察官や消防職員など)の公的な職務を執行するすべての者を指します。
また、「職務の執行」とは、公務員が法律に基づき、または法律に従って行う一切の公的活動を意味します。

罰則

公務執行妨害罪の罰則は、3年以下の懲役若しくは禁錮、または50万円以下の罰金とされています。
この罪による処罰は、公務の執行を妨げる行為が社会に与える影響の大きさを考慮して定められており、公務員に対する暴行や脅迫は、その性質上、社会秩序を乱す行為として厳しく処罰されます。

公務執行妨害罪は、公務員の身体的な安全はもちろん、公務の正常な執行を保護するために重要な法律です。
公務中の公務員以外に暴力を振るった場合に成立する暴行罪の法定刑が「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と定められていることから、より重い罰条が設けられていることになります。


事例:北海道札幌市の税務署でのトラブル

北海道札幌市にある税務署で、ある個人事業主が納税の金額に対して不満を持ち、税務署員に対して暴言を吐き、軽い肩突きを行ったという事例を想定します。
この行為が公務執行妨害罪にあたる可能性があります。

事例の概要

個人事業主であるAさんは、税務調査の過程で、自身の申告に疑問を持つ税務署員Bに対して、感情的になり暴言を吐きました。
さらに、Bが書類を持ってAさんの方に近づいた際、AさんはBの肩を軽く突き、Bを後退させました。
この行為は、税務署という公的機関での公務員Bの職務執行を妨害するものであり、公務執行妨害罪の成立が疑われます。

法律上の問題点

公務執行妨害罪は、公務員がその職務を正当に執行している最中に、その執行を妨害する行為をした者を処罰する罪です。
この事例では、Aさんの行為が税務署員Bの税務調査という職務執行を妨害するものであるかが問題となります。
暴言や肩突きという物理的な接触は、公務執行妨害罪の「暴行」に該当する可能性があります。
ただし、この罪が成立するためには、行為が公務員の職務執行を実際に妨害したか、またその意図があったかが重要な判断基準となります。

この事例はフィクションですが、実生活で似たようなトラブルに巻き込まれた場合、早期に法律の専門家に相談することが重要です。

公務執行妨害罪の成立要件

公務執行妨害罪の成立要件を理解することは、法律上の問題に直面した際に適切な対応を取るために重要です。この罪が成立するためには、以下の二つの要素が必要とされます。

公務員の職務執行の妨害

公務執行妨害罪は、公務員がその職務を執行している最中に、その執行を妨害する行為をした場合に成立します。ここでいう「妨害」とは、公務員が職務を正常に遂行することを困難にする行為を指します。この妨害行為には、暴行や脅迫だけでなく、公務員の職務執行を直接的に阻害するあらゆる行為が含まれます。

暴行や脅迫の行為

公務執行妨害罪の成立要件として、公務員に対する「暴行」または「脅迫」が挙げられます。暴行とは、身体的な接触を伴う行為であり、脅迫とは、言葉や態度によって相手に不利益を与えることを示唆する行為です。これらの行為が公務員の職務執行を妨害する意図をもって行われた場合、公務執行妨害罪が成立する可能性があります。

公務執行妨害罪は、公務員の職務の正常な執行を保護するために設けられた罪です。そのため、公務員に対する不当な行為が社会的に許されないことを示しています。

取調べと弁護士の役割

公務執行妨害罪に関連する事件での取調べは、被疑者にとって非常に重要なプロセスです。この段階での対応が、その後の裁判の流れや結果に大きく影響を及ぼすことがあります。ここでは、取調べのプロセスと、この段階での弁護士の役割について解説します。

取調べのプロセス

取調べは、警察や検察官によって行われ、事件の事実関係を明らかにするための質問が行われます。このプロセスでは、被疑者は自身の行動や意図を説明する機会を持ちますが、自らの発言が後の裁判で不利に働く可能性もあるため、慎重な対応が求められます。

弁護士によるサポート

弁護士は、取調べの段階で被疑者に同行し、法的なアドバイスを提供することができます。弁護士の存在は、被疑者が不当な取調べによって自らを不利な立場に置くことを防ぐとともに、適切な法的対応を取ることをサポートします。

  • 取調べにおける注意点の説明: 弁護士は、取調べにおいて被疑者がどのような権利を持っているか、またどのような点に注意すべきかを事前に説明します。
  • 発言内容の検討: 弁護士は、被疑者が取調べ中に行う発言の内容を事前に検討し、不利益にならないようアドバイスを行います。
  • 不当な取調べへの対応: 弁護士は、取調べが不当に行われている場合には、その場で異議を唱えることができます。また、必要に応じて取調べの方法について改善を求めることも可能です。

取調べの段階で弁護士に相談し、適切な法的サポートを受けることは、被疑者にとって非常に重要です。弁護士のサポートにより、法的なリスクを最小限に抑え、公正な裁判を受ける権利を守ることができます。

不起訴処分を目指す弁護活動

公務執行妨害罪に関連する事件において、被疑者や被告人が不起訴処分を目指す場合、弁護士による適切な弁護活動が非常に重要になります。不起訴処分とは、検察官が被疑者を正式に裁判にかけない決定をすることを指します。このセクションでは、不起訴を求める弁護活動について解説します。

不起訴の基準

不起訴処分には主に二つの形態があります。一つは「嫌疑不十分」で、もう一つは「起訴猶予」です。嫌疑不十分は、捜査の結果、被疑者の犯罪事実が明らかにならなかった場合に適用されます。起訴猶予は、犯罪事実は認められるものの、被疑者の年齢、犯行の動機、過去の犯罪歴、事件後の行動などを考慮して、社会復帰を優先する場合に適用されます。

弁護士による交渉と対策

弁護士は、不起訴処分を目指すために、以下のような活動を行います。

  • 証拠収集と分析: 事件に関連する証拠を収集し、それらを分析して被疑者の無実を証明するか、犯罪の軽微性を主張します。
  • 検察官との交渉: 検察官と積極的に交渉を行い、被疑者の社会的背景や反省の態度などを説明し、不起訴処分を求めます。
  • 示談の促進: 被害者がいる場合、被害者との間で示談を成立させることが、不起訴処分につながることがあります。公務執行妨害罪の場合、被害者は公務員であることから示談交渉は難しいですが、被害者が謝罪に応じてくださる場合もあるため、まずは被害者の意向を確認し、可能な限りの誠意を示す必要があるでしょう。

注意点

不起訴処分を目指す場合、早期に弁護士に相談することが重要です。事件の初期段階で適切な対応を行うことで、より良い結果を得る可能性が高まります。また、検察官による裁量が大きいため、弁護士による適切な法的対応が不可欠です。

不起訴処分を得るためには、法律的な知識だけでなく、検察官との適切なコミュニケーションが求められます。

公務執行妨害罪に関する誤解と注意点

公務執行妨害罪については、一般に多くの誤解が存在します。正確な理解を深めることで、不必要な法的トラブルを避けることができます。ここでは、公務執行妨害罪に関する一般的な誤解と、その注意点について解説します。

一般的な誤解

  • 誤解1: 軽微な接触は罪にならない
    • 軽微な肩触れや押しの行為でも、公務員の職務執行を妨害する意図があれば、公務執行妨害罪が成立する可能性があります。
  • 誤解2: 口頭での抗議は罪に該当しない
    • 口頭での抗議や批判が、脅迫とみなされる場合や、公務の執行を実質的に妨害する場合、公務執行妨害罪の成立要件を満たすことがあります。

注意すべきポイント

  • 公務員への尊重: 公務員は社会の秩序維持や公共の利益のために職務を執行しています。そのため、公務員に対しては、その職務を尊重し、適切な態度を取ることが求められます。
  • 法的対応の準備: 公務執行妨害罪に関連する状況に遭遇した場合、自己の行動が法律に違反していないか慎重に考慮し、必要に応じて法律の専門家に相談することが重要です。
  • 冷静な対応: 公務員に限ったことではありませんが、他人と口論などのトラブルに陥った場合、感情的にならずに冷静に対応することが不可欠です。不当な扱いを受けたと感じた場合でも、法的な手続きを通じて解決を図るべきです。

まとめとアドバイス

公務執行妨害罪に関する理解を深め、実際にこのような状況に遭遇した際の対応策を考えることは、法的なトラブルを避ける上で非常に重要です。この記事を通じて、公務執行妨害罪の基本的な知識と、適切な対応方法について学びました。ここでは、その要点をまとめ、日常生活でのアドバイスを提供します。

予防策

  • 公務員との適切なコミュニケーション: 公務員とのやり取りに限ったことではありませんが、不満がある場合でも、冷静かつ建設的な方法で伝えるよう心掛けましょう。
  • 法律の知識を身につける: 公務執行妨害罪を含む基本的な法律知識を持つことで、自分の行動が法に触れる可能性があるかどうかを判断できます。不確かな場合は、専門家に相談することが賢明です。
  • 感情的な対応を避ける: 対立的な状況では、感情的になりがちですが、冷静さを保つことが、問題を悪化させないためには必要です。

法的サポートの重要性

  • 早期の法律相談: トラブルが発生した際は、早期に法律の専門家に相談することが、問題を適切に解決するための鍵となります。弁護士は、法的なアドバイスの提供だけでなく、必要に応じて具体的な対策を講じることができます。
  • 弁護士の選定: 公務執行妨害罪に限らず、法的な問題に直面した場合は、その分野に精通した弁護士を選定することが望ましいです。専門家のサポートにより、最適な解決策を見つけることが可能になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、北海道札幌市を拠点に、刑事事件に特化した法律サービスを提供しています。私たちは、公務執行妨害罪をはじめとする様々な刑事事件に対応する専門の弁護士チームを擁し、被疑者や被告人の権利を守り、最良の結果を目指すために尽力しています。

私たちのミッション

私たちのミッションは、刑事事件に巻き込まれた方々が直面する法的な課題を解決し、その人の尊厳と未来を守ることです。刑事訴訟は複雑で困難なものですが、私たちは豊富な経験と専門知識を活かして、クライアント一人ひとりに寄り添ったサポートを提供します。

提供するサービス

  • 刑事事件全般の法律相談: 公務執行妨害罪を含む刑事事件に関する相談に応じます。
  • 初期対応: 逮捕された場合の初期対応から、保釈請求、不起訴処分を目指す活動まで幅広くサポートします。
  • 裁判対応: 裁判における弁護活動を行い、クライアントの権利と利益を最大限に守ります。
  • 家族のサポート: 刑事事件に巻き込まれた方の家族に対しても、法的なアドバイスや心理的なサポートを提供します。

なぜ私たちを選ぶのか

  • 専門性: 刑事事件専門の弁護士が、豊富な知識と経験をもって対応します。
  • 迅速な対応: 事件発生時の迅速な対応が可能であり、24時間体制で相談を受け付けています。
  • クライアントとの信頼関係: 私たちは、クライアントとの信頼関係を最も大切にしており、透明性の高い対応を心がけています。

北海道札幌市にて、税務署職員に暴力を振るうなどの行為により公務執行妨害罪に問われている方や家族が公務執行妨害罪で逮捕・勾留されている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。

(実際の事件を参考に)警察官による違法・不当な取調べが行われた場合の弁護活動について解説

2023-12-06

(実際の事件を参考に)警察官による違法・不当な取調べが行われた場合の弁護活動について解説

今回は,警察官や検察官といった捜査機関による取調べを受ける際,強迫や誘導など違法・不当に行われたという場合について,実際の事件を参考に,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。

【そもそも取調べとは】

取調べという言葉は,多くの方がご存知かと思いますが,改めて検討します。
取調べは,検察官と司法警察職員によって行われる捜査の一貫で,被疑者や参考人に対し,事件等についての話を聞くもので,聴取した内容は供述調書などのかたちで書面にまとめられます。
司法警察員には,警察官の他に自衛隊の警務官,海上保安官,厚生労働省の麻薬取締官,労働基準監督官などが該当します。
供述調書などは刑事裁判の証拠として扱われることになります。

我が国では,故意にした犯罪を処罰するという原則があるため(過失傷害罪など,不注意により起こした行為を犯罪とする規定がある場合を除いて)被疑者・被告人が故意に罪を犯したかどうかという点は極めて重要です。
現代では防犯カメラの設置台数の増加や科学技術の発展から,客観的な証拠が占めるウエイトは高くなっていますが,とはいえ,被疑者・被告人の内心部分の供述は必要とされています。

一般論として,捜査機関に対し取調べで罪を否定したり黙秘したりすることは,当然の権利ですが,厳しい追及がなされます。
場合によっては,次章で紹介するとおり違法・不当な取調べが行われるおそれもあります。

【違法・不当な取調べの内容】

警察等での取調べでは,圧力をかけられたり,誘導されたり,違法・不当な働きかけがなされることがあります。
当事務所でも,数多くの相談があり,契約して対応しております。
以下は,相談の一部です。
※実際の事件を一部修正しております。

・相談者は犯行を否定しているにも関わらず,警察官は相談者に対して睨んだりして威圧的で責めるような態度をして,犯行を認めさせるように圧力をかけてきました。長時間の取調べで,相談者の犯行を一方的に決めつけ,何度もしつこく犯行を認めるように言ってきました。「認めないと裁判になるよ,防犯カメラにも写っている,いつまでもこんなことに時間を使っていられないよ,明らかにあんたが悪いでしょ。」等を言って犯行を認めるように圧力をかけてきました。精神的・肉体的に辛くなり,このまま認めなかったら大変なことになると思ってパニックになり,警察官に言われるがまま,犯行を認める内容が記載された供述調書に署名押印させられました。

・取調べにおいて,刑事は,相談者が否定しているにもかかわらず,犯罪をしたと決めつけ,圧力をかけてきました。相談者は記憶通り話しているにも関わらず,「いや話が上手すぎる,矛盾ばっかりなんだよな。お前の都合のいい解釈なんだよ,何十回でも何百回でも取調べに呼んでやるからな。」と刑事は脅してきました。刑事は大きな声でため息を何度も繰り返したりして圧力をかけてきました。にやにやしながら手を頭の後ろに組んだり,腕を前に組んだりして,「だからそれが都合のいい解釈なんだって,おかしいだろ。」と大声で怒鳴ってきました。取調べは夜遅くまで続きましたが,相談者が今日帰れますかと聞いたら,刑事は「君次第なんじゃない。」と言って脅してきました。刑事が次の取調べ日時を一方的に指定してきて,これに対して仕事があるので確認してからでもいいかと相談者が聞いたら,「それはそっちが合わせるべきでしょ。」と睨みながら刑事が言ってきました。

・取調べにおいて,刑事は,相談者が否定しているにもかかわらず,犯罪をしたと決めつけ,圧力をかけてきました。相談者に対して嘘発見器を実施し,質問で犯罪行為をしたかを質問しました。取調べでは,「もう分かってんな。もう証拠もあるんだ。」と刑事が言ってきました。相談者は完全に否認しましたが,「認めなければ家族に来てもらう。妻や両親に来てもらう。家族を壊したくないでしょ。全国のテレビに映りたくないでしょ。DNA鑑定したら分かるんだ。証拠はあるんだ。分かっているんだ。」と延々と刑事が言ってきました。刑事が相談者に対して,執拗に身に覚えのない犯罪行為を認めるように迫ってきました。相談者がなぜこんなことになったか分からないと言ったら,「何が分からない。分からないとしか言っていないじゃないか。あと分かっていないのは何回やったかだ。」と刑事が言ってきました。「周囲の人間にも聞き取りをするぞ。こんなに黙っている奴はいない。」とも言ってきました。相談者が否定したら,「じゃあ冤罪か。訴えるか。名誉棄損で訴えるか。」と刑事は大きな声で言ってきました。

・取調べにおいて,警察官は,相談者が否定しているにもかかわらず,犯人だと決めつけ,圧力をかけてきました。警察官は,怒鳴ったり,目を見るようにしつこく命令し,本当のことを言おう,今日ですっきりさせよう,また他の同僚を警察に呼び出すことになって迷惑をかけていいのか,等と言い,執拗に身に覚えのない犯罪行為を認めるように迫ってきました。相談者が何を話しても,嘘だ,嘘つきだ,本当のことを言え,と警察官から何度も言われ,相手にしてくれませんでした。遅い時間まで長時間,相談者の取調べが実施されました。長時間厳しい取調べが行われたため,頭の中が苦しく麻痺してきました。もう嘘でも認めた方が楽になれると考えるようになりました。この苦しみから解放されたいと思い,私がやりました,と言いました。その後は,警察官がこれまで話していて望んでいると思われるストーリーを考えて話し,書面が作成され,署名押印しました。

すぐに弁護士に相談・依頼して対抗しましょう。

警察等では,このような違法・不当な取調べが珍しくありません。
刑事弁護に精通した弁護士にすぐに相談・依頼し,対向するべきです。
そのときの状況に応じて方法は様々ですが,主に以下のような方法があります。

「黙秘権」

憲法第38条
①何人も,自己に不利益な供述を強要されない。
② 強制,拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は,これを証拠とすることができない。

刑事訴訟法第198条
①検察官,検察事務官又は司法警察職員は,犯罪の捜査をするについて必要があるときは,被疑者の出頭を求め,これを取り調べることができる。但し,被疑者は,逮捕又は勾留されている場合を除いては,出頭を拒み,又は出頭後,何時でも退去することができる。
②前項の取調に際しては,被疑者に対し,あらかじめ,自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない。

第291条
④ 裁判長は,起訴状の朗読が終つた後,被告人に対し,終始沈黙し,又は個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨その他裁判所の規則で定める被告人の権利を保護するため必要な事項を告げた上,被告人及び弁護人に対し,被告事件について陳述する機会を与えなければならない。

第311条
被告人は,終始沈黙し,又は個々の質問に対し,供述を拒むことができる。

第319条
強制,拷問又は脅迫による自白,不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は,これを証拠とすることができない。

憲法と刑事訴訟法で,黙秘権が規定されております。
本人にとって有利不利区別なく,黙って話さないでいる権利です。
警察官が圧力や誘導で違法・不当な取調べをするのであれば,黙秘権を行使して黙ることが有効です。
しかし,黙秘権を行使したら,黙秘を止めさせるように更なる働きかけがなされることがあります。
刑事弁護に精通した弁護士を付けて対応する必要があります。

「抗議」
弁護士を通じて,違法・不当な取調べに対して抗議をすることができます。
抗議への警察署等からの回答は,問題なかったという内容がほとんどです。
それでも,抗議を受けたら内部で調査確認をするという負担が生じるので,一定のけん制と抑止力になり,違法・不当な取調べが収まることがあります。

「取調べ立会い・準立会い」
弁護士が取調べに立ち会うことを求めることが考えられます。
現在の警察署や検察庁は,残念ながらほとんどの取調べで弁護士の立会いを拒否しております。
そこで,取調べが実施されている最中に弁護士が警察署や検察庁の建物内で待機しておく,取調べ準立会いを実施します。
在宅の任意の取調べであれば,途中で取調べから抜け出し,待機している弁護士に報告・相談をして,また取調べを受けることができます。
こうすることで,捜査機関へのけん制になり,違法・不当な取調べがなされなくなります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では,違法・不当な取調べにきちんと対抗できる弁護士がいます。
警察や検察の違法・不当な取調べに悩んでいたら,なるべく早くご相談ください。
無料で弁護士による面談を実施しております。
懇切丁寧にご説明いたしますので,ぜひご連絡ください。

違法な取調べで作成された調書を破ったら?

2023-08-15

違法な取調べで作成された調書を破ったら?

被疑者を逮捕していないにも拘わらず、逮捕と同視し得るような状態において行った違法な取調べによって作成された調書の法的性質とそれを破った場合の問題点について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が判例を踏まえ解説致します。

【事例】

北海道虻田郡俱知安町在住のAさんは、北海道内を管轄する警察官によりとある嫌疑をかけられ、任意同行を求められました。
Aさんは身に覚えはなく任意同行には応じないと説明しましたが、警察官は令状なしに強引に警察署に連行し、Aさんが帰りたいと言ったにもかかわらず取調べを行いました。
最終的に警察官は供述調書(弁解録取書)を作成し、それを読み上げAさんに署名捺印を求めたところ、Aさんはこんな供述調書は違法で無効であるとして憤り、警察官が作成した調書を破りました。

≪最判昭57・6・24の判例を土台にしていますが、地名等はすべて変更しています。≫

【違法な取調べで作成された調書も公用文書に当たる】

今回Aさんの行為で問題となるのが、警察官が作成した供述調書(弁解録取書)を破ったという点です。
警察官は地方公務員であり、公務員が作成した文書を毀棄した場合、一般人が作成した契約書などを破棄する行為に比べ、重い罪である公用文書等毀棄罪が成立します。
条文は以下のとおりです。

(公用文書等毀棄)
刑法258条 公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

よって、Aさんは仮に無実の罪で違法な取調べを受けていたとしても、供述調書を破ったことで公用文書等毀棄罪(あるいは公務執行妨害罪)に問われることになり得ます。
しかし、違法な取調べで作成された供述調書は公用文書には当たらないのではないか、という点が問題となります。
これについて、原判決(高等裁判所の判決)では違法な取調べの過程で作成された供述調書を破いた場合、公用文書等毀棄罪は成立せず、被告人は無罪としました。
しかし最高裁判所は、取調べの違法性については直接の言及を避けつつ、その作成の過程で違法性が認められる場合でも、既にそれが文章としての意味・内容を備えている以上は、公用文書に当たるとして、それを毀棄した(破いた)被告人には公用文書等毀棄罪に問われるとしました。

【違法な取調べを受けたら冷静に弁護士に相談】

とはいえ、違法な取調べ(違法と疑われる取調べ)によって作成された供述調書については、証拠能力に疑義が生じ裁判で証拠として採用されないことが考えられます。
では、違法な取調べ受けた場合にはどうすれば良いでしょうか。

Aさんのように感情的になって供述調書を破るようなことはせず、供述や供述調書等への署名捺印は拒否することが望ましいと言えます。
そして、逮捕等されていなければ、すぐに弁護士に相談し、取調べに違法性がないかを検討したうえで、
・弁護人面前調書をつくるなどして証拠保全に努める
・弁護人から警察署長や警察本部に対し抗議する
・刑事裁判になった場合に証拠能力を争う

などの対応が必要となります。

北海道虻田郡にて、違法な取調べを受けた可能性があるという場合、公用文書等毀棄罪に当たるような行為をすることなく冷静に対応したうえで、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士による無料相談初回接見サービス(有料)をご利用ください。

【お客様の声】取調べでの言動に対して警察署へ抗議

2023-07-06

【お客様の声】取調べでの言動に対して警察署へ抗議

準強制わいせつ事件を起こしたとして捜査を受けていた事件で、警察署に抗議文を送付したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。

【事例】

北海道夕張郡在住のAさんは、夕張郡内で出張マッサージの仕事をしています。
ある日、夕張郡内を管轄する栗山警察署の警察官から連絡があり、出頭するよう言われました。
心当たりがない中で出頭したAさんは、警察官から「何で呼ばれたか分かっているだろう」「心当たりがないはずがないだろう」と大声で聴かれたうえ、分からないと伝えたところ「マッサージを受けた女性が陰部を触られたと言っている」と言いました。
Aさんは「心当たりはない」「弁護士に相談したい」と言ったところ、更に厳しい口調で詰問されました。
更には、ポリグラフ検査(俗に言う噓発見器)を用いたり「お前の性癖も調べるぞ」と言ったりする等して、精神的に追い詰めるような言動が見受けられました。

Aさんは当事務所の弁護士による無料相談を受け、弁護を依頼されました。
弁護士は、まずはAさんから取調べでの状況について丁寧に聞き取りを行い、問題点を列挙したうえで、書面化して栗山警察署宛に抗議文を内容証明郵便で郵送しました。
その内容としては、
①当該取調官(警察官)の威圧的・威迫的な言動や態度を改めること
②取調べの様子を録音録画すること
を目的としていました。

弁護士が抗議文を郵送した後に行われたAさんの取調べでは、①取調官の態度は改善され、②取調べ状況の録音録画も行われました。

最終的に、Aさんの事件では検察官送致(いわゆる書類送検)すらされることなく、終了しました。
Aさんは事件化しなかったという結果に加え、取調べでの不安を払拭されたことに大変満足されていました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【被疑者の取調べ】

取調べを受けている時点で、対象者は「被疑者」つまり罪を犯したと疑われている者であり、疑いが事実であるかどうかは不明です。
しかし、準強制わいせつ罪のような密室で行われていて目撃者がいないような事件の場合、警察官や検察官などの取調官は先に被害者の話(被害申告・供述調書)を見聞きすることから、被疑者が罪を犯したという認識で取調べを行う場合が少なくありません。
今回のAさんの場合も、施術を受けた者が被害申告した内容を前提に、警察官がAさんの取調べを行っています。
そのため、初めからAさんが「心当たりがない」と言っているにもかかわらず、嘘をついていることを前提に厳しい取調べが行われたと想像されます。

【取調べでの抗議】

Aさんのように、話を聞いてもらえず、厳しい口調で取調べが行われる、という場合は少なくありません。
そのような取調べが行われている場合、弁護士に依頼をして、弁護士に抗議文の提出や取調べ同行などの適切な対応により状況を改善することが望ましいと言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、これまでに数多くの刑事事件・少年事件の弁護活動を行ってきました。
Aさん以外にも、取調べで威迫的・脅迫的な取調べが行われ、精神的に追い詰められたことから、抗議文を提出したり取調べに同行したりといった活動を行いました。
北海道夕張郡にて、準強制わいせつ罪で取調べを受けている方、厳しい取調べで抗議して欲しいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。

MDMA所持事件で黙秘権を行使

2023-02-15

MDMA所持事件で黙秘権を行使

MDMAを所持した場合に問題となる罪と、黙秘権がどのような権利なのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。

【事例】

北海道夕張郡栗山町在住のAさんは、夕張郡栗山町で自営業をしています。
事件当日、Aさんは仕事で夕張郡内を車で走行していたところ、パトロール中だった夕張郡を管轄する札幌方面栗山警察署の警察官によって制止・降車を求められました。
その後任意で所持品検査が行われたところ、AさんのバッグからMDMA(と考えられる薬物)が出てきたため、札幌方面栗山警察署に任意同行を求められました。
警察署では任意での取調べを受けましたが、その際に黙秘権の告知が行われました。
当日は逮捕されなかったAさんは、今後の見通しや黙秘権がどのような権利なのか知りたいと考え、刑事事件専門の弁護士による無料相談を受けました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【MDMA所持について】

МDМAとは、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミンの略称です。
日本では、エクスタシー、バツ、タマなどとも呼ばれているМDМAは、一見すると可愛く思えるような形状をしたカラフルな錠剤である場合も多いです。
摂取後少し経ってから、気分の高揚が数時間みられるそうです。
しかし、厚生労働省のホームページによると、МDМAを使用・濫用した場合の症状として
錯乱・憂鬱・睡眠障害
高血圧、心臓の機能不全
悪性の高体温による筋肉の著しい障害
腎臓と心臓血管の損傷
脳卒中、けいれん
記憶障害
などが見られるようです。
このように、МDМAは濫用者の心身に悪影響を与えるのみならず、幻覚等の症状によって自傷他害(暴れまわる等して自分や他人を傷つける行為)の恐れがある極めて危険な薬物です。
また、МDМAを購入する費用が反社会的勢力の資金源になっている可能性があります。

МDМAは、麻薬及び向精神薬取締法の定める「麻薬」(麻薬及び向精神薬取締法2条1号)にあたる、いわゆる合成麻薬です。
同法では、МDМAを含む麻薬等の薬物について、免許を持たない者の輸入、輸出、製造、所持、譲渡、譲受、医療目的以外の使用、栽培を禁じています。
ケースについて見てみると、МDМAを医療目的以外で使用しているため、麻薬及び向精神薬取締法に違反します。
また、МDМAを使用するために所持している場合にも麻薬及び向精神薬取締法に違反します。
なお、МDМAの使用やМDМAの自己使用目的での所持の法定刑は7年以下の懲役です。

【黙秘権とは?】

黙秘権という言葉は多くの方がご存知だと思いますが、改めて説明すると、取調べを受ける際に自身の意に反して供述しないという権利が認められています。
法的には、憲法38条1項で「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」と定められているほか、刑事訴訟法では刑事訴訟法198条2項で「…取調に際しては、被疑者に対し、あらかじめ自己の意思に話して供述をする必要がない旨を告げなければならない。」と定められています。
つまり、取調べで被疑者には黙秘権という権利が憲法上保障されていて、検察官や警察官などの取調べ官は取調べを行う前に被疑者に黙秘権があることについて説明しなければならないほか、黙秘している被疑者等に対して無理やり供述させるようなことはできないとされています。

黙秘権により
①主観面での争いがある(故意の有無が罪状に大きく影響する)場合などで、捜査機関に有利な調書を作成されない。
②主観面以外の証拠収集が困難な場合(捜査機関が客観証拠を収集できない状況にある)に被疑者にとって不利な証拠が作成されない。
③被疑者が事件についての記憶が曖昧な状態(うろ覚えな状態)で供述をしないことで、不合理な供述調書の作成を避けることが出来る。
といった点が挙げられます。

他方で黙秘権を行使することでのデメリットについては、法律上はありません。
但し、実際には黙秘権を行使することで、
・取調べでの口調などがより厳しいものになる
・身体拘束のリスクが高まるおそれがある
などの事実上のデメリットがあることも事実です。
黙秘権を行使すべきか否かについては事案によって判断が分かれるため、刑事事件専門の弁護士から説明を受けることをお勧めします。

北海道夕張郡栗山町にて、MDMAの所持などで取調べを受ける可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の無料相談をご利用ください。
家族がMDMA所持などの罪で逮捕・勾留されている場合はこちら。

【解決事例】痴漢をして事件に

2022-06-23

【解決事例】痴漢をして事件に

痴漢事件を起こしてしまった事例における弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。

~事例~

北海道札幌市西区在住のAさんは、カラオケ店において、女性店員のお尻を触ってしまいました。
防犯カメラから身元がばれて、事件から約1か月後、札幌方面西警察署から呼ばれ、取調べを受けました。
Aさんは、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

~痴漢事件について~

北海道迷惑行為防止条例
(卑わいな行為の禁止)
第2条の2 何人も、正当な理由がないのに、次に掲げる行為をしてはならない。
⑴ 公共の場所又は公共の乗物にいる者に対し、著しく羞恥させ、又は不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をすること。
ア 衣服等の上から、又は直接身体に触れること。

刑法
強制わいせつ
第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

公共の場所で服の上から身体を触ったら、条例違反の犯罪となります。
それ以上に、服の中に手を入れて直接胸や陰部を触ったら、強制わいせつ罪が成立してより重い処分となる可能性があります。

~痴漢事件における弁護活動~

弁護士が捜査機関を通じて被害者と接触し、示談交渉をしました。
今回はAさんには謝罪文を作成してもらい、被害者に渡しました。
二度と店舗には近づかないことを約束したうえで被害弁償金を支払い、示談が成立しました。
示談が成立したことを検察官に報告し、不起訴となりました。

同じ施設で他にも痴漢事件があった場合、余罪の存在を疑われ、取調べが厳しいものになったり、逮捕される可能性もあります。
何度も痴漢を繰り返している場合は、実刑で刑務所に入ることになる可能性もあります。
刑事弁護に精通した弁護士がきちんと対応していく必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、痴漢事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
弊所には、痴漢事件に関する弁護活動を日々行っている弁護士が多数所属しています。
北海道札幌市西区にて痴漢事件を起こしてしまったご家族やご知人は、年中無休で対応している弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までまずはご連絡ください。
担当の者が、逮捕された方に対する弁護士による早期接見(面会)サービスなどについて、分かりやすくご案内差し上げます。

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