北海道千歳市の横領罪と窃盗罪の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務札幌支部の弁護士が解説します。
【事例】
北海道千歳市に住むAさんは、知人であるVさんの好意で、ロードバイクを1台貸してもらっていました。
Aさんはそのロードバイクを通勤の際に利用していましたが、ある日お金に困ってそのロードバイクを売ってしまいました。
そのことを知ったVさんは、Aさんを厳しく非難したうえで「北海道千歳警察署に被害届を出す」と伝えました。
Aさんは、弁護士に、自分のしてしまった行為が何罪にあたるのか無料相談しました。
(上記事例はフィクションです)
【他人の物を勝手に処分すると横領罪?窃盗罪?】
横領罪は、自己の占有する他人の物を横領した場合に成立します。
つまり、簡単にいえば、横領罪の対象物は、「自分の管理している他人の物」となります。
ここで、今回の事例を見て、「他人の物を取っているのだから窃盗罪ではないか」と思われた方もいるかもしれません。
しかし、窃盗罪の対象物となるのは、簡単に言えば、「他人の管理する他人の物」です。
横領罪と窃盗罪では、このように対象としている物が異なるのです。
しかし、横領罪と窃盗罪の区別基準である占有の有無、すなわち物に対する支配の有無が、明確に定まりづらいケースも多くあり、横領罪と窃盗罪の区別は簡単に付けられるものではありません。
上記事例のような他人に管理を任されている物を売ったりするケースは横領罪と言えそうですが、場合によっては物に対する支配があるとは言えないとして窃盗罪になる可能性もあります。
横領罪の法定刑は5年以下の懲役なのに対し、窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
横領罪と窃盗罪とでは、刑の重さが全く異なりますから、横領罪と窃盗罪のどちらが成立するか微妙な事案では、弁護士により軽い横領罪の成立を主張してもらうのも手です。
上記事例においても、AさんはBさんから借りていたロードバイクを管理していたと考えられますから、横領罪が成立しそうですが、他の事情次第では、より重い窃盗罪が成立する可能性もないとは言い切れません。
横領罪と窃盗罪のどちらが成立するか不安であれば、弁護士に詳しい事情を説明して判断してもらうべきでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、これまで窃盗罪や横領罪に関する数多くの相談を受けてまいりました。
無料相談のご予約も、いつでも取ることができますので(0120-631-881)、まずはお気軽にお電話ください。
(北海道千歳警察署 初回接見費用:38,700円)