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業務妨害罪で逮捕

2019-07-14

北海道札幌市の業務妨害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道札幌市のX高校に通うAさん(16歳)は、近所のスーパーで万引きが見つかり、警察に通報されました。(ここでは万引きは不問とする。)
Aさんは、警察に通報された腹いせに、スーパーを困らせてやろうと考え、スーパーに電話をかけ、「明日、爆弾を仕掛ける。客を避難させないと多数の死者がでるぞ。」と伝えました。
その翌日、スーパーは臨時休業となり、札幌東警察署の警察官などがスーパーを捜索することになりました。
その後、Aさんは威力業務妨害罪の疑いで札幌東警察所に逮捕されました。
(フィクションです。)

【業務妨害罪について】

ニュースを見ていると、学校や駅などの場所に爆弾を仕掛けるなどと予告して逮捕されたという事件が時々見られるかと思います。
こうした爆破予告は、たとえ実際にその気がなかったとしても業務妨害罪に当たるおそれがあります。

業務妨害罪は、①虚偽の風説の流布、②偽計、③威力のいずれかを用いて、他人の業務を妨害した場合に成立する可能性のある罪です。
①は真実に反する噂や情報を流すこと、②は嘘をついたり勘違いや不知を利用したりすることを指し、これらによる業務妨害は偽計業務妨害罪と呼ばれます。
それに対し、③による業務妨害は威力業務妨害罪と呼ばれます。
ここで言う「威力」とは、暴行や脅迫よりも広い概念であり、相手方の意思を制圧するに足りる勢力を示すことを指します。

また、条文では「業務を妨害した」とされていますが、その危険さえあれば実際に妨げられたかどうかは問わないと考えられています。
つまり、円滑な業務が妨げられるような偽計または威力があれば、業務の停滞や売上の減少といった結果が生じなくとも業務妨害罪に当たる可能性があるということです。

上記事例のような爆破予告は、爆弾を仕掛ける旨の偽計あるいは人の身体や財産の安全を脅かす威力と言うことができます。
そして、その内容からして人の業務を妨害する危険が認められるため、偽計業務妨害罪または威力業務妨害罪に当たると考えられます。
ちなみに、実務上は威力業務妨害罪として捜査をされることが多いようです。

【少年事件における逮捕・勾留】

上記事例のAさんは20歳未満の者であるため、通常の刑事事件ではなく少年事件として手続が進められることが予想されます。
その場合は成人と異なり刑罰が科されませんが、捜査のための身柄拘束である逮捕・勾留は通常どおり行われます。

少年事件に関しては、少年法により勾留が「やむを得ない場合」にしか許されないと定められています。
逮捕の期限が2~3日であるのに対し、勾留の期限は10日以上と長期にわたります。
このことから、勾留は心身が未成熟な少年にとって悪影響が強く、安易な勾留は控えなければならないとされているのです。

ただ、残念ながら実務上その規定が遵守されているかどうかは微妙なところです。
ですので、少年が逮捕された場合には、安易に勾留を行わないよう捜査機関や裁判所にきちんと注意喚起を行う必要があります。
具体的には、勾留が行われる前に検察官や裁判官と面談を行ったり、勾留決定が下った後で裁判官の判断の当否を争ったりすることが考えられます。
こうした手続を難なく行えるのが弁護士の強みなので、勾留の危機を感じたらぜひ弁護士に依頼してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、少年事件専門の弁護士が、お子さんの勾留阻止を目指して真摯に弁護活動を行います。
お子さんが爆破予告をして逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

司法試験予備試験受験生アルバイト採用求人募集

2019-07-13

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、司法試験予備試験を受験された方を対象に、札幌・仙台・さいたま・千葉・東京(新宿・八王子)・横浜・名古屋・京都・大阪・堺・神戸・福岡の各支部事務所にて、事務アルバイトの採用求人募集を行っています。論文試験受験後は、合格発表まで、次の行動を起こしづらかったり勉強に身が入りづらい時期かと思いますが、勉強及びモチベーション維持のために法律事務所でのアルバイトを検討されてみては如何でしょうか。当法律事務所のアルバイト業務は、司法試験・予備試験合格に向けて勉強やモチベーション維持をしたい方、弁護士・検察官・裁判官を目指していて刑事事件・少年事件に興味のある方にぴったりです。司法試験予備試験を受験された方で刑事事件・少年事件にご興味をお持ちの方は是非ご応募下さい。

【事務所概要】

日本では稀有な、刑事事件・少年事件のみを専門的に取り扱う全国的刑事総合法律事務所です。創立以来、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動に従事し、重大著名事件から市民生活に密接した事件まで、数多くの刑事事件・少年事件をほぼ全分野にわたって幅広く取り扱ってきました。現在は、北海道は札幌から、仙台、さいたま、千葉、東京(新宿・八王子)、横浜、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、九州は福岡博多まで全国に事務所を構えており、経験豊富な弁護士に加え、元裁判官、元検察官、元警察官等の各分野を専門とする人材が集まる専門性の高い職場環境となっています。

札幌支部は、JR、地下鉄札幌駅徒歩7分圏内、地下鉄大通駅徒歩4分圏内という駅近の場所に事務所を構えております。JR、地下鉄札幌駅及び地下鉄大通駅という主要駅が最寄り駅で乗り入れ路線数も多いため、各方面からアクセスしやすい通勤環境です。札幌市中央区、北区、東区、西区、南区、白石区、豊平区、厚別区、清田区、手稲区など石狩振興局管内を中心に、北海道全域の刑事事件・少年事件に対応しており、札幌高等裁判所、札幌高等検察庁、札幌・函館・旭川・釧路地方裁判所、札幌・函館・旭川・釧路地方検察庁、札幌・函館・旭川・釧路家庭裁判所、北海道内各地方・家庭裁判所及び北海道内各地方検察庁の各支部管轄区域内で多くの刑事事件・少年事件の弁護活動に従事しております。法律相談数及び取扱事件数も非常に多いため、刑事事件専門の弁護士による刑事事件・少年事件の弁護活動又は付添人活動を間近に見ることができ、弁護士実務を肌で感じながら法律知識の確認向上を図ることができます。若い弁護士も多く在籍しているため弁護士と事務員間の会話も活発で事務所分雰囲気も非常に明るい職場です。アルバイトをしながら法律事務所の仕事や雰囲気を通じて社会人経験を積めるため、将来法曹になる方にとって必要な能力を少なからず身につけることができると思います。

【勤務地】

札幌支部   

札幌市中央区北1条西3丁目3-14 敷島プラザビル5階

さっぽろ駅から徒歩5分

【給与】

通常アルバイト 時給1000円〜、交通費全額支給

深夜早朝アルバイト 時給1250円〜、交通費全額支給

アルバイト採用求人情報の詳細は下記のページをご確認下さい。

アルバイト募集要項

アルバイト求人募集情報にご興味のある方はエントリー・説明会参加フォーム又は電子メール(noritakesaiyou@keiji-bengosi.com)でご応募ご質問下さい。申込確認から5日間程度のうちに当事務所採用担当者からメール又は電話でご連絡させていただきます。

痴漢で私選弁護

2019-07-12

北海道恵庭市の痴漢事件における私選弁護について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

Aさんは、会社帰りの深夜に、北海道恵庭市内の人気のない道を自転車走行中、前方に、若い感じの女性Vさんが歩いていました。
仕事で嫌なことがあったAさんは、うっぷん晴らしに痴漢しようと思い立って、Vさんの側方を通過する際に、Vさんの尻を触って逃げました。
Vさんは、北海道千歳警察署に通報し、検索中の警察官がAさんを発見、Aさんは北海道千歳警察署に連行され、痴漢の疑いで逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、Aさんから私選弁護のメリットを尋ねられました。
(フィクションです。)

【痴漢は何罪に当たるか】

一般的に、痴漢とは他人に対して行ういかがわしい行為全般、あるいはそのような行為を行う者を指す言葉です。
痴漢を行った場合に成立しうる罪としては、①いわゆる迷惑防止条例違反と②強制わいせつ罪が主なものとして挙げられます。

①北海道迷惑行為防止条例違反

何人も、正当な理由がないのに、次に掲げる行為をしてはならない。
⑴ 公共の場所又は公共の乗物にいる者に対し、著しく羞恥させ、又は不安を覚えさせるよ
うな方法で、次に掲げる行為をすること。
ア 衣服等の上から、又は直接身体に触れること。
イ 衣服等で覆われている身体若しくは下着をのぞき見し、又は映像面に衣服等を透かし
て身体若しくは下着の映像を表示する機能を有する機器を使用して当該映像を見ること。
ウ ア及びイに掲げるもののほか、卑わいな言動をすること

公の場において痴漢に及んだ場合、迷惑防止条例違反として刑罰が科されるおそれがあります。
罰則は、通常の場合6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、常習の場合1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

②強制わいせつ罪

痴漢の内容が悪質なものだった場合、迷惑防止条例違反ではなく強制わいせつ罪に当たる余地があります。
強制わいせつ罪は、暴行または脅迫を手段としてわいせつな行為(胸を揉む、膣に指を入れる、無理やりキスをする、など)を行った場合に成立しうる罪です。
「暴行」は殴る蹴るといった一般的な暴行より広い概念であるため、場合によっては痴漢行為自体が暴行を含むとされる余地もあります。
また、13歳未満の者が対象であれば、わいせつな行為のみで強制わいせつ罪に当たります。
強制わいせつ罪の法定刑は6か月以上10年以下の懲役であるため、迷惑防止条例違反とは一線を画すと言えるでしょう。

【私選弁護のメリット】

刑事事件における弁護士は「弁護人」と呼ばれますが、これには私選弁護国選弁護の2種類が存在します。
私選弁護とは、被疑者・被告人またはその家族などが、各弁護士と直接委任契約を結ぶ形式です。
これに対し、国選弁護とは、一定の条件下において国が弁護士を付する形式です。

私選弁護と異なり、国選弁護は弁護士費用の負担が掛からないか、掛かったとしても基本的には私選弁護よりも安いです。
ですが、国選弁護には種々の制約があり、弁護士としての力を最大限に発揮できない場合があります。
まず、国選弁護の恩恵を受けられるのは、①長期の身体拘束である勾留がなされている間か、②起訴されて裁判を行うことが決定した後です。
ですので、弁護士が勾留前から迅速に活動したり、裁判を行うことが決定する前に不起訴を獲得したりするのが叶わなくなります。
また、国選弁護は名簿に登録された者の中から裁判所が選択することになるため、私選弁護のように気に入った弁護士を指名することはできません。
実際のところ国選弁護に対する不満を持たれる方も少なからずいらっしゃいますので、やはり信頼できる弁護士を選べないというのは痛手です。

以上のように、私選弁護と国選弁護とでは、弁護活動の幅に大きな違いがあると言えます。
費用面での懸念はあるかと思いますが、迷う程度であればぜひ私選弁護を依頼して充実したサポートを受けましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件の経験豊富な弁護士が、私選弁護の名に恥じない熱心な弁護活動を行います。
痴漢事件を起こしてしまったら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

公然わいせつ罪で釈放

2019-07-11

北海道江別市の公然わいせつ事件における釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

変わった性癖のAさんは、自身の陰部を女性に見せつけ、驚く姿に興奮を覚えていました。
ある日、Aさんは、陰部を露出しながら、北海道江別市内の道路を車で通行していました。
付近を歩行中の多数の人が、その様子を確認し、北海道江別警察署に通報しました。
知らせを受けた北海道江別警察署の警察官が、走行中のAさんの車を発見し、公然わいせつ罪の現行犯として逮捕しました。依頼を受けた弁護士は、勾留阻止によりAさんの釈放を目指すことにしました。
(フィクションです。)

【公然わいせつ罪について】

公然わいせつ罪は、「公然と」「わいせつな行為」を行った場合に成立する可能性がある罪です。
法定刑は、6か月以下の懲役30万円以下の罰金拘留科料のいずれかです。
拘留は1日以上30日未満の拘置であり、科料は1000円以上1万円未満の金銭の納付です。

まず、「公然と」とは、不特定または多数人が認識できる状態で、という意味とされています。
強制わいせつ罪強制性交等罪と異なり、社会全体に害を与えると考えられていることから、こうした要件が定められています。
不特定または多数人が実際に認識したかどうかではなく、認識することができたかどうかが重要です。
ですので、たとえ上記事例における目撃者が一人のみであったとしても、そのことから直ちに公然わいせつ罪の成立が否定されるわけではありません。

次に、「わいせつな行為」とは、裁判例では「いたずらに性欲を興奮または刺激させ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、もって善良な性的道義観念に反する行為」とされています。
上記事例のような露出行為は、基本的に「わいせつな行為」に当たると考えてよいでしょう。
ちなみに、他人に無理やりキスをすると強制わいせつ罪に当たる可能性がありますが、公然わいせつ罪に当たるわけではないと考えられています。
その理由は、公の場におけるキスが、社会から見てわいせつな行為と評価できるほどのものではないためと説明されます。

【釈放の重要性】

逮捕が行われると2~3日、勾留が行われると更に10日から20日もの間身体が拘束されることになります。
この間、被疑者は当然に身動きが取れなくなりますし、その周囲の者は勾留決定まで(接見禁止決定が出ればそれ以降も)被疑者と接触できなくなります。
以上の点から、言うまでもなく釈放はいち早く実現すべきだと言えます。
特に、公然わいせつ罪のようにさほど重くない罪であれば猶更です。

勾留決定後に可能となる面会は、平日のみで1日あたり数十分などの制限はあります(警察署によります)が、その制限に抵触しなければ自由に行えます。
ですが、たとえ接見禁止とならずに面会が自由だったとしても、事実上頻繁な面会が困難になる場合があります。
それは、被疑者が住所地やその近辺から離れた場所で逮捕された場合です。
日本各地に存在する警察署は、それぞれ市や区などの単位で管轄が存在します。
各警察署は管轄下における事件の捜査および留置を行うのが原則であるため、住所地に関係なく罪を犯した場所で拘束されてしまうのです。
こうした観点からも、やはり釈放というのは重要になってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、数々の刑事事件と接してきた弁護士が、逮捕された方の釈放を目指してあらゆる策を講じます。
ご家族などが公然わいせつ罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

失火罪で執行猶予

2019-07-10

北海道石狩市の失火事件における執行猶予について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道石狩市でラーメン店を経営しているAさんは、勤務を終えた後、出入口の鍵を閉めて店を後にしました。
その際、Aさんは、スープを作るために鍋に火をかけていることを忘れていました。
それから数時間後、札幌北警察署からAさんに、会社が燃えている旨の電話連絡があり、Aさんが現場に駆けつけました。幸いにも延焼はなく消化されましたが、火を点けたままの鍋が空焚きとなって燃えたことで、札幌北警察署は業務上失火罪の疑いがあると見て捜査を進めることにしました。
Aさんから相談を受けた弁護士は、被害がさほど大きくないことから、裁判になっても執行猶予になる可能性があることを指摘しました。
(フィクションです。)

【業務上失火罪について】

不注意により出火させ、それにより人の住居、人が存在する建造物、または住居でなく人も存在しない他人の建造物を焼損させた場合、失火罪が成立する可能性があります。
放火罪が故意に行われる罪であるのに対し、失火罪は過失により行われる罪ということになります。

過失の有無を判断するに当たっては、一般人にとって①結果が発生するのを予測できたか、②予測した結果を回避することが可能だったか、といった視点が重要となります。
上記事例では、Aさんがコンロの火を消し忘れたまま店を後にしています。
この行為により出火することは、通常の判断能力を有する者であれば予測でき、なおかつその結果の発生を阻止するのも可能だったと考えられます。
そうすると、Aさんには過失があったと言えます。

更に、Aさんはラーメン店経営者であることから、職務として火気の安全に配慮すべき社会生活上の地位にあったと言えます。
そうすると、Aさんには通常の失火罪ではなく業務上失火罪が成立することが予想されます。
失火罪の法定刑は50万円以下の罰金であるのに対し、業務上失火罪の法定刑は3年以下の禁錮または150万円以下の罰金です。
禁錮は懲役と異なり労働を伴いませんが、それでも通常の失火罪と比べて重いことには変わりありません。
これに加えて過失致死罪などの他の罪が加われば、刑罰はますます重くなるでしょう。

【執行猶予の可能性】

裁判で有罪となって刑罰が科されたとしても、その刑罰に執行猶予が設けられることがあります。
以下では、多くの罪において見かける、刑の全部執行猶予について説明します。

3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金を科す場合において、一定期間その刑の執行を猶予することがあります。
これが執行猶予であり、罰金刑を科す場合には殆ど見かけないことから、基本的に懲役刑の執行を一旦回避するのが主な機能とされています。
たとえば、懲役1年6月で執行猶予が3年であれば、執行猶予が取り消されない限り3年間は刑の執行を免れることができます。
更に、執行猶予が取り消されることなく一定期間が経過すれば、刑の言い渡しが効力を失う、すなわち刑を受けずに済むことになります。

執行猶予を獲得するには、刑の執行を猶予するのが相当な程度に事件の重大性が低いことをきちんとアピールしなければなりません。
たとえば、犯行が悪質でないこと、きちんと反省していること、これまでの素行が良いこと、被害弁償がきちんとなされたこと、などを主張することが考えられます。
このような主張は様々な角度から行いうるものなので、もし執行猶予を目指すなら刑事事件を熟知した弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件の知識が豊富な弁護士が、執行猶予獲得に向けて真摯に弁護活動を行います。
北海道失火罪を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

窃盗罪で審判不開始

2019-07-09

北海道余市町の窃盗事件における審判不開始について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

高校2年生のAさんは、同じ高校の不良生徒からいじめられており、カツアゲにあっていました。(ここでは恐喝罪は不問とする。)初めのころは、親の財布からお金を盗んでいたのですが、親に見つかってしまいました。それでも不良生徒からのお金の要求は止まず、ある日、アルバイト先のコンビニエンスストアのレジからお金を抜き取りました。
その日は何事もなく終わりましたが、後日店長から呼び出され、レジからお金を抜き取る姿が防犯カメラに写っていたことを伝えられました。
Aさんは解雇され、同時に北海道余市警察署から窃盗罪の疑いで捜査されることになりました。
そのことをAさんの両親から相談された弁護士は、審判不開始になる見込みがあることを伝えました。
(フィクションです。)

【窃盗罪と横領罪の違い】

上記事例では、Aさんがコンビニのレジからお金を盗んだことが原因で、窃盗罪の疑いが掛けられています。
会社などのお金を私的に費消した場合、その行為は「横領」と言われることがよくあります。
刑法には横領罪という罪も存在しますが、上記事例においてAさんが窃盗罪とされたのはなぜでしょうか。

窃盗罪横領罪との間で決定的に違うのは、占有、すなわち物に対する支配が誰により行われているかという点です。
窃盗罪は、他人が支配している物を自己の支配下に移した場合に成立する可能性がある罪です。
一方、横領罪は、(一時的であれ)自己が支配している他人の物を黙って処分(売却など)した場合に成立する可能性がある罪です。
たとえば、同意を得て借りている友人の服を勝手に売ってしまうという行為が典型例として挙げられます。

上記事例では、アルバイトとして働いているAさんがコンビニのレジのお金を盗んでいます。
アルバイトという身分は、使用者(雇用主)からレジのお金をある程度自由に利用・処分する権限を認められていないのが通常です。
そうすると、レジのお金を支配しているのはコンビニであって、Aさんは業務の一環としてお金に触れるに過ぎないと言えます。
このような場合には、Aさんが占有をコンビニから自己のもとへ移転させたことになり、窃盗罪に当たると考えられるのです。

【審判不開始について】

20歳未満の者が罪を犯した場合、事件は原則として刑事事件ではなく少年事件となります。
両者は犯罪の成否が問題になる点で共通ですが、捜査の終了後の取り扱いが大きく異なります。
少年事件は少年の健全な育成が目的なので、刑罰ではなく保護処分という措置によって、少年の更生や成長が図られることになります。

少年事件は、刑事事件として捜査が行われた後、一部を除いて家庭裁判所に送致されます。
家庭裁判所では、非行事実(罪に当たる行為)だけでなく、少年の性格や能力などの面も調査が行われます。
その結果、何らかの措置が必要だと思われれば審判になりますが、問題ないとされれば審判不開始で事件は終了します。

審判不開始になるケースというのは、少年が自ら反省しているとともに、保護者をはじめとする周囲の環境が少年の健全な育成を図るうえで問題ないと考えられる場合です。
そのため、審判不開始を実現するうえでは、少年とその周囲に問題がない、あるいは問題があっても自らの手で解消できることを示していく必要があります。
その際、少年事件に詳しい弁護士の手を借りれば、どういった方向性で進めばいいかが明確になりやすいでしょう。
もし審判不開始を目指すのであれば、一度お近くの弁護士に相談してみてください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、少年事件のツボを押さえている弁護士が、お子さんのことを常に考えながら審判不開始などを目指します。
北海道余市町でお子さんが窃盗罪を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

児童買春の取調べ対応

2019-07-08

北海道名寄市の児童買春事件における取調べ対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道名寄市に住むAさんは、出会い系サイトを利用し、援助交際を希望する女性を探していました。
そして、Aさんは、3万円で援助交際をしているVさんを見つけ、Vさんに対して年齢を確認したところ、20歳であるとのことで、援助交際を申し込みました。
当日、Aさんは、名寄市内でVさんと待ち合わせし、そのまま市内のホテルに行き、3万円を渡して性交しました。Vさんの見た目は、落ち着いており、普段は仕事をしていると話していたので、未成年とは思いませんでした。
後日、Aさんは北海道名寄警察署から「先日、名寄市内のホテルで女性と会っていることについて話を聞きたい。」と呼び出しを受けました。
(フィクションです。)

【児童買春について】

金銭などの対償を渡したり、その約束をしたりして、18歳未満の者と「性交等」に及んだ場合、児童買春に当たる可能性があります。
児童買春の対象となる「性交等」には、膣、肛門、口での性交のほか、児童の性器、肛門、乳首を触ったり、自己のそれらを触らせたりする行為も含まれます。
児童買春は児童の性的搾取や性的虐待に当たるとともに、児童の心身に悪影響を及ぼしうることから、法律により規制されるに至っています。

児童買春に関する規制は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び規制並びに児童の保護等に関する法律」に定められています。
この法律には、児童買春が先述のような行為であることを定義したうえで、児童買春を行った者に5年以下の懲役または300万円以下の罰金を科すとしています。
具体的な量刑は様々な事情を考慮のうえ決められることになりますが、被害者が一人であっても回数が多ければ刑は重くなるでしょう。

児童買春は基本的に自己の性的欲求を満足させる目的であり、なおかつその行為は青少年にたいする性交やわいせつな行為に当たります。
そうすると、児童買春をした場合、北海道青少年健全育成条例(淫行の禁止)に違反する可能性が非常に高いです。
こうしたケースではより重い児童買春の罪での処罰が見込まれますが、状況次第(たとえば金銭のやりとりの立証が難しい)では条例違反の罪で処罰されることもありえます。
ただし、その場合の罰則は2年以下の懲役または100万円以下の罰金であるため、刑罰は基本的に軽くなるでしょう。

【取調べ対応の重要性】

客観的には児童買春に当たる行為を行っていても、被疑者・被告人がその事実を認識していなければ、児童買春の罪として罰することはできません。
上記事例のように、相手方が児童(18歳未満の者)であることを知らなかった場合、児童買春の罪の成立が否定される余地が出てきます。
この場合には条例違反の罪も成立せず、なおかつ成人の買春には罰則がないため、たとえ捜査が行われたとしても最終的に不起訴無罪になるでしょう。

ここで注意しなければならないのは、児童であることを知らなかったからといって、その弁解を捜査機関が素直に聞いてくれるとは限らないことです。
むしろ、捜査機関も児童買春の罪を立証しようと躍起になるため、取調べ対応を上手く行わなければ丸め込まれてしまうおそれがあります。
もし取調べ対応を誤ったがゆえに虚偽の事実が調書に記載されてしまえば、本来受けるはずではなかった刑罰を受ける事態に陥りかねません。
行為者が本当に知らなかったとした場合、捜査機関が求める供述は、「見た目から年齢よりも若く感じた。」「もしかすると18歳未満であったかも知れない。」などで、捜査機関の誘導に乗らないように、毅然とした取調べ対応をする必要があります。
事例の場合、Aさんは、自らVさんの年齢を確認しており、それはAさんにとって有利に働くでしょう。

以上のようなリスクの存在から、児童買春に関して取調べを受ける際には、弁護士から事前に取調べ対応を聞いておくことを強くおすすめします。
弁護士は裁判における有罪立証を見据えてアドバイスをするので、取調べ対応を誤る危険性を相当程度抑えることができます。
児童買春は重罪とされているため、処罰を受けるべきでない者が処罰を受ければ著しい不利益となります。
特に取調べ対応は早期から身につけておくことが大切なので、児童買春事件で捜査を受けることになったら可能な限り早く弁護士に相談してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、刑事事件の経験豊富な弁護士が、知識と経験に照らして適切な取調べ対応をお伝えします。
児童買春を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

事後強盗罪で保釈申請

2019-07-07

北海道江別市の事後強盗事件における保釈申請について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

Aさんは、北海道江別市のスーパーに行った際、食料品などを万引きしました。それを確認したスーパーの私服警備員Vさんが、万引き後店外に出たAさんに声掛けしました。
Vさんは、Aさんに対し、「精算終わってないですよね。警備室まで来てください。」と申し向けたところ、Aさんは、逃げようとしました。
Vさんは、Aさんの腕の掴んで逃走防止を図りましたが、Aさんは、Vさんの顔面を手拳で殴り、ひるんだ隙に逃げました。
通報を受けた江別警察署は、現場付近でAさんを発見し、現行犯逮捕しました。
その後、起訴されたAさんは、弁護士保釈をお願いしました。

(フィクションです。)

【事後強盗罪について】

事後強盗罪とは、窃盗の犯人が目的物を窃取した後で、一定の目的のもと暴行または脅迫を行った場合に成立する可能性のある罪です。
通常の強盗罪においては暴行・脅迫が目的物を得るための手段となっているため、行為の順序が逆転していることになります。
事後強盗罪は「強盗として論ずる」と定められており、法定刑や他の罪との関係(たとえば強盗致傷罪になりうること)が強盗罪と同様になっています。
その理由は、事後強盗罪の要件に当たる一連の行為に、通常の強盗罪と同等の危険性があると考えられるためです。

事後強盗罪の要件である一定の目的は、目的物の返還の阻止、逮捕の阻止、証拠の隠滅、の3つです。
上記事例では、Aさんが万引きをした後、暴行を加え、隙をついて逃走しています。
このような行為は目的物の窃取と脅迫に当たると言え、上記目的があると認められれば事後強盗罪が成立することになるでしょう。
ちなみに、事後強盗罪の暴行・脅迫も相手方の反抗を抑圧する程度が必要とされているため、その程度に至らなければ事後強盗罪の成立は否定される余地があります。

【保釈による釈放】

事後強盗罪の法定刑は、強盗罪と同様5年以上の有期懲役(上限20年)です。
有罪になれば懲役刑は免れず、なおかつ減軽されなければそれが最低でも5年に及びます。
そのため、事後強盗罪の事案は、一般的に重大な事件として釈放が実現しづらい傾向にあります。

そうしたケースでは、起訴された後で保釈請求を行い、保釈によって身柄解放を実現することが重要になります。
保釈とは、裁判所に指定された額の金銭を納付することで、一定の条件のもと身柄を解放してもらう手続のことです。
裁判所に納付した金銭は、逃亡や証拠隠滅に及ぶなど一定の事情が生じた場合に没収(没取)されるものです。
これは裁判所にとって担保となる一方で、被告人にとってはそうそう不審な行動に及ばないことを根拠づける事実にもなります。
このことから、保釈は重大事件においても比較的認められやすくなっているのです。

被疑者として勾留されている最中に起訴されると、勾留は被疑者用のものから被告人用のものへと切り替わり、勾留の期間が最低2ヶ月は延長してしまいます。
更に、その期間の経過後は1ヶ月毎に勾留が更新されることとなるため、場合によっては判決が出るまで拘束が続くという事態になりかねません。
そうした著しい不利益を阻止するうえで、保釈という手段は非常に重要になります。
一日でも早い保釈を実現するために、保釈に関する手続はぜひ弁護士に任せてください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部では、これまで数々の刑事事件と接してきた弁護士が、保釈の実現に向けて迅速に弁護活動を行います。
ご家族などが事後強盗罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

商標法違反事件で逮捕

2019-07-06

北海道岩見沢市の商標法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道岩見沢市在住のAさんは、知人から頼まれ、有名ブランド品の偽物をリサイクルショップに売りに行きました。そのリサイクルショップの店員は、偽物の可能性があることから北海道岩見沢警察署に通報し、Aさんは商標法違反の疑いで逮捕されてしまいました。
Aさんは、知人から偽物だとは知らされておらず、本物だと思っていました。
(フィクションです。)

~商標権~

コピー商品や偽ブランド品に関する事件を目にすることは最近でも多いと思います。
では、コピー商品を売ることが何の犯罪となるのでしょうか。
まず、コピー商品を本物だと偽って販売すれば、詐欺罪になる可能性があります。
購入者自身は「この商品は本物のブランド品だ」と思っているのですから、購入したからといって、何らかの犯罪が成立することはありません。

さらに、商標権を侵害することによって商標法違反となる可能性が非常に高いです。
商標とは、業として商品の生産等をする者が、その商品に使用するマークや音などのことです。
要するに、いわゆるロゴマークのことです。
商標は登録することで商標権が発生します。

商標権とは、知的財産権の一種であり、指定の商品または指定の役務について、登録を受けた商標を独占的に使用できる排他的な権利のことをいいます。
そして、商標法とは、商標を使用する者に対して、その商標を独占的に使用することを認めて、業務上の信用が維持されること、および消費者の利益を保護することを目的としています。
簡単に言えば、商標権によってブランドを保護することで、ブランド品を扱うメーカーの信用を保護し、それを信用してブランド品を購入した消費者の利益も保護することを目的としています。

この場合、法定刑は10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又は併科です。
しかも、商標権侵害商品を販売した罪と、販売するために所持した罪とは別々の犯罪となります。
なので、Aさんの場合も2つの犯罪が成立してしまう可能性があり、さらに刑が重くなってしまう可能性もあるのです。

~故意を否認~

商標法違反を立件するにあたり、故意が必要になります。
商標法違反では、犯罪事実として、 商標権を侵害している偽物の商品であるが、これを売ったという文言は記載されません。
偽物と分かっていながら売却した事実について、商標権者とは別の業者が勝手に作った商品であることを知りながら入手し、売却したと法的解釈し、事実が認定されます。

今回の事例のように、本物と思って売っていれば、客観的に偽物であったとしても故意はないこととなり、結果責任を問われないことが多くあります。
しかし、捜査機関は、故意の事実認定のため、客観的な証拠、例えば、偽物の仕入れ先とのメールなどのやり取りで、偽物と知る事象があったり、偽物商品が見るからに粗悪品であり、一見して偽物と分かったりすれば、故意を否認していても、客観的に故意が認定される可能性があります。
反対に、仕入先から本物と説明されていたり、本物と区別がつかない位に偽物の完成度が高いなどといった場合は、行為者にとって、故意を否認する有利な証拠となるでしょう。

故意が認定されなければ、処分について、不起訴処分保留が見込めますし、刑事事件に詳しい弁護士に、早めにご相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所ではこれまでに、商標法違反を含む様々な刑事事件において、勾留阻止、身柄解放の多数の実績がありますので、ぜひご相談くださいませ。
商標法違反の疑いがかけられた場合、捜査機関は自宅や関係先を家宅捜索する可能性が高いです。
また商標法違反で逮捕、勾留された場合、入手経路等を捜査するため、10日間の勾留後、さらに10日間延長され、最大20日間勾留が続く可能性もあります。

北海道岩見沢市商標法違反に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が商標法違反で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

傷害罪で逮捕

2019-07-05

北海道旭川市の傷害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。

【事件】

北海道旭川市に住むAさんは、近所のコンビニエンスストアで買い物した際、店員Vさんの横柄な態度に腹を立てました。Aさんは、帰宅後もVさんのことが頭から離れず、自宅から木刀を持ち出し、再びコンビニエンスストアに訪れ、その木刀でVさんの頭部を殴り、Vさんは全治2週間の怪我を負いました。
警察への通報により、Aさんは、北海道旭川東警察署の警察官に傷害罪の現行犯で逮捕されました。
後日、Vさんの容態が急変し、死亡してしまいました。
(このお話はフィクションです。)

◇傷害罪について◇

傷害罪とは、相手に暴行を加えた結果、怪我をさせた場合をいいます。
ここで暴行とは、人の身体に対して不法な有形力を行使することとされています。
被害者に怪我をさせるつもりはなかった場合でも、意識的に暴行を加えた結果、相手に怪我をさせた場合には、傷害罪が成立するとされています。
傷害罪の法定刑は、1か月以上15年以下の懲役、または1万円以上50万円以下の罰金です。

◇傷害致死罪について◇

傷害致死罪とは、身体を傷害し、よって人を死亡させた者に成立する犯罪です。
傷害致死罪の法定刑は、3年以上の有期懲役(20年以下)です。
傷害致死罪は、傷害罪を犯した結果、被害者が死亡した場合に成立する犯罪です。
殺人罪は、殺意がある場合に成立するのに対し、傷害致死罪は、殺意まではなく暴行または傷害の故意がある場合に成立します。
例えば、石を被害者に向かって投げて、被害者に命中させずに脅す意思の場合には、暴行の故意しか認められませんが、結果として石が被害者の頭に命中して、それによって死亡させた場合にも、傷害致死罪が成立します。
傷害致死罪のように、行為者が認識していた結果より重い結果が生じた場合に、より重い刑罰が科せられる犯罪を結果的加重犯といいます。
傷害致死罪は、結果的加重犯の典型です。
傷害致死罪は、人が死ぬという点では殺人罪と似ています。しかし、殺人罪は殺意をもって行為に出て、それによって人を死亡させるものです。これに対して、傷害致死罪は、殺人の故意はなく、暴行または傷害の故意だけをもって犯行に及び、傷害を負わせ、それによって人を死亡させるものです。

事例のケースは、Aさんは、木刀で頭を殴打した傷害罪で逮捕されたわけですが、その後、Vさんは死亡しており、傷害の結果とVさんの死亡に因果関係があれば、傷害致死罪が適用され、傷害罪より重い刑罰が科せられることになります。
このようなケースでは、検察官が訴因変更を請求するなどします。
たとえば傷害罪傷害致死罪に訴因変更する、自動車運転過失致死罪から危険運転致死罪へ訴因変更するというような場合です。
訴因とは,検察官が起訴した犯罪事実(公訴事実)のことです。

◇傷害罪・傷害致死罪の弁護活動◇

被害者のいる刑事事件ではいずれもいえることですが、示談はできるだけ早い段階で進めましょう。
逮捕前に示談ができれば、被害者に被害届を取り下げてもらえる可能性がありますし、傷害罪の場合、示談が成立すれば、起訴される可能性も低くなり、逮捕されない可能性も出てきます。
また、起訴されてしまっても、判決までに示談ができれば刑罰を軽くしてもらえる可能性は高くなります。
ただ、傷害致死罪は、示談での解決が難しくなります。
傷害罪で被害者が負った怪我の程度が軽い場合に比べ、重大な怪我を負った場合や、傷害致死罪のケースでは、示談が難しくなることが多いと言えます。
これらのケースでは、被害者や遺族の処罰感情も強く、賠償金額も高額になるからです。

傷害罪傷害致死罪で逮捕された場合、場合によっては重い罪を適用される可能性があります。そのため、逮捕直後から刑事事件の経験豊富な弁護士に対応を依頼することをおすすめします。

北海道旭川市傷害罪傷害致死罪など刑事事件に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご連絡ください。
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