北海道札幌市白石区の不作為の殺人事件における情状弁護について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。
【事例】
北海道札幌市白石区に住むAさんは、働きながら一人で介護をするのに嫌気が差し、父のVさんを介護することなく放置しました。
それによりVさんは栄養失調などの不調をきたし、数日前に罹った肺炎も相まって死亡しました。
そのことを知った北海道白石警察署は、Aさんの取調べを行ったうえで殺人罪の疑いで逮捕しました。
Aさんの弁護人となった弁護士は、Aさんの情状弁護を行うために準備を始めました。
(上記事例はフィクションです)
【不作為の殺人罪とは何か】
殺人罪を定めた刑法199条は、「人を殺した者は、死刑または無期もしくは5年以上の懲役に処する」と書かれています。
殺人罪と聞くと、一般的には凶器などを用いて何らかの行為をする場面を想定するかと思います。
ですが、そのような場合だけでなく、敢えて何らの行為もしなかった場合にも殺人罪は成立する余地があるのです。
ただし、こうしたケースで殺人罪の成立を認めるには、そもそも行為者において救命が義務づけられていたことを認定する必要があります。
上記事例だと、AさんとVさんが親子関係にあったこと、Aさん以外にVさんを救命できなかったことなどが義務づけの要素となり、Aさんに殺人罪が成立する可能性があります。
【情状弁護による刑の減軽】
殺人罪は死刑もありうる極めて重い罪ですが、弁護士による情状弁護によって刑を比較的短期の懲役に収めることがありえます。
情状弁護とは、裁判において被告人に有利な事情を証拠と共に提示し、裁判官にその事情を考慮してもらうことで寛大な処分を求める弁護活動です。
弁護士による情状弁護の強みは、量刑に影響を及ぼす必要十分な事情を主張できる点にあります。
弁護士なら刑を軽くするうえでどのような事情が有効か把握しているので、的確に情状弁護を展開することができます。
殺人のような重大事件においても、場合によっては執行猶予の可能性が見えてくるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部には、情状弁護に精通した刑事事件専門の弁護士が多数在籍しています。
ご家族などが殺人罪の疑いで逮捕されたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
(北海道白石警察署 初回接見費用:35,100円)