窃盗罪で逮捕

窃盗罪で逮捕

札幌市厚別区に住むAさんは、公園のベンチに座っていたB女がベンチに財布を置き忘れたまま立ち去るのを見ていました。それからAさんは、B女が立ち去ってから、時間にして30秒、距離にして25メートル離れた時点で、その財布を盗んで逃げました。
その後、Aさんは札幌方面厚別警察署逮捕されました。

(実際の事件を参考にしたフィクションです。)

1 窃盗罪と占有離脱物横領の違い

窃盗罪」は、他人の占有する財物を不法領得の意思(権利者を排除して他人の物を自己の所有物としてその経済的用法に従いこれを利用処分する意思)をもって盗む行為です。一方で、「占有離脱物横領罪」は、占有が離れた他人の財物を、不法領得の意思をもって自己の支配下に置く行為です。
つまり、盗まれた財物の占有が被害者に継続していると認められる場合には窃盗罪が、すでに被害者の占有を離れていると認められる場合には占有離脱物横領罪が成立します。

2 最高裁の判断基準

事例のように、公衆が自由に出入りする場所に財物を置き忘れた場合に、被害者の占有の継続を認めるか否かについては、従来の裁判例ではその判断に当たって、時間や場所の近接性等を検討し、被害品がなお被害者の事実上の支配管理内にあったか否かを判断していたとみられますが、その判断にあたって、被害者が被害品を置き忘れてから、
① 犯人が盗んだ時点
② 被害者が置き忘れに気付いた時点
③ 被害者が被害品を取り戻した時点
のいずれの時点を問題にするのか統一されていなかったところ、平成16年8月25日の最高裁決定で、
占有継続の有無の判断に当たり考慮されるべきものは、①の被害者が置き忘れて「犯人が盗んだ時点」までの時間的・場所的近接性である
と明確に判示されています。

3 事例の検討
事例において、Aさんは、被害者が公園のベンツ上に財布を置き忘れてから約25メートル、時間にして約30秒後の時点で当該財布を盗んでいます。この事実からすると、被害者が置き忘れてから盗むまでの時点の間には、時間的・場所的近接性があり、被害者が財布を置き忘れたまま現場から立ち去りつつあったことを考慮しても、なお被害者の事実上の支配内にあると認められます。
そうすると、被害品に対する占有は未だ失われておらず、Aさんの行為は占有離脱部横領罪ではなく窃盗罪に該当すると考えられます。

4 窃盗罪の弁護活動
~示談交渉~
早期に示談交渉に着手して不起訴処分略式罰金など有利な結果を導けるように活動します。
窃盗罪は、被害者がいる犯罪であるため示談解決がポイントとなります(但し、チェーンストア等、店舗によっては本社の指示により示談には応じないという態度をとるところもあります)。更に、被害弁償だけではなく、被害者が許してもよい(「宥恕(ゆうじょ)」と言います)ということになれば、一層有利な結果を導くことが可能でなります。
示談は契約ですので、被疑者と被害者が合意することにより作ることになりますが、被疑者が捜査機関に被害者の連絡先を聴いても教えてもらえないのが通常です。
また、仮に連絡先を知っていたとしても、相手の被害感情を考えると直接被疑者が被害者と交渉を行うのは困難であり、示談ができたとしても不相当に過大な金額での示談解決になる可能性が大きいと考えられます。
一方、弁護士を通じれば、弁護士限りでという条件付き(被疑者には連絡先を教えないという条件付き)で検察官より被害者の連絡先を教えてもらえる場合が多々あります。
そのため、弁護士に依頼することにより被害者とコンタクトをとりやすくなります。
また、弁護士が間に入れば、冷静な交渉により妥当な金額での示談解決が図りやすくなります。

~身柄開放~
逮捕勾留されてしまうのは、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるためです。そこで、弁護士早期釈放早期保釈のために証拠隠滅や逃亡の恐れがないことを示す客観的証拠を収集し、社会復帰後の環境を整備するなどして釈放保釈による身柄解放を目指します。

札幌市厚別区で窃盗に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
札幌方面厚別警察署までの初回接見料金:36,200
札幌拘置所までの初回接見料金:36,300

 

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