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北海道内で酒に酔ってタクシー車内でトラブルになったという報道事例について刑事弁護を専門とする弁護士が解説

2024-01-06

北海道内で酒に酔ってタクシー車内でトラブルになったという報道事例について刑事弁護を専門とする弁護士が解説

年末年始にお酒を飲む機会が多くなりますが、酔って他人の物を攻撃して壊してしまい、逮捕されてしまう人がいます。
ニュースでも、器物損壊罪で逮捕された人の記事が掲載されております。

ニュース※以下の記事は一部修正されております。

「「酔っぱらいがいる」タクシー車内でトラブル、防護板を蹴って壊した男「行き先になかなかたどり着かず、腹が立った」
タクシーの車内の防護板を蹴って壊したとして、男が逮捕されました。
 器物損壊の疑いで逮捕されたのは、自称会社員の男です。
 男は、午前2時ごろ、走行中のタクシーの車内で、運転席と後部座席との間にあるアクリル板を足で蹴って、金具を変形させて、壊した疑いが持たれています。
 運転手が会社を通じ、警察に「酔っぱらいがいる」などと通報し、駆け付けた警察が、男をその場で逮捕しました。
 警察によりますと、男は酒を飲んでいて、1人で乗車していました。
 取り調べに対し、男は「行き先になかなかたどり着かず、腹が立って蹴った」と話し、容疑を認めているということです。
 警察は、当時の詳しい状況を調べています。」
「酒に酔って他人の車のドアを殴り…へこませた疑いで男を逮捕 「覚えていない」
止めてあった他人の車を殴るなどしドアをへこませたとして、器物損壊の疑いで、容疑者の男を現行犯逮捕した。調べに対して「覚えていない」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は午前8時ごろ、民家敷地内に止めてあった住民男性が所有する車のドアを殴るなどし、へこませた疑い。容疑者は酒に酔っていたとみられる。」
「酔っぱらった男ら2人 花壇の植木を次々と引き抜き、器物損壊の疑いで逮捕
ビルの花壇から植木4本を引き抜いたとして、男ら2人が逮捕されました。
警察によりますと、男らがビルの1階の花壇から植木を引き抜くのをビルの関係者が見つけ、注意したところ2人が逃走したということです。
2人はおよそ2時間後に付近にいたところを見つかり逮捕されました。
男らは飲食店で知り合って意気投合し、犯行に及んだとみられていて逮捕時は酒に酔っていたということです。
警察は2人の認否を明らかにしていません。」
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が、器物損壊罪について解説いたします。

<器物損壊罪の成立>

他人の物を損壊したら、器物損壊罪が成立します。

対象は他人の物です。
他人は人だけでなく、会社や国や地方公共団体等も含まれます。
共有にある物も、他の共有者の物として他人の物となります。
自己の物であっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は配偶者居住権が設定されたものは、器物損壊罪の対象となります。
物は、財産権の目的となる一切の物件をいいます。
違法な物も、他人の物である限り対象となります。
他人の物が付着した場合、その付着物に独自の価値が認められれば、対象となります。

損壊とは、物質的に物の全部・一部を害し、又は、物の本来の効用を失わしめる行為をいいます。
物質的な損壊は、物の一部分でも認められます。
効用を害したかどうかは、物の性質から総合的に判断されることになります。
事実上若しくは感情上、器物を再び本来の目的の用に供することができない状態にさせる場合を含み、営業上来客の飲食の用に供すべき器物に放尿する行為は、損壊となります。
物を隠す行為も含まれます。

損害額は、修理費用とされるのが一般的です。
原状回復のために新品を用意する必要があれば、その取得価額が損害額とされます。

故意として、対象が他人の物であること、行為により他人の物を損壊すること、の認識が必要となります。

本罪は親告罪であり、被害者の告訴がなければ検察官は公訴・起訴することはできません。

<器物損壊罪を行ってしまったら>

器物損壊罪を行ってしまったら、逮捕されて身体拘束される可能性があります。
状況次第で、逮捕に引き続き勾留されて、身体拘束が長引くこともあります。
会社や学校に行くことができず、ばれて解雇や退学になってしまうかもしれません。
留置場で寝泊まりするのは肉体的・精神的に大きな負担となります。
早期に弁護士を付けて、釈放活動を検討します。
家族に身元引受人になってもらい、事件現場や事件関係者・被害者に近づかないことを誓い、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを主張していくことになります。

そしてなにより、示談活動が非常に重要となります。
財産犯なので、被害回復がなされたかが刑事処分に大きく影響します。
被害者が示談により告訴を取り下げたら、検察官は起訴をすることができなくなります。
弁護士が早期に被害者に接触し、謝罪して被害弁償の交渉をすることになります。
お金だけでなく、二度と近づかない等の条件も話し合って取り決めることになります。

また、実際には器物損壊行為をしていないにも関わらず、犯人だと決めつけられ、警察から捜査をされることもあります。
警察は密室の取調室で、圧力をかけ、誘導して、こちらに不利な内容の供述調書を作成しようとしてくることがあります。
犯行を否定しているにも関わらず、警察は睨んだりして威圧的で責めるような態度をして、犯行を認めさせるように圧力をかけてくることがあります。
長時間の取調べで、犯行を一方的に決めつけ、何度もしつこく犯行を認めるように言ってくることがあります。
何を話しても、嘘だ、嘘つきだ、本当のことを言え、と警察から何度も言われ、相手にしてもらえないこともあります。
もう証拠はそろっているから否定しても無駄だ、認めないで反省していないのであれば罪が重くなる、被害者に申し訳ないと思わないのか、家族や職場に知られたくないだろう、などと言って脅してくることが珍しくありません。
このような取調べに屈して、犯行を認める調書にサインさせられたケースもあります。
早期に弁護士に依頼し、毅然とした対応をすることが必要になります。
状況次第では黙秘し、徹底的に対抗しなければなりません。
不起訴や裁判での無罪を目指すことになります。
きちんとした対応をしないと、取り返しの付かないことになりかねません。

<すぐにご相談ください>

事件が発生したら、なるべく早く弁護士に相談してください。
刑事事件ではスピードが重要になります。
すぐに弁護士に連絡し、相談して依頼しましょう。
対応が遅れると、取り返しの付かない状況になってしまうかもしれません。

逮捕された場合、最大72時間は、たとえ家族の方でも逮捕された人との面会ができませんので、弁護士が代わりに連絡を取らなければなりません。
逮捕・勾留は最長で23日間、身体が拘束されますが、その間に検察官が起訴をするかどうかを判断します。
検察官が起訴の判断をする前に、示談を成立させなければなりません。
非常に限られた時間で活動しなければならず、急がなければなりません。

また、違法・不当な取調べが行われ、不利な内容の調書が作成されてしまうかもしれません。
弁護士を付けて、違法・不当な取調べに毅然と対抗する必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事を専門とする弁護士が迅速に対応いたしますので、お気軽にお電話ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
器物損壊罪等についての無料法律相談のご予約は
フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)
までお気軽にお電話ください。

飲食店で皿に放尿した事例

2023-09-30

飲食店で皿に放尿した事例

昨今、飲食店での不適切な行為を動画に撮影してSNSで拡散するという事例が少なからず見受けられます。一例としては醤油さしや湯呑みなどを舐めたり、除菌用スプレーをライターで引火させたりするなど態様は様々です。

今回は明治時代に発生した「飲食店で客に提供する際に用いる皿(厳密には判例では鋤焼鍋と徳利)に放尿する」という事例を用いて、成立する可能性のある罪と、それに対する弁護活動について、具体的な法律の観点から解説します。

器物損壊罪の成立可否

まず第一に考えられるのが、器物損壊罪の成立です。器物損壊罪は刑法第261条で「…他人の物を損壊し…た者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。」と定められています。皿などを割る、という行為は明確な「損壊」に該当するかと思われますが、放尿しただけという場合には言葉どおりの損壊には当たらないように思われます。しかし判例は、客に食事を提供するための皿などに放尿することで、実際には壊れていなかったとしても再びその皿などを使って食事を提供することが心理的に不可能であることから、実際に壊れていなかったとしても効用を害することで使えないと判断されるような場合には、器物損壊罪が成立する旨判示しています。

業務を妨害する罪の成立可否

飲食店で皿に放尿した行為は、店舗の営業に対しても影響を及ぼす可能性があります。
このような行為を動画で撮影して拡散する行為は、客が減少する、あるいは清掃・点検などのため臨時で店を閉める必要が出るなど、営業に悪影響を及ぼす可能性が考えられます。
その場合、刑法第234条の「威力業務妨害罪」や同233条の「偽計業務妨害罪」の成立が検討されます。
業務を妨害する罪は、他人の営業を妨害する行為に対して定められた罪です。
具体的には、放尿によって店舗の営業が実質的に妨害された場合、この罪が適用される可能性が高くなりますが、実際に営業が妨害されたかどうかという点は必ずしも問題にならず、たとえ営業に実質的な妨害がなされなかったとしても、業務を妨害する罪は成立する場合があります。

損害賠償と民事訴訟

皿に放尿するという行為は、飲食店に対して損害を与える可能性が高いです。 このような場合、店側は民法に基づいて損害賠償を請求することができます。 損害賠償の対象となるのは、具体的な物的損害(例:消毒や清掃のコスト)だけでなく、店の評判損失による精神的損害も含まれ得ます。 こうした民事訴訟は、刑事訴訟とは別に進行することが一般的です。 そのため、刑事罰が科されたとしても、その後に民事訴訟でさらなる賠償が求められる可能性があります。

まとめと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介

本記事では、飲食店で皿に放尿した場合の法的リスクと弁護活動について解説しました。 公然わいせつ罪、業務を妨害する罪など、多角的な視点から成立する罪について説明しました。 さらに、損害賠償と民事訴訟の可能性まで、広範にわたる情報を提供しました。 このような状況に直面した場合、早期の法的対応が非常に重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、このような複雑な刑事事件に対しても専門的なアドバイスとサポートを提供しています。 経験豊富な弁護士がお客様一人一人の状況に合わせた最善の防御策をご提案します。 何か問題に直面した際には、ぜひともご相談ください。

器物損壊事件の解説

2023-09-21

器物損壊事件の解説

器物損壊事件は日常生活でも頻繁に報道される犯罪の一つです。 この記事では、具体的な事例を想定しながら器物損壊が問題となる罪や罰について詳しく解説します。

器物損壊罪とは?

器物損壊罪とは、他人の所有する物を故意に壊す行為を指します。
この罪は一見単純に思えますが、具体的な事例や状況によっては刑法上の扱いが大きく変わることがあります。
例えば、損壊の意図があるかないか、損壊した物の価値などが影響を与えます。
日本の刑法では、このような行為を犯罪として処罰しています。
次の項目では、この罪に関する法的根拠を詳しく見ていきましょう。

法的根拠:刑法第261条

刑法第261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

器物損壊罪の法的根拠は、日本の刑法第261条に明示されています。 この条文によれば、他人の物を損壊した者は、3年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金に処されるとされています。 この法条は一見シンプルですが、実際の裁判では多くの要素が考慮されます。 たとえば、損壊された物の価値や、犯行の動機、前科の有無などが刑の重さに影響を与えることがあります。

故意犯処罰の原則

器物損壊罪には、物を壊したという客観的な状況だけでなく、故意、つまりは意図した行為であるという主観面での要件があります。
器物損壊罪の条文には明記こそされていないものの、刑法38条1項で「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。」と規定されていることから、原則として故意にした行為でない限り、罪には問われないのです。

例えば、相手を殴ろうと考えてゴルフクラブで被害者の頭を殴打した場合、これは故意にゴルフクラブで相手の頭を殴打していることから、故意が認められるとして殺人未遂罪や傷害罪が成立します。他方、公園でゴルフの素振りをしていたところ手が滑ってゴルフクラブが飛んで行ってしまったとして、通行人の頭に当たり怪我をした場合、これで傷害罪は成立しません。※ただし、過失(不注意)により怪我をさせたことによる過失傷害罪が成立する可能性はあります。

器物損壊罪については、過失犯処罰規定は設けられていないため、例えば道端で具合が悪くなって倒れた拍子にお店の看板を倒して壊してしまったとしても、器物損壊罪は成立しません。

具体的な事例:車窓を割る行為

一般的な器物損壊の事例としてよく挙げられるのが、車窓を割る行為です。
この行為は明らかに他人の所有物を損壊するものであり、刑法第261条に基づいて罰せられる可能性が高いです。
しかし、事例によっては、損壊した理由や状況が詳細に調査されます。
たとえば、何らかの事故や自然災害で窓が割れた場合、故意がないため刑事責任は問われません。
逆に、恨みや怒りから窓を割った場合、その故意性が重く見られ、罰金や懲役の可能性が高まります。
また、複数回にわたって同じ行為を繰り返した場合、ストーカー行為とも結びつき、より重い刑罰が科されることもあります。

刑罰と量刑基準

器物損壊罪での刑罰は、主に懲役または罰金となります。 具体的には、刑法第261条により、3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。 しかし、実際の刑罰は様々な要素によって決まります。 例えば、損壊した物の価値、被害者との関係、過去の犯罪歴、犯行の動機などが考慮されることが一般的です。 特に重要なのは「量刑基準」と呼ばれるもので、これに基づいて裁判所が刑罰を決定します。 量刑基準は裁判例や判例によっても影響を受けるため、同じような犯罪でも刑罰が異なる場合があります。

補償と民事訴訟

器物損壊事件は刑事訴訟だけでなく、民事訴訟にもつながる可能性があります。
つまり、刑事責任とは別に、被害者から損害賠償請求されるケースも多いです。
特に高額な物を損壊した場合、被害者はその価値に見合った賠償を求めるでしょう。
この際、被害者側が提出する証拠や、犯人側の賠償能力も裁判で考慮されます。
なお、民事訴訟においては、通常「過失」も問われる場合があります。
これは刑事訴訟とは異なり、故意でなくても賠償責任が発生する可能性がある点に注意が必要です。
したがって、器物損壊事件に巻き込まれた場合、刑事責任だけでなく、民事責任にも備える必要があります。

器物損壊事件における注意点

器物損壊事件は一見シンプルな犯罪に見えるかもしれませんが、多くの要素が影響を与える複雑な事件です。 故意や動機、損壊した物の価値、被害者との関係などが、刑罰や賠償金に大きく影響を与えます。 また、刑事訴訟だけでなく、民事訴訟の可能性も常に考慮する必要があります。 この記事を通じて、器物損壊事件についての基本的な知識と、注意すべきポイントを把握していただければと思います。 何か問題が発生した場合には、早急に専門の弁護士に相談することが最も安全な対応と言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部について

あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、器物損壊事件をはじめとする各種刑事事件に精通した弁護士が多数在籍しています。 このような事件は、一見単純に思えても、法的には多くの複雑な要素が絡み合っています。 故意性、動機、被害者との関係性、そしてそれらがどのように量刑基準や損害賠償に影響を与えるかなど、専門的な知識と経験が必要です。

私たちの事務所では、器物損壊罪を始めとする各種法条に基づいた詳細な解説と実績があります。 事件の内容によっては、不起訴処分を獲得した事例も多数ございます。

何か問題が発生した場合、早急に専門の弁護士に相談することが重要です。 あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、一人一人のクライアントに対して最適な法的サービスを提供することをお約束します。 お気軽にご相談ください。

他人の物を壊してしまった

2023-07-21

他人の物を壊してしまった

他人の物を壊してしまった場合、器物損壊罪や建造物損壊罪が成立する可能性があります。
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が、器物損壊罪や建造物損壊罪を解説いたします。

【器物損壊罪の条文と定義】

(器物損壊等)
第261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(自己の物の損壊等)
第262条 自己の物であっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は配偶者居住権が設定されたものを損壊し、又は傷害したときは、前三条の例による。
(親告罪)
第264条 第二百五十九条、第二百六十一条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

客体は他人の物です。
他人は私人でなくてもよく、国・地方公共団体等の物も含まれます。
共有物件は相互に他人の物となります。
自己の物であっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は配偶者居住権が設定されたものは、他人の権利を侵害することになるため、客体となります。
物とは、財産権の目的となる一切の物件をいいます。
行為者の物に他人が物を付着させた場合、付着させた物に独自の価値が認められる場合等には、その物を損壊すれば本罪が成立します。
違法な物も、他人の物である限り客体となります。

行為は、物を損壊し、又は動物を傷害することです。
損壊の意義については、物理的にその物の全部又は一部を害する行為だけでなく、その物の効用を害する行為も含まれます。
物質的な損壊を伴わない隠匿行為も含まれることになります。
物理的な損壊は、一部を損壊すれば足り、主要な構成部分を損壊することを要しません。
物理的な損壊を伴わない場合に、その効用を害したと認められるか否かが問題となりますが、物の効用はその物の性質によって異なり多面的であるため、総合的に判断されることになります。
効用を侵害して損壊に当たるとされた例として、食器に放尿する行為、看板を取り外して離れた場所に投げ捨てる行為、ペンキやパテを塗り付ける行為、多数のビラを貼付する行為、人糞を塗りつける行為、等があります。
損害額の認定は、原状回復のための修理費用が明確であれば、その費用の額が損害額とされるのが一般的です。
原状回復のために同種の新品を用意せざるを得なかったような場合には、その新品の取得価額をもって損害額を認定することあります。

傷害は、動物を客体とする場合です。
動物の肉体や健康を害し、死亡させる場合も含まれます。
飼養されている動物を失わせたり隠置したりする場合も含みます。
養魚池の水門を開いて飼養中の鯉等を養魚池の外へ流出させる行為をいいます。

故意として、客体が他人に属すること、及び当該行為により客体の効用を害し又は物理的に毀損するとの認識を有すること、が必要となります。

本罪は親告罪であり、被害者の告訴がなければ公訴・起訴することはできません。

【建造物等損壊罪の条文と定義】

(建造物等損壊及び同致死傷)
第260条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

本条の趣旨は、他人の物のうち、建造物及び艦船につき、その損壊を重く処罰することとした規定です。

客体は、他人の建造物又は艦船です。

建造物は、壁又は柱で支えられた屋根を持つ工作物であって、土地に定着し、少なくとも人がその内部に出入りできるものをいいます。
建造物に取り付けられた物が本罪の客体に当たるか否かは、当該物と建造物との接合の程度のほか、当該物の建造物における機能上の重要性をも総合考慮して判断されます。
損壊しなければ自由に取り外すことができず、建造物を構成する重要な機能を有する物として、天井板、敷居・鵬居、屋根瓦等は、本罪の客体となります。
住居の玄関ドアは、外壁と接続し、外界とのしゃ断、防犯、防風、防音等の重要な役割を果たしているので、適切な工具を使用すれば損壊せずに取り外しが可能であっても、本罪の客体となります。
出入口ガラス扉、鉄製シャッター、ビルの各室のドア、ガラスのはめ込まれた窓口、ビルのアルミサッシにはめ殺しにされた壁面ガラス等も、含まれることになります。

艦船は、軍艦及び船舶をいいます。
自力又は他力による航行能力を喪失したものは含まれません。
人の現在する場合も含みます。

行為は、損壊することです。
建造物につき、建造物の床等に大量の人糞尿を散布する場合、公団内の公衆便所の外壁にペンキで大書した場合などがあります。
艦船については、船体に固着してこれと一体をなす機関をそれぞれ破壊又は取り外して艦船を航行できないようにした場合は、回復が容易であっても本条に当たるとされます。

【器物損壊の特別法】

器物損壊罪の特別法として、以下の法律で共同器物損壊罪と常習器物損壊罪が規定されております。
大正十五年法律第六十号(暴力行為等処罰ニ関スル法律)
第1条 団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ、団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ又ハ兇器ヲ示シ若ハ数人共同シテ刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百八条、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス
第1条の3 常習トシテ刑法第二百四条、第二百八条、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者人ヲ傷害シタルモノナルトキハ一年以上十五年以下ノ懲役ニ処シ其ノ他ノ場合ニ在リテハ三月以上五年以下ノ懲役ニ処ス
② 前項(刑法第二百四条ニ係ル部分ヲ除ク)ノ罪ハ同法第四条の二ノ例ニ従フ

【損壊の罪での弁護活動】

器物損壊罪・建造物損壊罪を犯してしまったら、逮捕されて身体拘束される可能性があります。
早期に弁護士を付けて、釈放活動や示談活動をする必要があります。
財産犯なので、被害回復の実現が非常に重要となります。
弁護士を通じて被害者に謝罪し、示談を成立させ、器物損壊罪であれば告訴取り下げを実現させる必要があります。

また、実際には犯罪を行っていないにも関わらず、警察から犯人として扱われて捜査を受けることになったら、早期に弁護士に相談・依頼する必要があります。
不起訴や裁判での無罪を目指すことになります。
きちんとした対応をしないと、取り返しの付かないことになりかねません。

刑事事件ではスピードが大切です。
すぐに弁護士に連絡し、相談して依頼しましょう。
逮捕後最大72時間は、たとえ家族の方でも逮捕された人との接見ができませんが、弁護士が代わりに連絡を取ってくれます。
逮捕された場合、最長で23日間、身体が拘束されますが、その間に検察官が起訴をするかどうかを判断します。
検察官が起訴の判断をする前に、示談を成立させなければなりません。
非常に限られた時間で活動しなければならず、急がなければなりません。
また、逮捕直後に不当な取調べが行われ、不利な内容の調書が作成されてしまうかもしれません。
早く弁護士が接見し、取調べへの対応方法に関してきちんとしたアドバイスをする必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事を専門とする弁護士が迅速に対応いたしますので、お気軽にお電話ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
器物損壊罪・建造物損壊罪についての無料法律相談のご予約は
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【解決事例】自動車に傷を付ける事件を起こして自首

2022-12-21

【解決事例】自動車に傷を付ける事件を起こして自首

自動車に傷を付けた器物損壊自首したという事例における弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。

~事例~

北海道札幌市北区在住のAさんは、酔った勢いで、他人の車を蹴って傷を付ける器物損壊事件を起こしてしまいました。
後に酔いから覚めたAさんは、自分の犯行を深く後悔し自首を検討しました。
Aさんは、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談して依頼することにしました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

~器物損壊について~

刑法
(自首等)
第42条 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
2 告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴をすることができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。
(器物損壊等)
第261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(親告罪)
第264条 第二百五十九条、第二百六十一条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

器物損壊罪は親告罪とされており、被害者の告訴がなければ起訴されません。
被害者と示談交渉をし、告訴をしない約束や、告訴を取り下げてもらう約束をすることが重要です。
また、事件や犯人が捜査機関に発覚する前に自首することが重要です。
絶対に刑が軽くなるということではありませんが、証拠隠滅や逃亡のおそれが低くなり、逮捕されるリスクが低くなります。

~器物損壊事件における弁護活動~

Aさんの両親に説明して身元引受人になっていただき、Aさんは弁護士付き添いで警察署へ自首しました。
取調べを受け、正直に犯行を説明し、逮捕はされないことになりました。
弁護士が被害者と接触し、交渉の結果、被害弁償のうえで示談が成立して、告訴をしない約束をしていただきました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、器物損壊事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
弊所には、器物損壊事件に関する弁護活動を日々行っている弁護士が多数所属しています。
北海道札幌市北区にて器物損壊事件を起こしてしまい自首を検討しているという方は、年中無休で対応している弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までまずはご連絡ください。
担当の者が、逮捕された方に対する弁護士による早期接見(面会)サービスなどについて、分かりやすくご案内差し上げます。

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