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体液をかける事件で示談交渉

2021-06-03

体液をかける事件で示談交渉

体液をかけることで問題となる罪と、示談交渉について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
北海道室蘭市在住のAは、室蘭市内の会社に勤める会社員です。
Aは職場でのストレスの捌け口として、自身の体液を小さめのボトルに入れ、それを異性にかけ、その被害に気が付いて嫌がる被害者の顔を見ることに興奮を得ていました。
Aは、繰り返しそのような行為を行っていましたが、被害届を受理した室蘭市を管轄する室蘭警察署の警察官が付近の防犯カメラなどから被疑者を特定し、Aの通常逮捕に踏み切りました。
Aが逮捕されたという連絡を受けたAの家族は、体液をかけることで成立する罪は何か、示談交渉はどのようにすればよいか、刑事事件を専門とする弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【体液をかける行為】

事件報道や警察捜査を扱うドキュメンタリー番組などで、しばし体液をかけた罪で逮捕されたという事件を目にします。
ここで用いられる体液は、尿や唾液、精液などが考えられます。
この場合にはどのような罪に当たるのでしょうか、以下で検討致します。

・体液が服や荷物にかかった
体液が服や荷物にかかった場合、器物損壊罪の適用が検討されます。
器物損壊罪というと何か物を壊した場合をイメージしてしまいがちですが、通説及び判例の立場は「その物の効用を害する一切の行為をいう」としています。
例えば、飲食店の皿に放尿したことで器物損壊罪の成立を認めた判例がありますが、皆さんが飲食店の経営者だったとして、他人が放尿した皿をたとえ洗ったとしても他の客に提供しようとは思わないのではないでしょうか。
このように、被害者の立場からしたら、たとえ洗濯やクリーニングで汚れが落ちたとしても、他人の体液がかかったような服や荷物を再び使いたいと思う方は少ないと思われます。
よって、たとえクリーニング等で落ちる汚れだったとしても、器物損壊罪が適用されることが考えられます。
器物損壊罪の法定刑は「三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料」と定められています。

・体液が身体にかかった
他人から体液をかけられた結果、衣服や所持品だけでなく被害者の身体に直接かかるという可能性もございます。
この場合には、暴行罪の適用が検討されます。

暴行罪というと相手に対して暴力をふるった場合をイメージしてしまいますが、暴行罪のいう暴行は「不法な有形力の行使」と定義されていて、体液をかける行為はこれにあたると考えられます。
暴行罪の法定刑は「二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と定められています。

【示談交渉について】

他人に体液をかけた場合、直接の被害者がいます。
このように被害者がいる事件で、被疑者が事件を認めている場合の弁護活動の一環として、示談交渉が挙げられます。

示談は民事上の和解契約の一種で、決まった形式・書式はありません。
刑事事件を起こした場合の示談は、刑事事件を起こしてしまった被疑者側が被害者に申し出て、謝罪し、必要な賠償を行うことで、被害者側が被害届を出さない(提出した被害届を取下げる)等の約束を交わしたり、示談書に被害者側として刑事処罰を求めない「宥恕」の内容を入れるなどが考えられます。

親告罪と定められている器物損壊罪(あるいは名誉毀損罪など)の場合、被害者が告訴しなければ検察官は起訴することができないので、示談によって告訴が取り消された場合には不起訴になります。
一方で、暴行罪など多くの刑事事件では、示談が締結できて被害届が取り下げられた場合であっても、検察官は起訴することが出来ます。
もっとも、実務上検察官は示談が締結されているか、被害届が取り下げられているかという点について、起訴するかしないか等の判断材料の一つにしています。
また、仮に起訴されたとしても、裁判で量刑を決めるうえでの情状として考慮されます。

示談は、弁護士が介入せずとも締結することが出来ます。
しかし、性犯罪事件ではそもそも被害者の連絡先を入手することすら難しい場合があります。
また、ケースのような巨額の財産犯事件では被害者である法人には代理人弁護士が付くことが考えられるため、被疑者側の主張を盛り込むためには、刑事事件を専門とする弁護士に依頼をすることをお勧めします。

北海道室蘭市にて、体液をかけた罪で家族の方が逮捕されてしまった場合、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

偽札が問題となる罪

2021-05-27

偽札が問題となる罪

偽札が問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道伊達市在住のAは、伊達市内の会社に勤める会社員です。
Aはお金に困ってしまい、出来心で一万円札を偽造してしまいました。
Aはそれを使おうかどうか迷っていたところ、警ら中の伊達市を管轄する伊達警察署の警察官から職務質問と所持品検査を受け、そこでAが偽札を持っていることが発覚し、現行犯逮捕されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【偽札での刑事事件】

我が国に流通している紙幣(千円札・二千円札・五千円札・一万円札)は、銀行券と呼ばれます。
この紙幣を用いて日々買い物などをしていますが、もともとはただの紙です。
それにも関わらず、我々が千円札に千円分の、二千円札に二千円分の、五千円札に五千円分の、一万円札に一万円分の価値を認められている理由は、それが法律によって定められていて、その銀行券に信頼があるために一万円分の価値が認められていると考えられます。
そのため、法律で定められていない者が貨幣や銀行券を作成する行為は、貨幣や銀行券の信頼を損ねる偽札と判断され、厳しく処罰される可能性があります。

ケースの場合、会社員のAは一万円札として利用しようと思い、偽札を作っています。
この場合、通貨偽造罪にあたる可能性があります。
通貨偽造罪とは、刑法148条1項で「行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。」と規定されています。
「行使の目的」とは、偽札を本物のお金として利用する目的を指します。
ケースのAのように、実際には利用していない場合であっても、その目的を持って作成した場合はこれにあたります。
「通用する」とは、日本国内で流通していて、法律で強制通用力を与えられていることを指します。

その他、行使を目的とせずに、例えば学校の授業で使用するなどの目的で偽札を作成した場合は、「行使の目的」がありません。
この場合、通貨偽造罪にはあてはまりませんが、通貨及証券模造取締法1条に違反すると考えられます。
この法律に反して偽札を作成した場合の法定刑は「一月以上三年以下の懲役」に処すると定められています。

【初回接見とは?】

被疑者として逮捕されると、その後周囲の者との接触が著しく制限されることになります。
たとえば、逮捕後2~3日を経過するまで面会できない、面会の時間と回数に限りがある、面会に立会人(警察官など)を要する、といった制約が代表例です。
そのため、周囲の者にとっては、被疑者が何をしたのか、今どういう状況なのか、いつまで拘束されるのか、などの事情を把握するのが難しいことがあります。

以上のような状況を打破する手段として、弁護士による初回接見が考えられます。
弁護士が行う接見は、弁護士以外の者に対して課される前述のような制約が基本的にありません。
そのため、逮捕後であれば捜査の支障がない限り自由に逮捕中の被疑者と面会できます。

特に、1回目の接見は被疑者が弁護士からアドバイスを受ける最初の機会であるため、実務上もその機会を特に尊重する取り扱いがなされています。
捜査機関と対峙するにはそれなりの立ち回りが要求されるため、初回接見による弁護士との接触があるのとないのとでは段違いです。
初回接見が早ければ早いほど有利になる可能性が高まるので、弁護士への依頼はぜひ躊躇せず行ってください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
北海道伊達市にて、御家族が偽札に関する罪で逮捕・勾留された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。

スピード違反で刑事裁判に?

2021-05-20

スピード違反で刑事裁判に?

スピード違反が刑事事件に発展する場合と刑事裁判について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道岩内郡岩内町在住のAは、岩内郡岩内町の会社に勤める会社員です。
Aは休日にバイクに乗ることを趣味の一つとしているところ、ある日、岩内郡岩内町内を自分の車で走っていたところ、後方を追尾していた覆面パトカーの警察官によって停車させられました。
警察官は、Aに対して「大幅なスピード違反ですので岩内警察署まで来てください。」と言われ、任意同行しました。
そこで、Aは警察官から制限速度50km/hの場所を110km/hで走っていたと指摘されました。
警察官から「刑事裁判になる」と言われたAは、スピード違反刑事裁判になる場合について、刑事事件専門の弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【スピード違反について】

御案内のとおり、車やバイクに乗る際は出すことができるスピードを決められています。
道路交通法では、その22条1項に「車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。」と定められています。
法定最高速度は、高速道路の場合は100km/h、一般道の場合は60km/hです。
但し、道路の形状などにより制限速度が敷かれている区域に関しては、制限速度が優先されます。
ケースのAは50km/hの制限が敷かれた区域を走行していたので、それを1km/hでも超えた場合にはスピード違反(速度超過)になります。

スピード違反をした場合、俗に言う青キップを交付される場合と赤キップを交付される場合の2種類があります。

・青キップを交付される場合
一般道 ⇒30km/h未満のスピード違反
高速道路⇒40km/h未満のスピード違反

青キップというのは俗称で、正式名称を「交通反則告知書」と言います。
交付される書類が青色であることが由来のようです。
青キップは、違反点数が6点未満の交通違反をした場合に交付されます。

本来、スピード違反は1km/hでも超過すれば道路交通法22条1項に違反する行為と言えますが、我が国では一日に多くの車やバイクが行き来していて、違反行為も少なくない数が行われています。
そのすべてを刑事事件化してしまうと、検察官や裁判官の業務はパンクしてしまいます。
そこで、違反を認めている方については、交通反則通告制度という制度に基づき、違反点数を加点して反則金を納付するという行政処分を科すことで、刑事処分を免除するという制度です。
青キップは、この行政処分に納得した場合に署名する書類です。

・赤キップを交付される場合
一般道 ⇒30km/h以上のスピード違反
高速道路⇒40km/h以上のスピード違反

赤キップは、正式名称を「告知書」と言います。
交付される書類が赤色(ピンク色)であることが由来のようです。
赤キップは、違反点数が6点以上の交通違反をした場合に交付される書類です。

赤キップを受ける違反の場合、捜査機関による捜査を経て刑事裁判になります。

【刑事裁判とは】

刑事裁判は、検察官によって起訴された者が受ける裁判です。
捜査段階では被疑者と呼ばれ、起訴された者は被告人と呼ばれます。

刑事裁判では、被告人が刑法などの法律に違反したということを、検察官が立証します。
被告人は弁護人を付けることができ、検察官の立証に問題がある場合にはその点を主張したり、やったことは事実であるが反省している等の主張を行う場です。
裁判官は、弁護人と検察官、両者の話を聞いた上で最終的に有罪か無罪か、有罪だった場合にはどのような刑罰を科すか、判断します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
北海道岩内郡岩内町にて、スピード違反で赤キップの交付を受けた方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部にご相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で御相談いただけます。

私選弁護人のメリット

2021-05-06

私選弁護人のメリット

いわゆるDV事件を起こした場合の刑事事件と私選弁護人のメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道小樽市在住のAは、小樽市内で自営業をしています。
Aには子どもが3人いますが、Aはしつけと称して子どもたちに長時間正座をさせたり、殴る蹴るの暴行を加えていました。
子どものうち一人が学校の健康診断を受けた際に身体に痣があることが発覚したことから、学校側は子どもらがDVを受けている疑いがあるとして児童相談所に通報し、一時保護することになりました。
また、児童相談所からの通報を受けた小樽市を管轄する小樽警察署の警察官は、Aの取調べを開始しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【DVによる刑事事件】

パートナーや配偶者、両親や子どもなどの家族に対して暴力を振るうなどのいわゆるDVで刑事事件では、被疑者(加害者)の行動と被害者の怪我の有無などにより、以下の罪にあたる可能性があります。

・暴行罪
相手に手を出したが怪我にまでは至らなかった場合には、暴行罪が適用されます。
暴行罪の条文は以下のとおりです。
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

・傷害罪
上記のような暴行の結果、被害者が怪我をした場合は罪が重くなり、傷害罪が適用されます。
傷害罪は基本的に医師によるたとえ全治一週間程度の傷であっても傷害罪での捜査対象となります。
傷害罪の条文は以下のとおりです。
刑法204条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

・殺人未遂罪
被害者に対して行う暴行について、被疑者に殺意があると認められた場合、結果として相手が怪我をしたか否かに関わらず殺人未遂罪が適用されます。
DVでの事件の中には、包丁やバットなど家庭内にある凶器を持ち出したり、「殺してやる」と言って首を絞めたり強い殴打を繰返し行ったりする事案もあり、それらには殺人未遂罪が適用される可能性があります。
殺人未遂罪は、殺人罪(法定刑は死刑又は無期若しくは五年以上の懲役。)の未遂犯処罰規定です。

【私選弁護人のメリット】

刑事事件で被疑者・被告人に対して弁護活動を行う弁護士を、弁護人と呼びます。
刑事事件の弁護人には、国選弁護人と私選弁護人の2種類があります。
(なお、逮捕された方が要請すれば接見をする当番弁護士の制度がありますが、当番弁護士は1度に限り接見を行う制度ですので、刑事手続の説明やアドバイスを1度に限り行うだけで、示談や身柄解放活動などの具体的な弁護活動は行いません。)
国選弁護人は、⑴被疑者が勾留された場合、又は⑵起訴されて被告人になった場合が対象です。
上記の被疑者・被告人の資力が50万円以下だった場合に国(裁判所)が選任します。
そのため、在宅事件での被疑者段階や、⑴⑵の場合でも資力が多いと判断された場合等では、国選弁護人は選任されません。
国選弁護人のメリットとしては、基本的に経済的負担がないことが挙げられます。

一方で、国選弁護人は①弁護士を選ぶことが出来ないため刑事事件の経験が少ない弁護士がつく可能性がある、②逮捕された時点ではつけることができない、③御家族への報告義務がないため、御家族が国選弁護人と接触できるかどうかわからない、④被疑者段階で釈放された場合は自動的に解任される、などの特徴があります。
私選弁護人に依頼をした場合、①御自身、あるいは御家族の方が、刑事事件の経験が豊富な弁護士をつけることができる、②(及び④)逮捕段階から事件終了まで、一貫して対応を依頼できる、③家族からの依頼で、接見を行った上で、家族に報告を行う、といったメリットが存在します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門とする私選弁護人の事務所です。
北海道小樽市にて、御自身がDV事件の被疑者として取調べを受けている、あるいは御家族の方がDVなどの刑事事件で逮捕されていて、私選弁護人に依頼するメリットを知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。

ひき逃げ事件で釈放へ

2021-05-03

ひき逃げ事件で釈放へ

ひき逃げ事件を起こしてしまった場合の罪と、逮捕・勾留された場合に行う釈放を求める弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道芦別市在住のAは芦別市内の会社に勤める会社員です。
Aは通勤でバイクを利用していました。
事件当日もAはバイクで会社に向かっていたところ、横断歩道ではない道を高齢者Vが歩いていて、Aは直前までそれに気付かずVと接触してしまいました。
Aはすぐにバイクを停止させてVを見たところ、Vが動かなくなっていたため、怖くなってその場を離れました。

数時間後、Aの自宅に芦別市内を管轄する芦別警察署の警察官が自宅に来て、Aを過失運転致傷と道路交通法違反で逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ひき逃げ事件について】

ひき逃げ事件の場合、①車やバイクで人を怪我させたり死亡させたりすることで問題となる罪と、②車やバイクを運転する上で必須となる義務に違反することで問題となる罪の2種類が問題となります。
①について、これは自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(通称、自動車運転処罰法)という法律の適用が検討されます。
飲酒や薬物の摂取などはなく、不注意で事故を起こしてしまい、よって被害者をケガさせたり死亡させた場合には、過失運転致死傷罪が問題となります。
条文は以下のとおりです。

自動車運転処罰法5条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

②について、これは、救護義務違反・報告義務違反が問題となります。
道路交通法には、バイクや車を運転する運転者の義務が定められています。

道路交通法72条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員…は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者…は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署…の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

【釈放を求める弁護活動】

被疑者が逮捕された場合、その後72時間以内に20日間(勾留延長含め)の身柄拘束を行うかどうかを判断します。
事件にもよりますが、弁護人としては、できる限り釈放を求める弁護活動を行うことになります。

まず、勾留が決まる前に検察官に勾留請求をしないよう、あるいは裁判官に勾留決定を下さないよう、意見書などを通じて主張をします。
次に、勾留が決まった場合には、準抗告といって勾留裁判に対する不服申立の手続を行います。
準抗告を行った場合、受理した裁判所は(先に勾留を下した裁判官と別の)裁判官3名が勾留決定の判断について検討し、弁護側の準抗告が認容された場合には被疑者は釈放されます。
最後に、起訴された場合に行う保釈請求があります。
被疑者は起訴されると被告人という立場になりますが、被疑者段階で勾留されている場合には起訴後勾留というかたちで身柄拘束を続けられます。
起訴後勾留を解くためには、弁護人は保釈請求を行い、裁判官により保釈が認められた場合には保釈金を納付して被告人を釈放することが必要です。

いずれの場合も、身元引受人がいて逃亡・証拠隠滅の恐れがないことを主張していくことが必要になります。
もっとも、事件の内容や被疑者・被告人の生活状況などはすべて異なるため、各々の事件で的確な主張を行う必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当法人では、これまで数多くの身柄解放活動を行って参りました。
北海道芦別市にて、御家族がひき逃げ事件を起こしてしまい釈放を求める弁護活動について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。

大麻リキッド所持で執行猶予へ

2021-04-29

大麻リキッド所持で執行猶予へ

大麻リキッドを所持していた場合の罪や捜査と、執行猶予制度について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道滝川市在住のAは、滝川市内の会社に勤める会社員です。
Aは自分で使う目的で、SNSを通じて大麻リキッド(液体大麻)を購入し、電子タバコと同じように吸っていました。
ある日、Aは大麻リキッドが入ったカバンを紛失してしまいました。
数日後、滝川市を管轄する滝川警察署の警察官が自宅に来て、「Aさんの身分証明書等が入ったカバンが届いたが、そこに違法薬物のようなものが入っていた。」と説明し、大麻取締法違反による家宅捜索が行われました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【大麻リキッドの所持について】

我が国の法禁物である大麻は、主としてマリファナ(乾燥大麻)が流通しているようですが、近年は大麻リキッド(液体大麻)の流通量が増えているようです。
2021年1月18日公開のJIJI.COMの記事によると、2019年に東京税関が押収した大麻リキッドは年間約400グラムだったところ、2020年は11月末時点で既に約18キログラムに達したと発表されていました。
大麻リキッドは、電子タバコの普及から吸引が容易になっているようで、特に若者への流通が懸念されています。

大麻リキッドは、マリファナなどと同様大麻取締法に違反するもので、所持しているだけで罪になります。

大麻取締法24条の2第1項 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。

【薬物捜査の手続き】

まず、薬物事件については、職務質問により発覚する場合の他に、売人の摘発などから芋づる式に発覚する場合、病院関係者からの通報、別の事件での家宅捜索、税関検査などが挙げられます。
では、薬物を所持・使用等していた場合にはどうなるのでしょうか。

まずは、その場で逮捕することが考えられます。
逮捕される場合は、事前に捜査をしていた場合の他に、所持を現認していた場合が挙げられます。
大麻や覚せい剤を所持していた場合、少量のサンプルを用いて簡易検査が行われ、その結果に基づき逮捕を行います。
一方で、使用などにより尿検査を行う場合や、脱法ドラッグ事件の場合、簡易検査では対応できません。
この場合、一先ず各都道府県の科学捜査研究所などにて成分検査などが行われ、その結果をもとに捜査を行います。
結果次第では、後日の通常逮捕も考えられます。
大麻や覚せい剤を所持していた場合は最終的に正式裁判になりますが、脱法ドラッグには罰金刑が用意されているため略式手続で終了することもあります。

【執行猶予について】

正式裁判になった場合、裁判官は最終的に死刑・懲役刑・禁錮刑・罰金刑・拘留・科料及びそれに付随する没取という判決を言い渡します。
このうち罰金刑・科料については財産刑ですが、懲役刑・禁錮刑・拘留については自由刑と呼ばれ、その判決を言い渡された場合には刑事収容施設などに収容され、一定期間自由を失われることになります。
基本的に、判決を言い渡された場合にはその刑に服することになりますが、併せて執行猶予の判決が言い渡された場合にはすぐにその刑に服する必要が無くなります。

執行猶予は、刑法の第四章で各々定められていますが、簡単に申し上げると、3年以下の懲役・3年以下の禁錮・(五十万円以下)の罰金に処された者については、1年から5年の範囲で執行猶予を言い渡すことができます。
但し、執行猶予を言い渡されるためには被告人の情状の問題や前科の問題などが生じ、とりわけ前者については刑事弁護の経験が活きてくるということもございます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
北海道滝川市にて、大麻リキッドを所持していて家宅捜索を受けてしまい執行猶予について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で御相談いただけます。

禁止命令に背いてストーカー

2021-04-22

禁止命令に背いてストーカー

ストーカー規制法に基づく禁止命令を受けていたにもかかわらず、それに背いてストーカー行為をした場合の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道夕張郡栗山町在住のAは、夕張郡の会社に勤める会社員です。
Aは夕張郡内在住のVと過去に交際していましたが、破局してしまいました。
しかし、未練があったAはV宅に繰返し行き復縁を申し入れました。
Vはその都度断りましたが、Aは繰返し復縁を申入れてきたことから、Vは夕張郡栗山町を管轄する栗山警察署に相談してストーカー規制法に基づく禁止命令を下しました。
しかし、Aはその後も偶然を装いVに接触しようとして、Vの近辺をうろつきました。
Vはその件を夕張郡栗山町を管轄する栗山警察署に相談し、栗山警察署の警察官は、Vの自宅付近を重点的にパトロールしていたところAが現れたため、ストーカー規制法に基づき逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ストーカー規制法とは?】

ストーカー規制法は正式名称を「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といい、その名称のとおりストーカーと呼ばれる行為により被害者の身体・自由・名誉に対する危害の発生防止などを目的としています。

ストーカー規制法は、平成11年に埼玉県桶川市で発生した桶川ストーカー殺人事件(被害女性が交際中の相手に別れ話をしたところ逆上され、ストーカー行為を繰り返された上に殺人事件に発展したという事件。)を契機に、議員立法によって成立されました。

【ストーカー規制法の対象となる行為】

では、ストーカー規制法はどのような行動を制限しているのでしょうか。
ストーカー規制法では、「つきまとい等」という行為を定め、つきまとい等を繰り返した場合を「ストーカー行為」と呼んでいます。
つきまとい等の定義は、
①特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の勘定を充足する目的で
②被害者本人や家族に対して
③以下の行為をすることです。
・つきまといや相手の居場所への押し掛け、周囲へのうろつき
・監視したり監視しているように思わせる行為
・面会や交際等の要求
・粗野あるいは乱暴な言動
・無言電話や拒まれた後の連続した電話、メール等
・汚物や動物の死体等を送付
・名誉を害するようなことを言ったり、それを匂わせる言動
・交際当時に撮影した卑猥な動画や画像を送りつける
です。

ストーカー行為は、後述する警告・禁止命令を受けたことがない場合でも適用することができます。

【ストーカーでの行政処分】

ストーカー規制法では、つきまとい等をしている者が被害者に接触しないようにするために、
・警告
・禁止命令
という2種類の制度を定めています。
警告は、行政指導と呼ばれるもので、「更に反復して当該行為をしてはならない旨」を告知するものです。
警告を受けた場合には警告書という書類が交付されます。
警告には法的拘束力はありません。

一方、禁止命令は行政処分と呼ばれ、法的拘束力を有する手続きです。
禁止命令は基本的に被害者からの申し出でを受けることからはじまり、原則先に聴聞という手続きを行いつきまとい行為をした者の言い分を聞いた上で、1年間の制限付きで被害者との接触を禁止するという手続きです。

警告は違反した場合にすぐに刑罰を科されるわけではありませんが、禁止命令に違反した場合には禁止命令違反として、刑事事件に発展します。
刑罰については後述致します。

【ストーカー規制法の罰則規定は?】

これまで、ストーカー規制法のルールや定義について見てきましたが、刑罰はどうなっているのでしょうか。
以下で確認します。

つきまとい等 ⇒罰則規定なし
禁止命令違反 ⇒ストーカー行為をした場合「二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。」(同法19条各項)
       ⇒ストーカー行為までには至らなかった場合(つまり、例えば禁止命令後に一度だけ会いに行った場合等)「前条に規定するもののほか、禁止命令等に違反した者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」(同法20条)
ストーカー行為⇒一年以下の懲役又は百万円以下の罰金(同法18条)

北海道夕張郡栗山町にて、御家族がストーカー規制法違反で刑事処罰を受ける可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御相談ください。

結婚詐欺事件で勾留理由開示

2021-04-15

結婚詐欺事件で勾留理由開示

結婚をする気がないにも拘わらず結婚する約束をして金品を騙し取る結婚詐欺事件での問題点と、勾留理由開示という手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道千歳市在住のAは、千歳市内の会社に勤める会社員の男性です。
Aは、インターネットの出会い系サイトを利用し、結婚する気がないにも拘わらず結婚を前提に交際するという者を探し、千歳市内に住む5人に対して結婚を前提に話を進めているかのように装い、デートなどを重ねた上で「婚姻費用として一緒に貯蓄をしよう」と言い、各人から自分の口座に数十万円ないし一千万円ほどの金を振り込ませました。
その後、AはSNSなどのアカウントを全て削除し、被害者からの連絡を遮断しました。
結婚詐欺事件の被害者複数名からの相談や被害届を受けた千歳市を管轄する札幌方面千歳警察署の警察官は、捜査の末Aを結婚詐欺の嫌疑で逮捕しました。

逮捕後、Aは勾留され接見禁止という決定が下されたため、Aの家族は面会が出来ません。
そこで、Aの家族は、Aを一目見る方法がないか、弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【結婚詐欺事件について】

結婚詐欺という言葉は俗語であり、正式な定義はありません。
結婚詐欺と呼ばれる行為が刑事事件に発展する場合とは、
①被疑者側は結婚する気はないが結婚する前提であると偽っていて、被害者側は結婚することを信じている
②被疑者側が被害者側に金品を要求し、被害者側は結婚の約束をしていなければ支払わない金品を渡したり貸したりした
ということが必要になるかと考えられます。

そのため、例えば被害者が、被疑者に結婚する気がないことを承知してい乍ら騙されたふりをしていた場合には①の要件を欠くと考えられますし、金品の要求はされておらず実際に渡したり貸したりしていない場合には②を欠くため(精神的苦痛などにより民事上の請求は考えられますが)刑事事件には発展しません。

詐欺罪の条文は「人を欺いて税物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」と定められています。(刑法256条1項)

【勾留理由開示請求について】

逮捕された被疑者は、その後72時間以内に「勾留」という手続きに付されます。
勾留を請求するのは検察官、判断するのは裁判官ですが、弁護人は検察官や裁判官に対して勾留に対して意見を述べる、あるいは勾留の不服申し立て(準抗告)を行うことができます。
弁護人が勾留された理由を確認するために、まずは勾留状という書類を閲覧・謄写することを検討しますが、勾留状には被疑事実のほかに、刑事訴訟法60条1項のどの項目に当てはまるか(住所不定・罪証隠滅の恐れ・逃亡の恐れ)や「捜査未了」といった抽象的な情報しか得ることができません。
そこで、弁護人は勾留理由開示請求という手続きをとる場合があります。

勾留理由開示請求は公開の法廷で行われ(刑事訴訟法83条1項)、法廷に於ては、裁判長が勾留の理由を告げなければなりません(同法84条1項)。

刑事訴訟法82条1項 勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。
同2項 勾留されている被告人の弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹その他利害関係人も、前項の請求をすることができる。

【勾留理由開示請求のメリット】

上述のとおり、勾留理由開示の主たる目的は「なぜ勾留の手続きをされたのか」を確認することです。
勾留された理由を裁判官から引き出すことで、身柄解放のための手がかりを掴むことが出来る場合があります。
裁判官が勾留する理由を説明すれば、その問題をクリアすれば身柄解放される確率が高まるためです。

また、勾留理由開示請求では弁護人の意見陳述ができるため(同法84条2項)、勾留の違法性や不当性について裁判官等に対して主張する必要があります。

更に、勾留の決定時に接見禁止が決定された場合、弁護士以外は(たとえ家族であっても)被疑者と面会をすることができません。
しかし、勾留理由開示の手続きは公開の法廷で行われることから、御家族も傍聴という形で勾留されている方の顔を見ることができます。
御家族にとっても勾留されている方にとっても、話はできずとも実際に顔をみることで安心するという点もあるでしょう。

北海道千歳市にて、御家族が結婚詐欺事件で逮捕され、勾留理由開示請求について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。

DV事件の弁護活動

2021-04-12

DV事件の弁護活動

いわゆるDVをしてしまった場合の罪と、DVでの弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道江別市在住のAは、江別市内でパートをしています。
Aには夫Vがいますが、昨今の情勢からVはリモートでの勤務が続き、家にいる時間が長くなりました。
そのためイライラが募ったAは、Vに対して殴る蹴るの暴行を繰り返していました。
事件当日、例によってAはVへのDVをしていたところ、我慢が出来なくなったAは台所から包丁を持ち出し、Vに向かって振り回してしまい、包丁がVの下腹部に突き刺さり大量出血するという事件を起こしてしまいました。
我に返ったAが119番通報し、駆け付けた救急隊員によりVは病院に搬送された結果一命を取り留めました。
その後、Aは消防局からの通報を受けて臨場した江別市を管轄する札幌方面江別警察署の警察官により殺人未遂罪で逮捕されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【DVが刑事事件に】

御案内のとおり、パートナーや配偶者、自分の子どもや要介護の親などの家族に対し、暴力を振るうことをDV(ドメスティック・ヴァイオレンス)と呼びます。
DVはもっぱら自宅で行われるため、密室で発覚する可能性が低いという特徴があります。
DVが発覚する契機としては、被害者による相談や、被害者の診療を行った医師がアザを見つけて通報、騒音で気が付いた近隣住民による通報、被害者が死傷したことで発覚するという場合などが考えられます。

DVは他の暴力事件と同様に、暴行罪や傷害罪で処罰されるます。
ケースの場合、包丁を用いて相手を怪我させているため、暴行罪や傷害罪より重い、以下のような罪に問われる可能性があります。

・暴力行為処罰法違反
包丁などを用いて相手を怪我させた場合、暴力行為等処罰ニ関スル法律(以下、暴力行為処罰法と略します。)に違反します。
条文はカタカナ交じりの文語体で読みづらいのですが、その1条の2で「銃砲又ハ刀剣類ヲ用ヒテ人ノ身体ヲ傷害シタル者ハ一年以上十五年以下ノ懲役ニ処ス」と定められています。
つまり、銃や刃物を使って相手を怪我させた場合には、「1年以上15年以下の懲役に処する。」と定められています。
傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですので、より重い刑を規定しています。

・殺人未遂罪
DVの状況によっては、殺人未遂罪の適用も考えられます。
殺人未遂罪は殺人罪(罰条は死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)の未遂犯処罰規定です。
殺人未遂罪成立のためには、殺意の立証が必要です。
被疑者の取調べでの供述のほか、DVの回数や期間、被害者の怪我の程度などを客観的に判断されます。

【DVでの弁護活動】

DVは、家庭内での問題なので刑事事件という認識が薄い方もおられるようです。
しかし、家庭内だからこそ生じる問題もあります。

たとえば、身柄拘束のための「勾留」という手続きは、証拠隠滅や逃亡の恐れがある場合に行われます。
そのため、釈放を求めるため弁護側は被害者との接触を遮断することが多いのですが、家庭ゆえに接触を遮断することが難しいと言えます。
家族による監督を主張することも多いのですが、その家族が被害者なので、監督は難しいです。
実家などでに転居して両親が監督するという例もありますが、仕事や子育てなどがある方はすぐに引越し・別居することが難しい場合も多いでしょう。

また、家族であるがゆえに、示談書を交わし示談金を支払うなども難しいと言えます。

このように、DV事件は多くの方が想像されている以上に難しい弁護活動が求められるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
北海道江別市にて、御家族が包丁などの凶器を用いたDV事件を起こしてしまい暴力行為処罰法などで逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。
まずは刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が逮捕・勾留されている方の初回接見を行い、DV事件の経緯や行為の確認をした上で見通しや可能な弁護活動についての御報告を致します。

盗撮で逮捕された

2021-04-08

盗撮で逮捕された

いわゆる盗撮行為をした場合に問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部が解説致します。
【ケース】
北海道札幌市手稲区在住のAは、札幌市手稲区にある会社に勤める会社員です。
Aは列車を利用して通勤しているのですが、数年ほど前からその駅のエスカレーターで盗撮を繰り返していました。
目撃者からの相談を受けて捜査を開始した札幌方面手稲警察署の警察官は、駅で張り込みをし、Aが盗撮をしているところを現認した上で現行犯逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【盗撮が問題となる罪】

御案内のとおり、他人を無断で撮影する行為は俗に盗撮と呼ばれています。
盗撮という行為は、軽微な事件と思ってしまう方もおられるかもしれませんが、被害者の負担は計り知れないものがあります。
また、盗撮した動画がインターネット上に流出した場合を考えると、悩みは尽きません。

盗撮行為をした場合には刑事事件に発展する可能性がありますが、そもそも盗撮罪という罪は存在しません。
では、どのような罪にあたるのでしょうか、下記で御説明致します。

・建造物侵入罪
ケースの場合、異性を専用としたトイレに侵入しています。
異性を専用とするトイレに盗撮目的で侵入することは、正当な理由があるとは言えませんので、建造物侵入罪の適用が検討されます。
建造物侵入罪の条文は以下のとおりです。
刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにも関わらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

・条例違反
盗撮行為は、各都道府県が定める迷惑防止条例に違反する可能性があります。
条例は各都道府県により内容が異なるところで、公共の場所でスカートの中などを盗撮する行為等はいずれの都道府県でも定められていますが、ケースのようなトイレでの盗撮行為は規定されていない場合もあるようです。
ケースについては、北海道札幌市手稲区を想定していますので、北海道の迷惑防止条例が問題となります。

北海道迷惑行為防止条例2条の2第3項 住居、浴場、便所、更衣室その他の人が衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所(以下この号及び次号において「住居等」という。)における当該状態の他人の姿態を撮影し、又はこれを撮影するため写真機等を住居等における当該状態の他人に向けること。

・軽犯罪法違反
北海道については公共の場所以外での盗撮を禁止していますが、禁止していない自治体で盗撮をした場合には罪に当たらないのかというと、そうではありません。
その場合には、軽犯罪法という法律が適用されます。
条文は以下のとおりです。

軽犯罪法1条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
33号 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

【逮捕されたらすぐに弁護士へ】

盗撮事件の場合、ケースのように警察官や目撃者が現認して現行犯逮捕する場合と、駅構内などの防犯カメラやICカードの履歴等から犯人を探り当てて通常逮捕する場合が考えられます。
いずれの場合も手続き自体は同じで、逮捕から48時間以内に検察庁に送致され、弁解録取が行われます。
担当検察官は弁解録取での内容をふまえ、引き続き身柄拘束が必要と判断した場合には勾留請求を、不要と判断した場合には処分保留での釈放をする必要があります。
勾留請求された場合、被疑者は裁判官の前で勾留質問が行われ、裁判官が勾留が必要であると認めた場合には勾留決定が下されます。
ここまでの手続きは、逮捕から72時間以内に行われる必要があります。

弁護人としては、検察官が勾留請求を行う前に、あるいは裁判官が勾留質問を行う前に、弁護側としての意見を主張して勾留を回避したいところです。
しかし、先述のとおり逮捕されてから勾留が決まるまでの時間は極めて短いのです。
そのため、御家族が逮捕された場合には、すぐに弁護士を依頼することをお勧めします。

北海道札幌市手稲区にて、御家族がいわゆる盗撮をしたことで逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所札幌支部に御連絡ください。
まずは刑事事件・少年事件専門の弁護士が初回接見に行き、逮捕された方からお話を伺った上で勾留の可能性等について御説明致します。

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