今回は、盗撮事件において、被害者との示談交渉を弁護士に一任するメリットつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。
~ケース~
大学生のAさんは、旭川駅構内において、女性の下着を盗撮した疑いで、北海道旭川東警察署に逮捕されてしまいました。
逮捕から2日後、勾留決定が出なかったため釈放されましたが、警察からは「今後も何度か出頭を要請することがあるから、その際は出頭して取調べを受けてほしい」と言われています。
Aさんは国家資格の取得を希望しており、前科がつくと困ると考えています。
どうすればよいのでしょうか。(フィクションです)
~北海道内(駅構内)の盗撮事件~
駅の構内のような公共の場所で盗撮事件を起こすと、多くの場合、各都道府県の定める迷惑防止条例違反の罪に問われます。
警察官や目撃者に盗撮行為を現認された場合は、その場で現行犯逮捕されてしまうケースも多いです。
しかし、被害者と面識がなく、お互いの住所が十分離れている場合や、信頼できる身元引受人が存在する場合には、勾留の要件を満たさないとして、Aさんのように比較的早く釈放されるケースもあります。
しかしながら、ケースの警察官が言うように、釈放された後も捜査は続いています。
最終的に、検察官がAさんを裁判にかけるか否かを決めることになりますが、起訴された場合において有罪判決が確定すると、前科が付いてしまうことになります。
Aさんは国家資格の取得を目指しているとのことですが、前科があると、希望している資格を取得できなくなる場合もあります。
どのような場合に資格が取得できなくなるかは、資格の種類、資格を与える者の裁量の有無によって異なりますが、前科があることによって、不利になってしまうことがあるのは間違いありません。
~前科がつくのを避ける方法~
有罪判決を受けなければ、前科がつきません。
起訴されたとしても、無罪判決を受けたのであれば前科にはなりません。
もっとも、検察官は被疑者が罪を犯しているという心証をもって裁判を起こしているわけですから、裁判で無罪判決を獲得することは容易ではありません。
裁判で無罪判決の獲得を目指す方法の他に、不起訴処分を獲得する、という方法もあります。
不起訴処分を獲得すれば、裁判にかけられないので、有罪判決を受けることはありません。
裁判で有罪判決を受ける可能性が極めて高いことは御存じの方も多いかと思われますが、反対に、不起訴処分もかなり多くなされています。
特に、ケースのような盗撮事件において、Aさんが初犯であれば、適切な弁護活動を尽くすことにより、不起訴処分を獲得できる見込みが十分あります。
~Aさんに必要な弁護活動~
ケースの事件において不起訴処分を獲得するためには、被害者と示談をすることが極めて重要です。
示談交渉は、被害者との間に弁護士を入れて、一任するのをおすすめします。
自身でも示談交渉はできますが、①捜査機関が被害者の情報を教えてくれない、②被害者情報を知っていたとしても、先方が面会してくれない、③不当に高額な示談金を要求される、④示談として無意味な合意をしてしまう、といったリスクがあります。
そのため、最初から法律の専門家である弁護士に一任する方が、上記のリスクを低減させることができるため、有利といえます。
示談が成立したことは、捜査段階における検察官の最終判断(起訴、不起訴の判断)の際に有利に考慮されます。
盗撮事件を起こしてしまった場合には、早期に弁護士を依頼し、示談交渉を一任することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
盗撮事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。