検察官の不起訴とは

検察官の不起訴とは 

◇ご相談内容◇

私は、昨年の9月に痴漢をした件で不起訴処分(起訴猶予)を受けました。しかし、その2か月後の11月にまた痴漢をしました。現在はその件で検察庁から呼び出しを受けています。11月の件では起訴されても仕方ないと思っているのですが、9月の件でも起訴されてしまうのでしょうか?

(フィクションです)

◇不起訴って何?◇

不起訴とは、検察官が下す終局処分(その事件について起訴・不起訴を終局的に決める処分)の一種で、その意味は文字通り、起訴されないということです。以下、具体的にみていきましょう。

~誰が決めるの?~

不起訴は、検察官が下す終局処分の一種ですから、不起訴を決めるは警察官でもなければ、裁判官でもなく、検察官です。検察官の元には、警察や検察の捜査で収集した証拠が全て届けられます。その証拠の中には、被疑者(犯人)にとって不利な証拠もあれば、有利な証拠も含まれています。したがって、検察官は、それらの証拠を総合的に判断して、事件を起訴するか、不起訴にするか判断できる立場にあるのです。なお、刑事訴訟法には不起訴について次の規定が設けられています。

刑事訴訟法247条(国家訴追主義)

公訴は、検察官がこれを行う。

刑事訴訟法248条(起訴裁量(便宜)主義)

犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴をしないことができる。

~いつ決めるの?~

上記のとおり、起訴するか、不起訴にするかの判断は検察官に委ねられていますから、その判断の時期も検察官の判断(裁量)に委ねられます。検察官は、捜査の過程で収集した証拠に基づいて終局処分を決めますし、証拠の収集には一定程度時間を要しますから、終局処分の判断までにも一定の時間を要します。ただし、身柄事件の場合は時間的制約がありますから、在宅事件に比べて証拠収集のスピードがあがり、その分、終局処分を下す時期も早くなります。

~何を基準に決めるの?~

検察官が収集した証拠に基づき判断します。そして、検察官は、起訴するだけの証拠が集まったか否かを見極めます。証拠が集まっていないと判断した場合、あるいは集まっているが、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況から起訴を必要としないとき(刑事訴訟法248条)は不起訴とします。

~不起訴にも種類があるの?~

検察官が不起訴と判断するに至った理由の「題名」のことを裁定主文といいます。よく目にするのが、「嫌疑不十分」と「起訴猶予」です。嫌疑不十分とは、検察官が起訴するに足りる証拠が集まっていないと判断したときに裁定するものです。起訴猶予とは、検察官が、証拠から犯罪であることは明らかであるが、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況から起訴する必要がないと判断したときに裁定するものです。

実は、この裁定主文は「嫌疑不十分」「起訴猶予」の他にもいろいろあります。例えば、そもそも被疑者が死亡している場合は「被疑者死亡」により不起訴となりますし、訴訟条件が欠けている場合も不起訴となります。

~不起訴になったらどうなるの?~

不起訴になれば、刑事裁判にかけられることや刑罰を受けること、前科が付くことがなくなります。したがって、裁判所や検察からの呼び出しに応じる負担もなくなります。また、不起訴獲得によって職場の雇用や資格取得の場面でもよい影響が出るでしょう。

~不起訴の理由は教えてくれるの?~

お客様の中には、不起訴になった理由を知りたいとご相談される方もおられますが、原則、検察官不起訴とした具体的理由については教えてはくれません。被疑者に対する不起訴処分の告知について定めた刑事訴訟法259条にはその旨の文言が書かれていないからです。

刑事訴訟法259条 

検察官は、事件につき公訴を提起しない処分をした場合において、被疑者の請求があるときは、速やかにその旨をこれに告げなければならない。

~今後、逮捕、起訴されることはないの?~

裁判と違って、不起訴処分には、それ以上事件を蒸し返してはいけないという決まりはありません。したがって、不起訴となったからといって、逮捕、起訴されないという保証はありません。証拠が足りなくて不起訴となっても(嫌疑不十分の場合)、処分後に新たな証拠が出てきた場合、起訴猶予で不起訴となっても、処分後に再犯を犯し情状が悪くなった場合などは、再度、逮捕、起訴されることがあります。

前者のケースは少ないと思われますが、後者のケースは十分にあり得ることです。したがって、起訴猶予で不起訴となった場合は、それだけで安心せず、その後の生活態度には十分気を付ける必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。

弊所は、これまでに、痴漢事件をはじめとする様々な刑事事件において、勾留阻止、身柄解放の多数の実績がありますので、ぜひご相談くださいませ。

刑事事件専門で実力を培われた弁護士による多様な弁護活動をご用意しております。

初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

また、すでに逮捕されている場合には、初回接見サービスにより弁護士が接見させていただきます。

  • 初回法律相談:無料
  • 札幌方面東警察署までの初回接見料金:34,700円

 

 

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