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保釈を認めてほしい
保釈を認めてほしい
逮捕・勾留されて正式起訴されたら、その後も勾留で身体拘束が継続されるのが原則です。
保釈の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。
<保釈とは>
保釈は、保釈保証金を裁判所へ預けることを条件として、勾留の執行を停止し、被告人を釈放する制度です。
起訴された後の被告人について認められ、起訴前の被疑者には認められません。
保釈には、権利保釈、裁量保釈、義務的保釈の3つがあります。
請求による保釈と職権による保釈があります。
保釈の裁判は勾留ごとになされますので、保釈が認められたとしても、別罪で逮捕・勾留されて釈放されないことがあります。
保釈に関する処分は、第一回公判期日までは裁判官が行い、その後は裁判所が行います。
保釈請求は、上訴申立ての有無にかかわらず、上訴提起期間中にもすることができます。
裁判所・裁判官が、保釈の判断をする前に、検察官の意見を聴かなければなりません。
保釈許否の裁判に対しては、抗告・準抗告の申立てをして争うことができます。
保釈許可の裁判に対しても、保釈保証金の額や保釈条件に不服があるときは、不服を申し立てることができます。
保釈を許す場合には、保証金額を定めなければなりません。
保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければなりません。
保証金の没取という威嚇によって、被告人の逃亡を防止することを目的としています。
この保証金の没取という威嚇は、罪証隠滅の防止をも目的としています。
実刑判決後の再保釈の場合は、金額が第一審のときよりも高くなる場合がほとんどです。
保釈を許す場合には、被告人の住居を制限しその他適当と認める条件を附することができます。
保釈にあたっては、ほとんど全ての場合に制限住居が定められています。
適当と認める条件とは、被告人の逃亡および罪証隠滅を防止するのに必要かつ有効な条件をいいます。
通常付されている条件として、住居変更につき裁判所の許可を得ること、ある日数以上の旅行につき裁判所の許可を得ること、被害者等事件関係者に対する直接または弁護人を除く他の者を介しての接触禁止、などがあります。
保釈を許す決定は、保証金の納付後に執行され、釈放されることになります。
保釈保証金の準備が厳しい場合は、日本保釈支援協会や全国弁護士共同組合連合会などから手数料を支払って借りることもできます。
<権利保釈>
刑法第89条 保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。
一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
三 被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
六 被告人の氏名又は住居が分からないとき。
刑事訴訟法第89条は、適法な保釈の請求があったときは、本条各号所定の事由がある場合を除き、必ず保釈を許さなければならないとして、権利保釈を定めております。
禁錮以上の刑に処する判決の宣告があった後は、権利保釈は認められません。
逃亡や再犯のおそれは、権利保釈の除外事由とされていません。
特に、4号の罪証隠滅のおそれが最も問題となります。
罪証隠滅のおそれは具体的・実質的に判断されるべきですが、裁判官・裁判所はこのおそれを簡単に認めている傾向があります。
<裁量保釈>
同第90条 裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
権利保釈が認められなかったとしても、刑事訴訟法第90条の考慮事情を判断して、保釈が認められる場合があります。
中心となるのは、「保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度」であり、具体的・実質的に判断されることになります。
犯罪の性質、情状、被告人の経歴、行状、性格、前科、健康状態、家族関係、公判審理の進行状況等諸般の事情を総合考慮して判断されることになります。
裁量保釈が相当であるかは、勾留されている犯罪事実について中心に考えるべきですが、判断資料として他の犯罪事実が考慮されることがあります。
<義務的保釈>
同第91条 勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
勾留が不当に長くなったら、義務として保釈は認められなければならなくなります。
しかし、不当に長いというのは、単なる時間的観念ではなく、事案の性質、犯罪の軽重、審理の経過、審判の難易等諸般の状況から総合的に判断されるべき相対的な観念とされています。
そのため、この義務的保釈が認められることはほとんどありません。
<保釈の取消と保証金の没収>
同第96条 裁判所は、左の各号の一にあたる場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定を以て保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。
一 被告人が、召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。
二 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
三 被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
四 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
五 被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。
② 保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で保証金の全部又は一部を没取することができる。
③ 保釈された者が、刑の言渡を受けその判決が確定した後、執行のため呼出を受け正当な理由がなく出頭しないとき、又は逃亡したときは、検察官の請求により、決定で保証金の全部又は一部を没取しなければならない。
刑事訴訟法第96条の取消事由があれば、裁判官・裁判所の裁量により、保釈が取り消され、保釈保証金が没収されることがあります。
保釈取消・保釈保証金没収の裁判に対しては、抗告・準抗告の申立てをして争うことができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、これまで数多くの保釈請求を行ってきました。
身体拘束されている期間は、精神的にも肉体的にも厳しいものがあります。
保釈を通すには専門家の周到な検討と準備が必要です。
北海道で逮捕・勾留され、保釈も含めて相談・依頼したいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士による有料の初回接見サービスをご利用ください。
接見して状況を確認した後、説明させていただいた後に、正式契約となったら事件を対応させていただきます。
迅速な対応が必要となりますので、お早めにご相談ください。
職務質問中の暴行により公務執行妨害罪で逮捕された
職務質問中の暴行により公務執行妨害罪で逮捕された
警察の職務質問中に警察官に対して暴行をしたとして公務執行妨害罪で逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説いたします。
【ケース】
北海道札幌市中央区在住のAさんは、お酒に酔っていました。
路上において、制服で警ら中の札幌方面中央警察署勤務の警察官から、挙動不審者として職務質問を受けました。
そうしたら、Aさんはその警察官にいきなり体当りをしました。
Aさんは、公務執行妨害罪の現行犯で逮捕されました。
≪ケースは全てフィクションです。≫
【公務執行妨害罪について】
(公務執行妨害)
刑法第95条 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
公務執行妨害罪の保護法益は、公務員によって執行される公務です。
客体は、公務員です。
暴行・脅迫は、公務員がその職務を執行するに当たり、これに対してなされることを要します。
その職務は、広く公務員の行う職務一般を指します。
この職務行為は、法令上の根拠に基づいて行われた適法なものでなければならないが、職務行為の適否は、行為当時の状況に基づいて客観的・合理的に判断されます。
職務を執行するに当たり、とは、公務員に暴行等が加えられることにより公務に影響が生じることを防止することが必要であるから、現に執行中のものに限られず、継続した一連の職務として認められれば十分とされます。
相手方が公務員であり、その職務を執行する際、これに暴行・脅迫を加えるとの認識が必要で、これを欠くときには故意が阻却されて犯罪が成立しません。
公務の執行を妨害する意思・意図は必要とされていません。
暴行とは、公務員の職務執行に当たり、公務員に対し、その執行を妨害するに足りる不法な有形力を行使することです。
本罪の保護法益は公務であるから、公務員の身体に対して直接加えられるものばかりでなく、直接には物に対する有形力の行使であっても、公務員の身体に物理的に強い影響を与え、公務員の行動の自由を阻害すべき性質のもの、あるいはその職務執行の妨害となるべき性質のいわゆる間接暴行であれば、暴行となります。
脅迫とは、畏怖心を起こさせる目的での害悪の告知行為です。
これにより公務員が現実に畏怖の念を生じたか否かは問われません。
この暴行・脅迫は、職務の執行を妨害しうる程度のものでなければならないが、必ずしも直接に当該公務員自身に対して加えられることを要せず、公務員の職務に密接不可分の関係において関与する補助者に対して加えられるものでも成立します。
妨害の結果が現に発生しなくても、妨害となるべき程度の暴行・脅迫があれば成立します。
暴行により傷害結果が生じたときは、公務執行妨害罪と傷害罪の観念的競合となります。
公務執行妨害罪の保護法益は、公務員によって執行される公務です。
客体は、公務員です。
暴行・脅迫は、公務員がその職務を執行するに当たり、これに対してなされることを要します。
その職務は、広く公務員の行う職務一般を指します。
この職務行為は、法令上の根拠に基づいて行われた適法なものでなければならないが、職務行為の適否は、行為当時の状況に基づいて客観的・合理的に判断されます。
職務を執行するに当たり、とは、公務員に暴行等が加えられることにより公務に影響が生じることを防止することが必要であるから、現に執行中のものに限られず、継続した一連の職務として認められれば十分とされます。
相手方が公務員であり、その職務を執行する際、これに暴行・脅迫を加えるとの認識が必要で、これを欠くときには故意が阻却されて犯罪が成立しません。
公務の執行を妨害する意思・意図は必要とされていません。
暴行とは、公務員の職務執行に当たり、公務員に対し、その執行を妨害するに足りる不法な有形力を行使することです。
本罪の保護法益は公務であるから、公務員の身体に対して直接加えられるものばかりでなく、直接には物に対する有形力の行使であっても、公務員の身体に物理的に強い影響を与え、公務員の行動の自由を阻害すべき性質のもの、あるいはその職務執行の妨害となるべき性質のいわゆる間接暴行であれば、暴行となります。
脅迫とは、畏怖心を起こさせる目的での害悪の告知行為です。
これにより公務員が現実に畏怖の念を生じたか否かは問われません。
この暴行・脅迫は、職務の執行を妨害しうる程度のものでなければならないが、必ずしも直接に当該公務員自身に対して加えられることを要せず、公務員の職務に密接不可分の関係において関与する補助者に対して加えられるものでも成立します。
妨害の結果が現に発生しなくても、妨害となるべき程度の暴行・脅迫があれば成立します。
暴行により傷害結果が生じたときは、公務執行妨害罪と傷害罪の観念的競合となります。
【公務執行妨害事件が起きたらどうなる?】
警察に逮捕され、起訴されて刑事処分を受けることになります。
前科があれば、実刑で刑務所に入る可能性もあります。
検察官や裁判官は、被害弁償等の有無だけでなく、本人の反省や犯罪を繰り返す可能性などを総合的に考慮して判断していきます。
特に何度も犯罪を繰り返している人に対しては、刑事処分が重くなる傾向があります。
早期に弁護士に相談することが重要です。
【逮捕されたら】
逮捕されたら、逮捕・勾留合わせて最長23日間、警察署の留置場などで身体拘束されることになります。
外部と連絡を取ることは制限され、連日捜査機関による取調べを受けるため、被る精神的苦痛は非常に大きなものとなります。
当然、会社や学校に行くことはできません。
逮捕されたことが会社や学校に知られてしまう可能性も高まります。
逮捕されることで、報道される可能性が高まります。
検察官や裁判所に釈放を求めていくことになりますが、釈放が認められるハードルは高く、簡単には認められません。
証拠隠滅と逃亡のおそれがあるかが判断されることになります。
被害者の警察官や目撃者等に対して不当な働きかけをする可能性はない、ことを具体的に説得的に示していくことが必要です。
身元引受人を確保し、事件関係者と接触しないことを具体的に説明することになります。
刑事に強い弁護士に依頼した方が、釈放は認められやすくなります。
身体拘束された状態で正式起訴されたら、勾留の身体拘束が継続されることになります。
起訴後は保釈を求めていくことになります。
保釈とは、起訴された後、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いうえで、一定額の金銭(保釈保証金)を支払うこと等を条件に釈放される制度をいいます。
保釈金の額は、裁判所が、犯罪の軽重や情状、経済状態や生活環境などの一切の事情を考慮して、その事件で逃亡を防ぐためにはどのくらいの金額を納めさせるのが適当かを判断した上で決定します。
保釈金の相場は、一般的に200万円前後となることが多いですが、事件によっては500万円を超える場合もあります。
保釈を取り消されて保釈金が没収されることがなければ、裁判が終わった後に裁判の結果が無罪でも有罪でも保釈金は返還されます。
しかし、保釈中に問題を起こしたら、再び身体が拘束され、預けた保釈金は没収される可能性があります。
保釈金の用意が難しければ、保釈支援協会などで借りることもできます。
身体拘束された状態で正式起訴されたら、勾留の身体拘束が継続されることになります。
起訴後は保釈を求めていくことになります。
保釈とは、起訴された後、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いうえで、一定額の金銭を支払うこと等を条件に釈放される制度をいいます。
保釈金の額は、裁判所が、犯罪の軽重や情状、経済状態や生活環境などの一切の事情を考慮して、その事件で逃亡を防ぐためにはどのくらいの金額を納めさせるのが適当かを判断した上で決定します。
保釈金の相場は、一般的に200万円前後となることが多いですが、事件によっては500万円を超える場合もあります。
保釈を取り消されて保釈金が没収されることがなければ、裁判が終わった後に裁判の結果が無罪でも有罪でも保釈金は返還されます。
しかし、保釈中に問題を起こしたら、再び身体が拘束され、預けた保釈金は没収される可能性があります。
保釈金の用意が難しければ、保釈支援協会などで借りることもできます。
【公務執行妨害罪が成立しない場合】
公務執行妨害罪が成立しないにもかかわらず、警察が被害を訴えて、捜査や逮捕をしてくることがあります。
密室の取調室で、「証拠はもうそろっている」などと言われ、警察の言われるままに話を持っていかれ、不当な内容の供述調書が作成されてしまいます。
刑事に詳しくない弁護士が対応した場合、そのような不当な状況を放置することもあります。
刑事に詳しい弁護士のきちんとしたサポートが必要になってきます。
取調べでどのようなことを言うか、弁護士と相談しながら進めていきます。
警察の威圧的な取調べが行われていたら、弁護士が抗議をしたり、黙秘を指示したりして、きちんと対応しなければなりません。
こちらに有利な証拠がないか、検討することにもなります。
起訴されて裁判となったら、きちんとこちらの主張をしていかなければなりません。
起訴前に検察官にきちんとした主張をして認められたら、不起訴となって釈放される可能性もあります。
【すぐに弁護士に相談を!】
刑事事件ではスピードが大切です。
すぐに弁護士に連絡し、相談して依頼しましょう。
逮捕後最大72時間は、たとえ家族の方でも逮捕された人との接見ができませんが、弁護士が代わりに連絡を取ってくれます。
逮捕された場合、最長で23日間、身体が拘束されますが、その間に検察官が起訴をするかどうかを判断します。
逮捕直後に不当な取調べが行われ、不利な内容の調書が作成されてしまうかもしれません。
早く弁護士が接見し、取調べへの対応方法に関してきちんとしたアドバイスをする必要があります。
起訴されたら、釈放されるために保釈を求め、裁判の対応をすることになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事を専門とする弁護士が迅速に対応いたしますので、お気軽にお電話ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、職務質問中の公務執行妨害罪など刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
接見依頼があれば、素早く対応いたします。
無料法律相談のご予約は
フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)
までお気軽にお電話ください。
事後強盗事件で自首を検討
事後強盗事件で自首を検討
事後強盗事件で問題となる罪と、自首・出頭の諸問題について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道日高郡在住のAさんは、日高郡内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当日、日高郡内のスーパーマーケットにて、商品棚に陳列された商品を清算せずに店外に持ち出す万引き行為をしたところ、スーパーマーケットの保安係Vさんに目撃され、店外に出たところで声掛けをされました。
Aさんは驚いて逃げようとしましたが、VさんがAさんの腕を掴んだため、Vさんの手を振りほどき鞄でVさんの腕を叩き、隙を見て店から走って逃げました。
1時間ほど経った後、Aさんが当該スーパーマーケットの前を通ったところ、警察車両が停まっていたことから、不安になり日高郡内を管轄する札幌方面静内警察署に自首をしようか検討しています。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【事後強盗事件について】
まず、Aさんは陳列棚に陳列された商品を万引きしようとしています。
万引きは窃盗罪に該当します。
条文は以下のとおりです。
(窃盗罪)
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
次に、Aさんは万引きが発覚してしまったのち、逃げようとして保安係であるVさんの手を振り払ったのち、カバンで腕を叩いたことを想定しています。
この行為は、逮捕を免れようとして暴行を加えていると評価され、事後強盗罪が適用される可能性があります。
条文は以下のとおりです。
(事後強盗罪)
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
(強盗罪)
刑法236条1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
【自首と出頭について】
小説やドラマなどで「自首する」という言葉を耳にすることが少なからずあるかと思います。
自首について、刑法では以下のとおり定められています。
刑法42条1項 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
条文を見ると、
・罪を犯した者
・捜査機関が発覚する前
の状態で自首(自ら出頭した)場合に刑を減刑することができると規定しています。
まず、「罪を犯した者」であることが要件となっています。
家族や友人が「Aさんが罪を犯したのです。」と言ったからといって、自首は成立しません。
次に、「捜査機関が発覚する前」ということが要件となっています。
よって、例えば、警察官から電話があり「○○の件でお伺いしたいので×日に出頭してください。」という連絡があったとしても、自首には当たりません。
この、「捜査機関が発覚する前」なのかどうかは捜査情報に当たるため、捜査機関から連絡が来ていないから捜査機関が発覚する前である、とは限りません。
捜査機関は防犯カメラや自動車のナンバープレート、交通系ICカードの履歴など、様々な方法で被疑者の特定を行い、その期間は数日で行われる場合もあれば数ヶ月かかる場合もあります。
この点で、自首を検討するのであれば早めに対応した方が良い、と言えるでしょう。
自首した場合には、取調べが行われて自首調書が作成され、証拠の一部となります。
自首した場合には「逃亡の恐れ」や「罪証(証拠)隠滅の恐れ」がないと判断され、逮捕・勾留されない場合もありますが、事件によっては自首しなかった場合と同様に逮捕するケースもあります。
自首の場合も、自首には当たらない出頭の場合も、直後に取調べが行われること、逮捕される可能性があることを念頭に、弁護士に相談したうえで自首・出頭にのぞむことが良いと考えられます。
北海道日高郡にて、事後強盗罪で捜査を受ける可能性があり自首・出頭を検討しているという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
事務所にて、無料で相談を受けることができます。
家族が逮捕・勾留されている場合はこちら。
万引き事件で略式手続
万引き事件で略式手続
万引きと呼ばれる窃盗事件を繰り返して略式手続を受けたという事例を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道苫小牧市在住のAさんは、苫小牧市内でパート勤務をしています。
Aさんはルーティンのように、出勤前に苫小牧市内のコンビニエンスストアに立ち寄り、商品棚に陳列されている菓子パンを万引きするという窃盗事件を繰り返していました。
コンビニエンスストアの店長であるVさんは棚卸し作業で万引き事件に気付き、防犯カメラを解析したところ、Aさんによる犯行であると特定しました。
事件当日も万引きを行ったAさんですが、店長Vさんが店に出た瞬間声掛けし、万引きを認めたため、Vさんは警察署に通報しました。
通報を受けて臨場した札幌方面苫小牧警察署の警察官は、Aさんを万引きによる窃盗罪で逮捕しました。
逮捕ののち、20日間の勾留を受けたAさんは、略式手続を受けることになりました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【万引きについて】
コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの商品棚に陳列された商品について、精算せずに店外に持ち出すいわゆる万引き行為は、窃盗罪に問われます。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
【万引きの立証は容易ではない?】
Aさんのように、万引きを常習的に行っているという事件は少なからず見られます。
このAさんに対し、すべての万引き事件が立証できるのかというと、そうではありません。
万引きが行われる店は、多くの場合不特定多数の客が出入りします。
そのため、たとえAさんが来店した日に同じ商品が毎回万引きされたからといって、すべての商品をAさんが万引きしたと断定することはできず、それぞれの商品についてAさんが万引きしたと評価できるだけの証拠がなければ、Aさんを罪に問うことができません。
【略式手続とは】
刑事事件を起こした場合、警察官等の捜査を受けたうえで検察官に事件を送致され、検察官は受理した証拠をもとに補充捜査や再捜査を指揮したうえで、被疑者を起訴するかどうかについて検討します。
検察官が起訴するべき事件だと判断した場合、本来であれば正式な公判請求を行い、公開の法廷で刑事裁判が行われて判決が言い渡されます。
しかし、刑事事件の件数は非常に多く、全ての事件で公判請求してしまうと検察官・裁判官の負担は大きくなります。
そこで、一定の軽微な事件で、被疑者が被疑事実を認めていて、略式手続に同意した場合には、略式手続がとられます。
略式手続に付された場合、公開の法廷での裁判は行われず、言い渡された罰金又は科料を納付することで刑罰を受けます。
略式手続で言い渡すことができる罰金の上限は100万円です。
【略式手続を受ける前に弁護士に相談】
略式手続は公開の法廷で裁判を受けることがないという点で、被告人の負担は小さいと言えます。
しかし、略式手続で言い渡される判決は罰金刑・科料といった刑事罰ですので、いわゆる前科に当たることになります。
北海道苫小牧市にて、万引き事件を起こしてしまい
・略式手続を受けるかどうか悩んでいる
・前科を避けたい
という方は、略受け(略式手続に同意する書類を作成する)前に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
Aさんのように、家族が万引き事件で逮捕・勾留されている場合はこちら。
窃盗事件でポリグラフ検査の実施
窃盗事件でポリグラフ検査の実施
窃盗事件を起こしたという嫌疑でポリグラフ検査を受けたという事例を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【事例】
北海道室蘭市在住のAさんは、室蘭市内の会社に勤める会社員です。
事件当日、室蘭市内のAさんの職場で会社の金庫から現金300万円が盗まれたという窃盗事件がありました。
会社から通報を受けて臨場した室蘭市内を管轄する札幌方面室蘭警察署の警察官は、外部から侵入した可能性は低いとして、社内の職員の中に被疑者がいると判断し、一人一人から話を聞くとともに指紋採取を求められました。
結果的にAさんの犯行である可能性が高いと判断した室蘭警察署の警察官は、取調べで否認を続けているAさんに対し、ポリグラフ検査を実施するので協力したいと言いました。
Aさんは、ポリグラフ検査がどのような検査なのか、法的性質はどうなのか、刑事事件専門の弁護士に無料相談で質問しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【窃盗の罪】
今回の事件では、室蘭市内の会社内で金庫から現金が盗まれたという事例を想定しています。
現金を盗む行為は窃盗罪に該当します。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
この他に、例えば被疑者が外部の者であったり、部内者であっても入室が許可されていない場所に入ったりして窃盗をした場合、建造物侵入罪に該当する可能性もあります。
また、金庫を開ける際に鍵を壊すなどした場合、器物損壊罪に該当します。
条文はそれぞれ以下のとおりです。
(建造物侵入罪)
刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
(器物損壊罪)
刑法261条 前3条(※注:公用文書等毀棄、私用文書等毀棄、建造物等損壊及び同致死傷)に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
【ポリグラフ検査について】
俗にウソ発見器と呼ばれるものは、ポリグラフ検査と言います。
ただ、犯人が簡単に見つかるというものではありません。
ポリグラフ検査は、取調官だけでなく専門家が立ち会って行われます。
身体に装置を取り付けて、呼吸・血圧・脈拍・皮下電気反応などを測定したうえで質問をして、記憶に反した回答をした場合に反応する、というものです。
質問に対し、対象者はYES・NOといった単純な回答しかできません。
ポリグラフ検査の結果は、証拠として採用されることがあります。
但し、ポリグラフ検査だけで証拠となるわけではなく、それ以外の客観的な証拠を補充する証拠になる場合が多いと考えられます。
ポリグラフ検査は令状捜査ができるものではないため、拒否することはできます。
しかし、警察官が「ポリグラフ検査を受けなければ逮捕する」と明に(あるいは暗に)強制捜査を仄めかして、半ば強引にポリグラフ検査を受けさせることが考えられます。
北海道小樽市にて、窃盗の嫌疑をかけられ、ポリグラフ検査を受けるよう言われた場合、刑事事件・少年事件を専門とする、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が逮捕・勾留されている場合には、初回接見サービス(有料)をご案内致します。
仕事中の事故で刑事裁判に
仕事中の事故で刑事裁判に
仕事中に事故を起こしてしまい刑事裁判になったという事例を想定し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道伊達市在住のAさんは、伊達市内の会社に勤務し工事現場で作業をする会社員です。
Aさんは伊達市内の工事現場で工事をしていた際、作業用重機の操作を誤り、一緒に作業をしていたVさんがAさんの運転する重機と壁の間に挟まってしまいました。
Aさんはすぐに病院に搬送されましたが、圧死(窒息死)で死亡しました。
救急隊員の通報を受けて臨場した伊達市内を管轄する札幌方面伊達警察署の警察官は、Aさんを在宅捜査しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【仕事中の事故】
今回のAさんの事例は、作業用重機の操作を誤った結果作業をしていたVさんが重機と壁の間に挟まって死亡した、という事例を想定しています。
まず、刑事事件は、大原則として「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。」(刑法38条1項前段)と規定されています。
つまり、意図的に行った行為についてのみ罰することが、大原則となっています。
例えば、図書館で借りた本を読んでいてページをめくっていた際に誤ってページが破れてしまったとして、物を損壊した場合に成立する器物損壊罪の適用が疑われますが、意図的に破ったのでなければ器物損壊罪は適用されません(最も、その物を賠償する等の民事上の請求が行われることはあり得ます。)。
次に、「ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。」(同1項後段)という規定があります。
故意の犯罪以外は処罰をしないことが原則ですが、特別に定めた方があれば、それは処罰の対象になるということです。
今回のAさんの事例については、Vさんに対し殺意を抱いていた等の事実はないことを想定しています。
すなわち、殺人罪や傷害致死罪などは成立しません。
但し、過失(不注意・注意不足)によってVさんを殺めてしまったという可能性が考えられます。
不注意によって他人を死亡させてしまった罪には、「過失致死罪」と「業務上過失致死罪/重過失致死罪」があります。
条文は以下のとおりです。
(過失致死罪)
刑法210条 過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する。
(業務上過失致死罪/重過失致死罪)
刑法211条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
業務上過失致死罪は「業務上必要な注意を怠った」場合に、重過失致死罪は「重大な過失」があった場合に、人を死亡させることで成立する罪です。
過失致死罪と業務上過失致死罪・重過失致死罪は、刑事罰がかなり大きく違い、単なる過失であるのか、業務上あるいは重大な過失であるのか、という点は判断するうえで重要になります。
今回のAさんについては、重機を使用しての作業を行っていたことから、重機の免許を有する立場で反復してその業務に当たっているという性質上、業務上過失致死罪に問われる可能性が高いと言えます。
もっとも、Vさんが本来いないはずの場所から突然出てきた、等の事情があれば、「過失」がないとして立件できない場合も考えられます。
実際の事件では、どの程度の過失であったのか検討することは重要になります。
【刑事裁判について】
過失致死罪や業務上過失致死罪/重過失致死罪などの罪に問われた場合、捜査の結果検察官が起訴し得るだけの証拠が整っていて且つ起訴するべき事案であると判断した場合、管轄する地方裁判所や簡易裁判所に対して起訴します。
起訴された方は被告人という立場になり、刑事裁判を受けることになります。
Aさんの事件については、被害者が亡くなっていることから、厳しい判決が言い渡される可能性があります。
そのため、刑事裁判が始まる前から、被害者遺族への謝罪と賠償を行う、過失がなかったと主張する場合には弁護人面前調書の作成を行うなどの証拠収集などが必要です。
いずれの場合でも、早めに弁護士に依頼し、万全の状態で刑事裁判の期日を迎えることが望ましいと言えるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、過失致死罪や業務上過失致死罪/重過失致死罪といった被害者が亡くなった重大事件の弁護経験もございます。
北海道伊達市にて、過失致死罪や業務上過失致死罪/重過失致死罪などの事件で捜査を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が逮捕・勾留されている場合はこちら。
万引きが強盗事件に?
万引きが強盗事件に?
万引きで問題となる罪と更に重い罪である事後強盗罪の成立について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道岩内郡在住のAさんは、事件当日、岩内郡内の小売店で、野菜などの商品数点を未精算にもかかわらず鞄に入れるいわゆる万引き行為をしました。
しかし、店員Vさんは万引き行為に気付いていて、店を出たAさんに対して「お客さん、バッグの中身を見せてもらえませんか」と言いました。
Aさんは驚き咄嗟に逃げようとしましたが、VさんはAさんの手を握り逃がさないようにしました。
怖くなったAさんは、Vさんの腕を引き離そうとして、バッグでVさんを数回殴打しました。
その後Vさんは逃走を図りましたが、通報を受けて周囲の警戒をしていた岩内郡内を管轄する札幌方面岩内警察署の警察官はAさんを発見し、Aさんは緊急逮捕されました。
逮捕の罪名は万引きによる窃盗罪ではなく事後強盗の罪でした。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【万引きについて】
万引きは、窃盗の罪に当たります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
【事後強盗について】
もっとも今回のAさんは、万引きをした後に店員から腕を掴まれていて、それを振り払い、Vさんを鞄で殴打するという暴行を加えました。
この場合、万引きによる窃盗罪ではなく事後強盗罪が成立します。
事後強盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
同236条1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
事後強盗事件は強盗罪として扱われるため、法定刑は5年以上20年以下の懲役です。
更に、事後強盗の結果、被害者である店員Vさんが怪我した場合には、6年以上20年以下の懲役刑になります。
事後強盗致傷での条文は以下のとおりです。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで数多くの刑事事件・少年事件を扱ってきました。
万引きの後の暴力行為については、前述したような事後強盗罪が適用される場合もありますが、商品を取り返したり逮捕されないよう逃亡しようとしたりする暴力行為には該当せず事後強盗罪が成立しないとして、窃盗罪と暴行罪が成立すると評価される場合もあります。
事後強盗罪は重い罪であることから、事後強盗罪が適用されるのかは重要です。
他方で、事件自体を起こしているのであれば、謝罪や弁済と言った示談交渉は不可欠ですので、その点でも弁護士の弁護活動は重要です。
北海道岩内郡にて、家族が万引き事件や事後強盗事件で逮捕・勾留される場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
強制性交等(旧:強姦)事件で保釈請求
強制性交等(旧:強姦)事件で保釈請求
いわゆる強姦にあたる行為をした場合に問題となる強制性交等罪を犯した場合に問題となる罪と保釈請求の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道虻田郡在住のAさんは、虻田郡内で自営業をしています。
事件当日、Aさんは同僚との会合で酒に酔ってしまい、同僚のVさんに解放されて自宅まで送ってもらいました。
その際、Aさんは劣情を催してしまい、いきなり自身のズボンと下着を脱ぎ、Vさんの頭を押さえてVさんの口に自身の陰茎を無理やり入れました。
数日後、Aさんは虻田郡内を管轄する札幌方面俱知安警察署の警察官によって強制性交等罪で通常逮捕されました。
家族は、Aさんが勾留され起訴されたことから、保釈を求めて弁護士に弁護を依頼しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【強制性交等罪と強姦罪】
強制性交等という言葉に馴染みのない方もおられるかもしれません。
平成29年の刑法改正以前は、強姦罪と呼ばれていたものです。
旧強姦罪は「暴行又は脅迫を用いて、13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。」とされていました。
ここで出て来る「姦淫」とは、男性器を女性の性器に挿入する行為を意味します。
法改正後、強制性交等罪は「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。」と定めました。
法改正により、
・親告罪だったものが、被害者の刑事告訴なしでも起訴できる非親告罪に変わった。
・肛門性交(俗にいうアナルセックス)や口腔性交(俗にいうフェラチオ)が対象となった。
・肛門性交や口腔性交については、男性が被害者として扱われるようになった。
といった点が変更となりました。
ケースで想定した事件では、Aは口腔性交をしていますので、俗にいう本番行為をしていなかったとしても事件の対象となります。
【保釈請求について】
事件を起こした被疑者とされている者は、逮捕されてから48時間以内に検察官に送致され、送致を受けた検察官は送致から24時間以内に勾留請求するか、釈放する必要があります。
検察官が勾留の必要があると判断した場合、裁判所に対して勾留請求を行い、勾留請求を受けた裁判所は被疑者の勾留が必要か、被疑者の話を聞く機会を設けたうえで勾留についての判断を行います。
勾留の期間は10日間ですが、1度に限り延長することができるので、最大で20日間、勾留されることになります。
担当検察官は、勾留の満期日までに捜査あるいは捜査指揮を行い、被疑者を起訴するか処分保留で釈放しなければなりません(もっとも、処分保留で釈放した後に別件での逮捕により引続き身柄拘束が続くという場合もあります。)。
検察官が起訴した場合には刑事裁判にかけられることになりますが、身柄はどうなるかというと、起訴後勾留という手続きに切り替えられることになります。
起訴後勾留の期間は2カ月と定められていますが、その後も1か月ごとに更新をすることができて、判決の言い渡しを受けるまで続けることができます。
起訴後勾留されている方の身柄を解放するためには、保釈請求を行うことで釈放を求めるというケースが一般的です。
保釈は、被告人側(被告人自身や親族、弁護人)が裁判所に対して請求を行い、裁判官は検察官の意見を聞いた上で保釈をするか否かの判断を下します。
裁判官が保釈を認め、そこで言い渡された保釈金を納付することで、身柄を解放されます。
保釈請求は被告人本人が行うこともできますが、逃亡や罪証隠滅の恐れがないことを書面で主張する必要があるため、一般の方が行う場合はハードルが高いと言えます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件のみを扱う弁護士事務所です。
北海道虻田郡にて、強姦行為をして強制性交等罪で捜査を受けている、今後受けるかもしれないという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が強姦などで逮捕・勾留されている場合はこちら。
脱法ハーブの所持で保釈請求
脱法ハーブの所持で保釈請求
脱法ハーブと呼ばれる違法薬物を所持していた場合に問題となる罪と、保釈請求の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道余市郡在住のAさんは、余市郡内で自営業として生活しています。
Aさんは友人に悩みを相談した際、その者から「脱法ハーブという合法な薬があるから使ってみない」と誘われ、本物のお香のようにして火を付けて吸引していました。
ある日、Aさんは余市郡内で車を運転していたところ、札幌方面余市警察署の警察官から職務質問を受け、その際に脱法ハーブと称した薬物が見つかりました。
当日は家に帰ることができたAさんですが、数ヶ月経った後、札幌方面余市警察署の警察官がAさんの自宅に来て、Aさんを脱法ハーブの所持で逮捕しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【脱法ハーブと呼ばれる薬物について】
覚醒剤や大麻などと同様、社会問題になっている薬物の一つに危険ドラッグがあります。
危険ドラッグは固形・液体様々な形状のものがあり、お香やアロマなどと聞こえの良い名称で呼ばれることも多いです。
ケースのような脱法ハーブと称されるものについても、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称:薬機法)に違反する成分を含む違法薬物にあたるものがあり、これらは危険ドラッグの一種として所持や使用を規制しています。
脱法ハーブの場合、見た目はハーブティーのような乾燥した植物片の集まりのようにしか見えません。
しかしてその実態はというと、植物に興奮作用や幻覚作用がある合成化学物質を添加されています。
脱法ハーブをはじめとする危険ドラッグは薬機法で所持や使用、輸出入、製造等が禁止されていて、Aさんのように所持や使用をした場合には以下の条文が問題となります。
薬機法76条の4 指定薬物は、疾病の診断、治療又は予防の用途及び人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途として厚生労働省令で定めるもの…以外の用途に供するために製造し、輸入し、販売し、授与し、所持し、購入し、若しくは譲り受け、又は医療等の用途以外の用途に使用してはならない。
同法84条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
28号 第76条の4の規定に違反した者
【保釈の手続き】
刑事事件で逮捕(身柄を拘束)された場合、逮捕から72時間以内に勾留の手続きが行われます。
被疑者についての勾留が認められた場合には、最大で20日間(原則として)警察署の留置場にて身柄を拘束されます。
その後、検察官は起訴(あるいは略式起訴)をするか処分保留で釈放するか、選択する必要があります。
そして検察官が起訴をした場合、被告人を釈放することも出来ますし、捜査に必要であれば起訴後勾留をする手続きを取ります。
起訴後勾留の期間は2ヶ月ですが、その後も1ヶ月毎に延長の手続きをとることができるため、長期間身柄を拘束されるという事案も少なくありません。
起訴された被告人の身柄を解放する方法としては保釈が挙げられます。
保釈は裁判所の職権や任意で行うことも出来ますが、通常は被告人側から保釈を請求することが一般的です。
保釈請求を行うことができる人には被告人本人か弁護士、法定代理人、保佐人、配偶者、直径の親族若しくは兄弟姉妹と決められていますが(刑事訴訟法88条1項)、保釈請求にあたっては求意見を見越した検察官への根回しや裁判所に対して身元引受人の具体的な監督能力や、保釈後の逃亡・証拠隠滅の可能性がないことなどを主張していく必要があるため、実際には専門的な知識が必要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、これまで数多くの保釈請求を行ってきました。
勾留の期間は、被疑者・被告人にとって精神的にも肉体的にも厳しいものがあります。
北海道余市郡にて、家族が脱法ハーブなどの薬物事件で逮捕・勾留され、保釈の可能性や判決の見通しについて知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。(有料)
控訴審があるから大丈夫、ではない?
控訴審があるから大丈夫、ではない?
詐欺事件の再犯で実刑判決を受け、控訴するという場合を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【事例】
北海道小樽市在住のAさんは、小樽市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは投資名目で友人Vさんから現金500万円を受け取り、それを投資することなく自分の借金返済に充てていました。
被害者であるVさんは小樽市内を管轄する小樽警察署の警察官に相談し、被害届を提出しました。
小樽警察署の警察官は、Aさんによる詐欺事件の嫌疑があるとして、Aさんを詐欺罪で逮捕しました。
逮捕され、起訴されたAさんですが、担当する弁護士から「実刑判決があり得る」と言われましたが、一審で実刑になっても控訴審・上告審があるだろうと安易に考えていました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【詐欺罪について】
Aさんは、投資をするという理由でVさんから500万円を受け取り、それを投資に回さずに生活費に充てていました。
当然、VさんはAさんが自身の借金返済のために500万円を充てることは想定していません。
Aさんの行為は、
①AさんはVさんに投資すると言って騙し(欺罔行為)
②Vさんは騙されて(錯誤)
③VさんはAさんに500万円を渡した(財物の移転)
④そして①~③に因果関係が認められる
として、詐欺罪に該当します。
条文は以下のとおりです。
刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
【控訴審があるから大丈夫、ではない?】
我が国では三審制がとられています。
三審制とは、1つの事件に対して、3つの裁判所が司法判断を下すというシステムです。
通常の刑事事件の場合、まずは各都道府県の地方裁判所(北海道内であれば、札幌地方裁判所と同岩見沢支部、滝川支部、室蘭支部、苫小牧支部、浦河支部、小樽支部、岩内支部)や簡易裁判所(札幌簡易裁判所など)で裁判が行われ、有罪か無罪か、有罪判決の場合は刑罰が宣告されます。
その判決に対して不服があった場合、全国に8か所(支部を除いた数)ある高等裁判所で審議されますが、これを控訴審と呼びます。
更に、控訴審での判決に不服がある場合、1か所だけ存在する(霞ヶ関にある)最高裁判所で審議がなされますが、これを上告審と呼びます。
しかし、どのような事件であっても上訴(控訴・上告)することができるわけではありません。
控訴できる理由としては、
・量刑(判決で言い渡された刑罰の重さ)不当
・訴訟手続きの誤り
・法令適用の誤り
・判決に理由を附さなかった
・判決理由に食い違いがあった
などの場合に限られます。
また、上訴(控訴・上告)した場合にも、上訴審(控訴審・上告審)で一から審理が行われるわけではなく、原審(その前に行われた裁判所での裁判)の記録に基づき、問題がある部分についてのみ検討されるのです。
一審で主張しなかったことを、控訴審で初めて主張する、ということは原則としてできません。(一審判決後の事情であれば、認められます。)
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、これまで一審・控訴審と数多くの裁判を経験してきました。
一審の判決前の方は、控訴審があると思わず、一審でできる限りの主張を行うべきです。
また、一審判決後の方は、控訴の理由になる事実がないか、法律の専門家によってしっかりと精査する必要があります。
北海道小樽市にて、家族が詐欺事件で逮捕されている、起訴され裁判になっている、控訴審について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
在宅事件の場合は事務所にて無料で相談を受けることができます。
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