女性宅への泥棒で逮捕

女性宅への泥棒をして逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説します。

【事例】

札幌市厚別区に住むAさん。
近所の1人暮らしの女性宅に忍び込んで、女性が使用する下着などの衣類、アクセサリーなどを盗み取ってきました。
女性が北海道厚別警察署に被害届を提出。
付近の防犯カメラ映像の確認などの捜査の結果、Aさんの犯行と発覚。
Aさんは逮捕されました。
(フィクションです)

~住居侵入罪と窃盗罪~

女性宅への泥棒で逮捕されたAさん。
住居侵入罪窃盗罪に問われることになるでしょう。
条文を確認してみます。

刑法130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

Aさんは泥棒目的で女性宅に入っていますから、「正当な理由がないのに、人の住居…に侵入」した者として、住居侵入罪の責任を負うでしょう。
また、下着などを盗んでいるので、「他人の財物を窃取した者」として、窃盗罪の責任も負うことになります。

~余罪が追及される可能性も~

犯罪をして逮捕されると家宅捜索を受けて、自宅にある物やスマホやパソコンに保存された画像などを調べられる可能性があります。

これにより、同じ被害者から別の機会に盗んだ物や、他の被害者から盗んだ物が見つかるケースもあります。
また、盗んだ物をスマホなどで写真に撮って保存していれば、そこから余罪が発覚するケースもあります。

場合によっては窃盗だけではなく、盗撮画像や動画が発見され、迷惑行為防止条例違反などにも問われるというパターンも考えられます。

動かぬ証拠を保存してしまっていることになるので、被害者さえ特定できれば、余罪も一緒に裁判にかけられ、より重い処罰を受けてしまう可能性があるわけです。

~早期釈放は可能?~

犯罪をしたとして逮捕されると、最初に最大3日間、警察署等で身体拘束され、取調べ等の捜査を受けます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるなどとして検察官が請求し、裁判官が許可すれば、さらに10日間、勾留(こうりゅう)と呼ばれる身体拘束がされる可能性があります。
この勾留期間はさらに10日間延長されることもあります。

弁護士としては、勾留を防いで早期に釈放されるよう、逃亡や証拠隠滅のおそれがないといえる理由をまとめた意見書を提出するなどの弁護活動を行います。

ただし、今回の事例のように加害者と被害者の家が近い場所にあることは、勾留される可能性が高くなる事情の1つになります。
つまり、加害者が再び被害者の家に行ったり、加害者と被害者が鉢合わせてしまい、被害者を脅して加害者に有利な供述をさせようとするのではないかといった懸念が生まれてしまうのです。

勾留された場合はその期間の最後に、勾留されなかった場合は必要な捜査が終わり次第、刑事裁判がスタートし、刑罰が決まるという流れになるでしょう。

~弁護士にご相談ください~

あなた自身やご家族が何らかの犯罪をしたとして逮捕されたり、取調べを受けたといった場合には、早期釈放の見込み、判決内容の見込み、刑事手続きの流れなど、事件に応じたご説明を致しますので、弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用を、逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用をお待ちしております。

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