Posts Tagged ‘薬物’
大麻の所持と法律
大麻の所持と法律
大麻の所持は日本で厳しく取り締まられています。一口に「大麻の所持」と言っても、その成立要件や罰則はさまざまなケースで違います。この記事では、具体的な事例を交えて大麻の所持に関する成立要件と罰則の違いについて解説します。
1 大麻の所持とは何か?
大麻の所持とは、一般的には大麻草またはその製品を無許可で携帯・保管する行為を指します。
この所持には「故意」が必要です。
意図せずに大麻を所持していた場合、一般には成立要件を満たさないとされますが、証明は困難です。
法律用語でいう「故意」とは、その行為を意図して行うことを指します。
日本では、大麻取締法により、大麻の所持は厳しく規制されています。
この法律が定めるとおり、無許可での大麻の所持は犯罪行為とされ、厳しい罰則が科されます。
以上が大麻の所持に関する基本的な情報です。
2 大麻取締法とは?
大麻取締法は、大麻の生産、輸送、所持、使用などに関する規制を定めた日本の法律です。
この法律は1948年に制定され、その後も何度か改正されています。
大麻取締法に違反すると、懲役が科される可能性があります。
特に、大麻の無許可での所持や使用は厳しく罰せられ、初犯であっても状況次第では懲役刑が科されるおそれがあります。
法律用語で言う「懲役」とは、犯罪者を一定期間、刑務所に収容して働かせる刑罰のことを指します。
3 大麻の所持に関する成立要件
大麻の所持に関する成立要件は、主に以下の三点です。
・大麻草(多くはタバコのように加熱して煙を吸引する)またはその成分を含むもの(大麻リキッドと呼ばれる液体様のもの、乾燥大麻をクッキーなどに混ぜている場合もあります)を実際に携帯・保管していること。
・その行為が「故意」であること。
・無許可であること。
これらの要件が全て揃うと、大麻の所持として法的に成立します。
特に、「故意」については注意が必要です。
故意については先にも触れましたが、その行為を意図して行うことが必要です。
例えば、知らない間に大麻が自分のカバンに入っていた場合、その所持は「故意」はないと言えます。
ただし、これを証明するのは非常に困難で、多くの場合で故意が推定されます。
また、「無許可」とは、大麻取締法に基づいた許可や免許がない状態を指します。
例外的に医療や研究目的で大麻を使用する場合もありますが、これには特別な許可が必要です。
4 事例1 自宅での所持
大麻の所持が発覚するケースとして、自宅での発見があります。
この場合、自宅で大麻を保管していたとされる場合、大麻取締法により厳しく罰せられます。
例えば、自宅の引き出しやクローゼットに大麻が隠されていた場合、これは「故意」であると判断される可能性が高いです。
一方で、他人が勝手に自宅に大麻を隠した場合、故意の成立要件が問われるケースもあります。
しかし、実際には、自宅での発見が多くの場合「故意」であると判断され、罰則が科される事例が多いです。
法律用語で「罰則」とは、法律に違反した行為に対して科される刑罰や制裁措置のことを指します。
特に、大麻取締法では、自宅での大麻所持も外出先での所持と同様に厳しく取り締まられます。
5 事例2 車内での所持
車内での大麻所持もよく報道されるケースの一つです。
こちらも自宅での所持と同様、大麻取締法に基づき厳しく罰せられます。
警察が交通違反や車両検査の際に大麻を発見した場合、通常は「故意」であると判断されます。
ただし、車内に複数人がいた場合、誰が大麻を所持していたのかが不明確な状況も考えられます。
このような場合、具体的な証拠がない限り、成立要件に該当しない可能性もあります。
法律用語で「証拠」とは、事実を証明するための手段や資料のことを指します。
例えば、車内で発見された大麻が特定の人物の指紋で覆われているならば、その人物が「故意」で所持していたと判断される証拠となります。
その際、一人の人間が所持していたとしても、同乗していた者にその大麻を所持しているという認識があるような場合には、共同所持の罪として直接所持していた者以外の者も逮捕される可能性があります。
大麻の場合、使用の罪は規定されていませんが、尿検査などが行われて陽性反応が出ることで、共同所持の裏付け証拠となって起訴されることも考えられます。
6 事例3 大麻成分を含む商品の所持
近年、大麻成分(特にCBD)を含む商品が一般的になりつつあります。
しかし、日本においては大麻取締法が適用される場合があり、その所持も違法とされる可能性があります。
例として、海外で合法的に販売されているCBDオイルを日本で所持した場合、その成分にTHC(テトラヒドロカンナビノール)が含まれていると、大麻取締法により罰せられる可能性が高まります。
THCは大麻の成分であり、日本では規制されています。
法律用語で「THC」とは、テトラヒドロカンナビノールの略で、大麻の成分の一つです。
この成分には精神作用があり、大麻取締法によって規制されています。
「CBD」はカンナビジオールの略で、大麻の成分ではありますが、日本では一定の条件下で合法とされています。
7 大麻の所持に対する具体的な罰則
最後に、大麻の所持に対して科される具体的な罰則について説明します。
大麻取締法に基づき、大麻の無許可での所持には以下のような罰則があります。
大麻の所持については、以下のとおり条文で定められています。
大麻取締法24条の2
第1項 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。
大麻の単純な所持の場合は最高で懲役5年、売買や譲渡が目的での所持の場合は最高で懲役10年。
このように、初犯であっても罰金刑がないため略式手続きに付されることがなく正式裁判になり、特に販売目的での所持はさらに重い刑罰が科されます。
また、営利目的での所持が認められた場合、懲役刑に加えて罰金刑が併科されることも考えられます。
法律用語で「最高で」とは、その罪に対して科されることが可能な最も重い刑罰を指します。
一方で、刑の具体的な長さや罰金の額は、裁判での事情や証拠によって決まります。
以上が、大麻の所持に対する具体的な罰則です。
この記事を通じて、大麻の所持とその成立要件、罰則について理解を深めていただければ幸いです。
8 事務所紹介
この記事を通じて、大麻の所持に関する法的な成立要件や罰則、それに伴う具体的な事例について解説しました。
大麻に関する法律は非常に厳格であり、その違反に対する罰則も厳しいものが設けられています。
もし、大麻に関する法的な問題で困っている場合、専門的な法的アドバイスが必要な場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部をご利用いただくことをおすすめします。
この法律事務所は、刑事事件に特化した経験豊富な弁護士が在籍しており、大麻に関する事件でも高い解決率を誇ります。
また、初回相談は無料となっており、家族が逮捕・勾留されている場合には有料の初回接見サービスをご利用いただけます。
以上が、この記事の総括と弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の紹介です。
何か問題が発生した際は、専門の法的支援を受けることで、最良の解決を目指しましょう。
【解決事例】覚せい剤を所持して逮捕
【解決事例】覚せい剤を所持して逮捕
覚せい剤を所持して逮捕されてしまった事例における弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。
~事例~
北海道札幌市東区在住のAさんは、覚せい剤を手に入れ、使用していました。
札幌方面東警察署の警察官がAさんの自宅に来て、捜索差押が実施されました。
覚せい剤を使用したのがかなり前だったため、Aさんの尿からは覚せい剤成分は検出されませんでした。
しかし、覚せい剤の残りや器具が押収され、覚せい剤所持の容疑でAさんは逮捕されました。
Aさんの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫
~覚せい剤所持事件について~
覚醒剤取締法
第四十一条の二 覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。
薬物犯罪で逮捕された場合、釈放は難しくなります。
薬物は売人等のつながりがあり、証拠隠滅のおそれがあるためです。
しかし、薬物犯罪でも状況次第では釈放が認められることがあります。
~覚せい剤所持事件における弁護活動~
Aさんは売人から薬物を購入していましたが、インターネットで匿名で接触しており、その売人の詳しい素性は知りませんでした。
Aさん自身は犯行を認めており、証拠隠滅の考えはありませんでした。
家族に身元引受人になっていただき、弁護士が裁判所に釈放を求めたところ、釈放が実現しました。
Aさんはその後はきちんと取調べに応じ、もう二度と薬物に手を出さないとの反省の態度を示しました。
Aさん自身が深く反省していることと、押収された覚せい剤の状況等の事情から、Aさんは不起訴になりました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、覚せい剤所持などの薬物事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
弊所には、薬物事件に関する弁護活動を日々行っている弁護士が多数所属しています。
北海道札幌市東区にて、薬物事件で逮捕された方のご家族やご知人は、年中無休で対応している弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までまずはご連絡ください。
担当の者が、逮捕された方に対する弁護士による早期接見(面会)サービスなどについて、分かりやすくご案内差し上げます。
MDMAの所持事件で保釈請求
MDMAの所持事件で保釈請求
MDMAと呼ばれる薬物を所持した場合に問題となる罪と、保釈請求の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。
【ケース】
北海道苫小牧市在住のAさんは、事件当日、苫小牧市内の駐車場に自車を停車させ眠っていたところ、苫小牧市内を管轄する苫小牧警察署の警察官から窓をノックされ、職務質問と所持品検査を求められました。
Aさんは職務質問や所持品検査を拒みましたが、Aさんには薬物事案の前科があったことから令状捜査が行われ、車の中からMDMAと呼ばれる違法薬物が発見されたため、Aさんは現行犯逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんの保釈を求め弁護士に弁護を依頼しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【MDMA所持の場合の罪】
МDМAとは、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミンの略称です。
日本では、エクスタシー、バツ、タマなどとも呼ばれているМDМAは、一見すると可愛く思えるような形状をしたカラフルな錠剤である場合も多いです。
摂取後少ししてから、気分の高揚が数時間みられるそうです。
しかし、厚生労働省のホームページによると、МDМAを使用・濫用した場合の症状として
錯乱・憂鬱・睡眠障害
高血圧、心臓の機能不全
悪性の高体温による筋肉の著しい障害
腎臓と心臓血管の損傷
脳卒中、けいれん
記憶障害
などが見られるようです。
このように、МDМAは濫用者の心身に悪影響を与えるのみならず、幻覚等の症状によって自傷他害(暴れまわる等して自分や他人を傷つける行為)の恐れがある極めて危険な薬物です。
また、МDМAを購入する費用が反社会的勢力の資金源になっている可能性があります。
МDМAは、麻薬及び向精神薬取締法の定める「麻薬」(麻薬及び向精神薬取締法2条1号)にあたる、いわゆる合成麻薬です。
同法では、МDМAを含む麻薬等の薬物について、免許を持たない者の輸入、輸出、製造、所持、譲渡、譲受、医療目的以外の使用、栽培を禁じています。
ケースについて見てみると、МDМAを医療目的以外で使用しているため、麻薬及び向精神薬取締法に違反します。
また、МDМAを使用するために所持している場合にも麻薬及び向精神薬取締法に違反します。
なお、МDМAの使用やМDМAの自己使用目的での所持の法定刑は7年以下の懲役です。
【保釈請求について】
刑事事件を起こした被疑者は、原則として在宅で捜査されますが、被疑者が逃亡する恐れや証拠隠滅する恐れがあると認められた場合には逮捕・勾留の手続きが行われ、被疑者は身柄拘束されます。
逮捕から勾留までは最大72時間で、勾留は最大で20日間と定められていますが、勾留の期間内に検察官が被疑者を起訴した場合、被告人という立場で起訴後勾留されます。
起訴後勾留の期間は2ヶ月ですが、その後も1ヶ月毎の更新が認められているため、基本的に判決言い渡しが行われるまでの間、被告人の身柄拘束は続きます。
起訴後勾留の被告人の釈放を求めるためには、保釈請求を行う必要があります。
保釈は、我が国では起訴後にだけ認められる手続きで、多くは被告人側が証拠隠滅や逃亡の恐れがないこと・身元引受人がいること・保釈の必要性などを主張し裁判官に保釈を請求します。
裁判官は、担当検察官の意見を踏まえ、被告人の保釈を認めるかどうか判断します。
また、保釈を認める場合、保釈保証金を決めます。
保釈が認められた場合、被告人の家族などが保釈保証金を納付することで釈放されます。
保釈保証金は、被告人が定められた期日に出廷したり制限住居に住んだりといった保釈条件に違反しなければ、全額返金されます。
保釈請求は、被告人やその家族(配偶者、両親・子ども、兄弟姉妹)が行うこともできます。(刑事訴訟法88条1項)
しかし、保釈請求には法律上の要件を満たすこと、逃亡や証拠隠滅の恐れがないこと、保釈の必要性があること、等を積極的に主張していく必要があるため、一般の方では難しいと考えられます。
保釈請求を行う場合、法律の専門家である弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門に扱う弁護士事務所です。
当事務所の弁護士はMDMAなどの薬物事案を含めこれまで数多くの刑事事件・少年事件に携わってまいりました。
北海道苫小牧市にて、ご家族がMDMAを所持したことで逮捕・勾留されていて、保釈請求などの弁護活動について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
