建造物損壊罪の逮捕の可能性

建造物損壊罪の逮捕の可能性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部の弁護士が解説します。

【事例】

Aさんは、北海道興部町の公共施設にあるトイレの扉を壊した事件で、北海道興部警察署に逮捕、勾留された後、建造物損壊罪で起訴されました。
Aさんの弁護士は、トイレの扉は建造物に当たらないとして器物損壊罪を主張しましたが、裁判官は「トイレの扉は建造物」と認定し、建造物損壊罪での有罪判決を言い渡しました。
(フィクションです。)

【建造物損壊罪】

建造物損壊罪は、建造物を「損壊」した場合に成立する可能性のある罪です。
類似の罪として器物損壊罪が挙げられますが、単に対象物が異なるに過ぎないと割り切るべきではありません。
器物損壊罪の法定刑は、①3年以下の懲役、②30万円以下の罰金、③科料(1000円以上1万円未満の金銭の納付)のいずれかです。
それに対して、建造物侵入罪の法定刑は5年以下の懲役のみとなっています。
建造物という対象物の重大性から、こうしたかたちで器物損壊罪より建造物損壊罪の方が重く見られています。

【トイレの扉は建造物に当たるか?】

人の物を破壊するという行為をとらえると、建造物損壊罪と器物損壊罪の二罪は同じですが、破壊する対象によって罪名が異なります。
これまで破壊することなく自由に取り外すことができる戸の類については、建造物の一部ではないという説が有力でしたが、10年ほど前に最高裁で「建物との接合の程度や機能上の重要性を総合考慮して決めるべきだ」という決定がなされました。
今回の事件が考えると、破壊された扉がトイレと待合室を遮断するために設置されているドアであることから、「機能性」という部分が重要視されて、トイレの扉が建造物と認定されたと考えられます。
実際に、判決を言い渡した裁判官は「ドアの取り外しが可能だとしても建造物との判断を左右しない」と言及しています。

【逮捕の可能性】

刑事事件では、逃亡や証拠隠滅を防ぐべく、逮捕により被疑者の身柄が拘束されることがあります。
場合によっては、逮捕から2~3日後に、引き続き拘束を続ける必要があるとして勾留(拘留との違いに注意)という10~20日の拘束が行われることもあります。

刑事事件において逮捕を行うかどうかは、基本的には警察をはじめとする捜査機関に委ねられています。
捜査機関は個々の事案毎に逮捕すべきかを判断することになるので、ある罪を犯した場合について逮捕されるまたはされないと断言するのは難しいです。
ただ、捜査機関も逃亡などの防止という観点から逮捕の当否を検討しているであろうことは想像がつきます。
そのため、弁護士が具体的な事件の内容を聞けば、逮捕の可能性を高いもしくは低いというかたちで答えることは可能な場合があります。

逮捕の可能性を検討するうえで外せない要素は、やはり事件の重大性です。
重い罪であったり複雑な事件であったりすればするほど、逃亡や証拠隠滅の可能性が一般的に高く、結果的に逮捕の必要性が高いことが予想されるためです。
上記事例は、①建造物損壊罪という軽くない罪であること、②深夜に密かに犯行がなされたこと、③他人から見てコンビニの信用に関わる可能性があること、などの要素が含まれます。
こうした要素から、重大な事件として逮捕の可能性が高まることはありうるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件を専門とする弁護士が、逮捕の可能性を含む事件の見通しを可能な限り具体的にお伝えします。
建造物損壊罪を疑われたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

 

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