威力業務妨害罪で逮捕

北海道小樽市の威力業務妨害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道小樽市に住むAさんは、友人らと電車に乗車している際、いたずらで非常停止ボタンを押し、電車を緊急停止させたとして北海道小樽警察署で取調べを受けています。
警察から呼び出しを受けたAくんの両親は、急いで警察署に向かいました。
その日、Aさんは帰宅することが出来ましたが、警察からはまた呼び出すと言われており、心配になったAくん家族は、すぐに刑事事件に強い弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです)

威力業務妨害

威力業務妨害罪とは、威力を用いて他人の業務を妨害する行為です。
具体的に「威力」とは、人の意思を制圧するに足りる勢力のことで、暴行や脅迫に加え、人の意思を制圧するように圧力をかけることです。
威力業務妨害罪に該当する行為としては、公共施設等に対する爆破予告やスーパーマーケットの食品に異物を混入させる行為等です。
最近では、インターネット上で犯行が行われることが多く、簡易投稿アプリ等にいたずらで「〇月〇日××駅を爆破する」等の投稿をして逮捕されるケースもあります。

上記ケースでは、Aくんはいたずらのつもりで、電車内の緊急停止ボタンを押して、実際、電車を緊急停止させています。
Aくんの緊急停止ボタンを押すという行為により、電車の運転手は、緊急停車しなければならない状況にあり、その自由意思が抑制されているので、Aくんの行った行為は「威力」に該当し、電車を運行する鉄道会社の業務を妨害したと言えるでしょう。
やった本人は単なるいたずらのつもりでも、刑事事件に発展してしまうこともあるのです。

威力業務妨害の量刑

威力業務妨害罪で逮捕され、起訴され有罪判決を受けると「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられることになります。
実際の処罰の傾向としては、初犯であれば略式起訴された上で罰金刑が科せられることが多く、長期間の身体拘束をされる可能性は低いです。
ただし、威力業務妨害を行ったとされる行為が悪質であったり、複数回行われている場合は詳しい取り調べが必要になる場合もあり、身体拘束が長期化する可能性もあります。

威力業務妨害の刑事弁護活動

威力業務妨害の刑事弁護として効果的とされているのが、弁護士を通じて被害者と示談することです。
具体的には、被害者に対して反省と謝罪の意を示すことと被害を弁償することです。
威力業務妨害罪は親告罪(被害者の告訴がなければ、公訴を提起することができないもの)ではありませんが、被害者との示談が成立しており、被害届が取り下げられた場合には、検察官もその点を考慮して不起訴処分とする可能性は高いでしょう。
ですので、威力業務妨害事件を起こしてしまった場合には、早期に被害者との示談交渉に着手することをお勧めします
また、スムーズに示談交渉をするには、示談経験が豊富な刑事事件に強い弁護士に相談することが得策と言えるでしょう。
それは、当事者同士が直接交渉することで、感情的になり話し合いがうまくすすまなかったり、被害者側が加害者と直接連絡をとることを拒否する場合が多いからです。

威力業務妨害事件で刑事事件の加害者となりお困りの方、被害者との示談交渉にお悩みであれば、刑事事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士にお任せください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

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